キルアフィルム
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SOHO-Grp qiruafilm(キルアフィルム、1998年6月1日-)に、米国にて映像制作のSOHOが誕生以降、日米を中心に活動。国内では大阪を拠点に劇場用映画のVFX、スポーツ番組のCGオペレーションなどを行う。
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[編集] 概要
SOHOグループとして現場最前線のフリーランスクルーによって運営される映像制作グループ。 そのスキルは映画とテレビのCG分野で大きな役割を担っている。映画業務ではVFX(ビジュアルエフェクツ)における最新技術の習得と、開発を中心に。テレビではスポーツCGの専門分野で活動。 国内のSOHOでは希な、マスター業務も請け負う。 国内外でCGクリエーター、制作含め総勢100名以上でのフリーランスクルーが所属している。 常に高いスキルを伴う仕事を確実にこなしていくのがポイント。 さらに多くの映画・CM・PV・ドラマと今後の活動の幅を広めていく。 広い人脈が特徴で、教育機関にもクルーが講師として参加。 この業界を目指す学生を一から育て上げ、グループ内の即戦力として獲得できるのも今までの企業にない特徴である。 また年に1回、関西を主体とした「関西映像プロダクション合同企業説明会」を主催し、大手プロダクションなどを集めて大規模な人材確保の場も提供している。
[編集] [運営形態]
新規営業は行わず全て既存による開拓で、営業部を必要としていない。 企業出身者で構成されているため顧客を出身企業としているため営業リスクを負わない運営スタイルをとっている。 また企業拡大、組織拡大、株式上場など通常の経営者が視野に入れるものを全く不必要としている。 そのため機動力や交渉力は所属するスタッフに一任されている。 統括している人間は複数いると思われ実質的な代表は存在せず、チーフになったスタッフが全体の指揮や責任をとっている。 目的や規則だけを予め共有し、あとは個々の判断と信頼に任せる運営形態を築いている。 巨大な基幹システムを持ち強力な通信・人脈ネットワークで業務を遂行し、大手の企業内部にオフィスを展開し外部企業に対して根源からアウトソーシングさせない手法をとっている。 また複数のスタッフは教育機関などで兼務し、優秀な人材を育成し企業より早期に人材確保を行ってしまう。 内部は映画やドラマなどの作品ごとに複数のチームに細分化され、正式に所属するには一定のレベルをクリアしなければ次に進めない。スタッフをクルーと呼んでいる。グループ全体を大船、それぞれのチームを小船に例え設立時から呼ばれるようになった。 グループは映画など比較的規模の大きい作品を取り扱うデジタルシネマグループと、CG専門のVFXグループ、テレビドラマやスポーツやイベントなどを扱うマルチブロードキャストグループと、インターネットや印刷物や企画全般とあらゆる情報を収集するコンテンツグループがある。2007年にアクターズグループというものがあるが詳細は不明。 クルーはそれぞれで、主軸になるコアグループとプロジェクトだけに専念するプロジェクトクルーが存在しその中でもファーム1、ファーム2とレベルに応じて区分けされて作品毎に配属される。ただし非常に狭き門でファームからコアグループにあがるのは何かしら特化したものがないとあがることができないとされる。 コアグループはスーパーバイザー、ディレクターなどで構成されてその他のクルーはファームでプロジェクト契約が多い。 チーフクラスになっても業務やチームの統率が取れない場合などはグループ退団をさせられることもある。
グループとしては2003年に内部分裂により再編成され大部分が入れ替わり、代表すらも交代する結果となった。 現在は多数の作品に協力しているが基本的に個人名のみが掲載されるためグループ名の公表は行っていない。 しかしごく最近になって個人名の下にグループ名が表示されることがごく希にある。 ただし雑誌やテレビ取材を受けることをグループで禁じているため、大きな映画やドラマを担当していても舞台裏の特集記事に登場する事はない状態である。さらに作業場所、所属クルーの写真や細かい実績などは一切公表されていない。 売上げも公表されていないが、資本金0円から始まり設立8年目で総合でおよそ70億円以上にまで急成長している。 本部はアメリカロサンゼルス、国内では大阪を拠点にし全国各地に点在しているマルチSOHOプロダクションになっている。 07年に入って、47室の編集室や巨大な試写室などを順次オープンさせ急展開を見せている。
[編集] [ワークルーム]
作業するスペースをワークルームといって、クルーはここで作業を行う。 クルー以外はここに立ち入ることはできず、たとえ映画会社やテレビ局社員であっても入館を拒否している。 また作品毎に契約書を交わすため、作品に従事するクルー以外もスペースに入る事は原則できないとされている。 場所の公表は一切されず、24時間警備員が常駐するというプロダクションでは異例な措置をとっている。 内部写真など営業活動に必要と思われる情報も遮断されているため、営業活動も行われていないと思われる。 ただし07年に試写室の外観や内部写真をホームページで公表した。 また総合窓口となる公開オフィスは年内に設立するとしているが、あくまでも受付やミーティングルームのみである。
[編集] [クルーブログ]
唯一の情報源は不定期に更新されるクルーブログのみ。 進行中の作品の状況や所属するクルーの日常などが公開されている。これを見る限り外部に対しての厳しい規定は全く感じさせないような自由な風情が感じられる。 また映画やテレビドラマなどの舞台裏をブログで公開し、テレビ局もこれに対しブログにコメントを掲載するなど作品によっては宣伝の場としても利用されている。 1日のアクセス数は平均2万以上(アクセスランキングで閲覧層は若手女性層が最も多く、次に業界関係者が多いと思われる。
[編集] [所属するには]
ほとんどが紹介や知人で構成されている。全く新規であればとにかく人材募集のページからアポイントをとる方法以外になく、基本的に電話によって判断される。その後はおそらく面接等があるがそれ以降の情報は全くなく、希望者全員が不合格となったこともある。 プロジェクトクルーは随時募集しているがこれもある程度の判断があり、それをクリアしてチームに配属されてから映像制作を手伝うことになり、いくつかのプロジェクトに参加したときの知識や現場判断、性格などを分析され継続はグループのコアクルーが決める。 1年程度の業務終了後に自然消滅させられるクルーもいるぐらい厳しいクォリティ管理と人材管理を行っている。 一般のプロダクションでは、まず考えられないような運営形態をとっているのでそのあたりはメール等で質問すれば必ず返答はある。
2007年に全国の専門学校から研修生17名が入りアシスタントとして業務についているが給料や住宅など全てが提供されているが映画1作品が終了した時点で残留者が決定されるという情報。
[編集] 主な業務
- 劇場用映画制作・企画
- 映像の視覚効果(ビジュアルエフェクト)
- 3DCG・2DCG
- スポーツCG
- 各種番組の制作(ディレクター)
- マスター業務
[編集] デジタルシネマグループ
[編集] 劇場用映画制作・マーケティング全般の業務
制作業務を中心としてコアとなる中枢部。あらゆるマーケティングや映画制作に必要なスキルを提供する。
[編集] VFXグループ
[編集] 3D・2DCGやビジュアルエフェクトの業務
Autodesk|Mayaを主要ソフトウェアとして、モデリングからレンダリングまで一貫した作業が可能。 ネットワークによる分散処理を行うことで短期間での担当パート毎の俊足なワークを実現している。 早期にHD(ハイビジョン)を主軸に切り替えたことで、HDによるCG合成作品の納品に対応。 撮影時の銀玉や各リファレンスなどの設置、計測を行いそれに準じた照明設計のアドバイスも行う。 実写合成に関しては2Kを基準とし、高度マスク処理に対応した環境の構築を目指す。
[編集] 主要環境
Autodesk|Maya/3DSMAX/Combustion Adobe|AfterEffects/Photoshop Avid|XpressPROHD/Nitris/ SONY|SRW-5000/HDW-M2000/HDW-S2000/DNW-A500/
[編集] マルチブロードキャストグループ
[編集] 放送番組(スポーツ・ドラマ)、インターネット配信の業務
スポーツコーダーをメインとし関西を中心とした業務展開を行う。 阪神戦、オリックス戦のメインホーム試合のライブCGを担当し、年間100本以上の生放送に対応する。 ドラマでは制作陣営と、VFX陣営に分かれ個人実績、グループ受注の両面での制作形態に対応する。 またマスター業務を専属で行い、安定した映像信号の提供を根本から行う。
[編集] 関連グループ
- qiruafilm|USA ltd.(米・サンフランシスコ法人 CEO Beard Arfred)
- qiruafilm|Singapore(シンガポール 代表 星野雄一)
- skywalkerfilm with visualhearpltd.(米・サンフランシスコ/筆頭株主傘下 ビジュアルハープ)