カンムリシロムク
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カンムリシロムク | ||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Leucopsar rothschildi Stresemann, 1912 |
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英名 | ||||||||||||||||
Bali Starling |
カンムリシロムク(学名:Leucopsar rothschildi )はスズメ目ムクドリ科の鳥。英名にはBali Starling やBali Myna 、Rothschild's Myna などがある。インドネシア、バリ島の固有種で近絶滅種。インドネシア語ではジャラック・バリ(Jalak Bali「バリムクドリ」の意)あるいはジャラック・プティ(Jalak Putih「白ムクドリ」の意)などと呼ばれる。
目次 |
[編集] 形態
体長25cm程度で雌雄ともにほぼ全身が白い。白く長い冠羽をもつ。翼および尾羽の先端部分は黒い。目の周囲は青い皮膚が裸出している。脚は灰色がかっており、くちばしは黄色い。
[編集] 生態
バリ島に固有のムクドリで現在は、バリ西部国立公園(Bali Barat National Park)に生息。熱帯サバンナ林に小さな群れで生活し、雑食性で昆虫やトカゲ、果実などを食べる。冠羽を立て、頭を上下させるディスプレイを行なう。木のうろに営巣する。
[編集] Sibley分類体系上の位置
Sibley-Ahlquist鳥類分類 |
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ヒタキ上科 Muscicapoidea
ムクドリ科 Sturnidae
ムクドリ族 Sturnini
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[編集] Status
CRITICALLY ENDANGERED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
[編集] 人間との関係
1910年に発見され、1912年、イギリスの鳥類学者ウォルター・ロスチャイルドにちなみ、ドイツ人のシュトレーゼマン(Erwin Stresemann)が学名を命名した。
バリ舞踊には「ジャラック・プティ」というこの鳥を模した演目がある。また、プンゴセカン・スタイルと呼ばれるバリ絵画にも、しばしばモチーフとして登場する。1991年にはバリ州の州鳥と定められた。
もともと個体数が少なかったのに加え、都市化によって生息地の破壊が進み、愛玩鳥として乱獲されたこともあり、今日では絶滅寸前の危機に瀕している。日本国内ではよこはま動物園ズーラシアを中心に飼育および繁殖活動が行なわれている。