キンダ型巡洋艦
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キンダ型巡洋艦 | ||
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性能諸元 | ||
満載排水量 | 5,500t | |
全長 | 142.7m | |
全幅 | 15.8m | |
吃水 | 5.3m | |
機関 | 蒸気タービンエンジン4基 91,000馬力 | |
最大速力 | 34ノット | |
武装 | 76mm連装砲 | 2基4門 |
AK-630 30mmガトリング砲CIWS | 4門 | |
プログレス(SS-N-3B)対艦ミサイル | 8基・16発 | |
ヴォルナ(SA-N-1)対空ミサイル | 1基・24発 | |
RBU-6000対潜ロケット | 2基 | |
533mm魚雷3連装発射管 | 2基 | |
乗員 | 約300名 | |
言語 | 表記 | |
日本語 | キンダ型巡洋艦 | |
グロズヌイ級巡洋艦 | ||
ロシア語 | Грозный | |
Проект 58 | ||
英語 | KYNDA class Guided Missile Cruiser | |
Grozny class Guided Missile Cruiser |
キンダ型巡洋艦(KYNDA class Guided Missile Cruiser)または、グロズヌイ級巡洋艦(Grozny class Guided Missile Cruiser)とは旧ソ連で建造され使用されたミサイル巡洋艦。 「キンダ型」とはNATOコードネームであり、ソ連ではプロジェクト58(Project 58)と呼ばれていた。キンダ型の建造、配備は1962年から開始され、当初は12隻建造される予定であったが、1965年に竣工した4番艦で建造は打ち切られ、より大型の1134(クレスタI)型ミサイル巡洋艦の整備に移行した(が、1134型も4隻で打ち切られ、以後は対潜型の1134A型に移行した)。
キンダ型の前に建造されたスヴェルドロフ級巡洋艦までが砲を主兵装としていたのに対し、キンダ型は主兵装として長射程の対艦ミサイルプログレス(SS-N-3b)SSM4連装発射機を1基ずつ艦の前後にダブルエンダー配置している。これは米海軍の機動部隊を意識した上での装備で、対艦ミサイルを主兵装とした巡洋艦はキンダ型がソ連では初めてであった。この他、対空ミサイルもヴォルナ(SA-N-1)SAM連装発射機1基を艦前部に搭載し、艦後部には、76mm連装砲塔2基を背負い式に配置するなど、艦のサイズの割には重武装の艦となった。また、格納庫は無いもののヘリコプター用の甲板を艦尾に設けていたため、限定的ではあるがヘリ運用能力も有していた。
本型は、ソ連邦崩壊後に次々と現役を去っていったが、黒海艦隊のアドミラル・ゴロフコのみは1995年に現役復帰して黒海艦隊の旗艦となり、1999年のユーゴスラビア空爆の際には、偵察艦(情報収集艦)援護のため、カシン型、クリヴァク型と共にアドリア海に展開している。同艦は2002年まで在籍していた。
[編集] 同型艦
- グローズヌイ(Grozny):バルト海艦隊、1991年除籍
- アドミラル・フォーキン(Admiral Fokin):太平洋艦隊、1993年除籍
- アドミラル・ゴロフコ(Admiral Golovko):黒海艦隊、2002年除籍
- ワリャーグ(Varyag):太平洋艦隊、1990年除籍
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