エリマキトカゲ
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エリマキトカゲ | ||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||
Chlamydosaurus kingii | ||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||
Frill-necked Lizard |
エリマキトカゲ(襟巻蜥蜴・英名Frill-necked Lizard・学名Chlamydosaurus kingii)は、トカゲ亜目・イグアナ下目・アガマ科に分類されるトカゲの一種。オーストラリアとニューギニアに生息するトカゲで、和名どおりの大きな「襟巻き」が特徴である。
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[編集] 形態
長い尾を含めた体長は1mにも達し、襞襟が首をおおっているのが特徴である。この襞襟の中には細い骨が通っていて、自分で広げたりたたんだりできる。ふだんは襞襟をたたんでいるが、興奮したり敵に遭遇したりすると頭部の周囲に円形に広げ、さらに口を大きく開ける動作をおこなう。また、この襞襟は体温の調節にも使っているのではないかとする説もある。
さらに、通常は他のトカゲのように四本足で生活するが、敵から逃げる時などは後脚だけで立ち二足走行をするのもエリマキトカゲの特徴である。まずは他のトカゲのように四本足で走って加速をつけ、スピードに乗ると立ち上がって二足走行に移る。
[編集] 分布
オーストラリア北西部とニューギニア南部に分布し、低木の多いサバンナ地帯に多く生息するが、森林にも生息する。食性は肉食性で、イモムシ、セミ、アリ、シロアリなどの昆虫やクモ、他の小型のトカゲなどを捕食する。一方、敵は樹上性のニシキヘビ類である。
[編集] 生活環
乾季にはあまり活動しないが、雨季が始まる9月から10月になるとオスは互いに襞襟を広げて噛みつきあって戦う。11月から2月の雨季の最中に、メスは日当たりのよい所に穴を掘り、地下5-20cmほどの所に4-23個を産卵する。
卵がふ化するまでには2-3ヶ月ほどかかるが、ふ化する子どもの性別は温度に大きく左右される。29-35℃ではオスメスの比がほぼ同じになるが、それを外れた場合はメスの比率が高くなる。
[編集] 人間との関わり
日本では1984年に、三菱・ミラージュのテレビCMなどで話題になり、ブームとなった。オーストラリアの2セント銅貨にはエリマキトカゲのデザインが描かれていた。
なお、ブームになる以前の1981年には「タイムパトロール隊オタスケマン」の第51話「月面着陸アポロは2番!?」に登場するオジャママンメカ(世界の珍獣メカ)がエリマキトカゲをモデルとしている。
[編集] エリマキトカゲを題材とした歌
[編集] 日本での飼育状況
現在日本では群馬県草津町にある草津熱帯園でのみ飼育されている。
草津熱帯園では繁殖にも成功しており現在孫の代のエリマキトカゲまでが飼育されている。