クリーム
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クリーム
- 乳製品の一つ。本項で詳述する。
- 食用ではない、外用薬(塗り薬)の形態の一つ。液体と固体の中間の粘っこい状態をしたもの。
- 整髪料のヘアクリームは整髪料を参照。
- 基礎化粧品のクリームはクリーム (基礎化粧品)を参照。
- 色のひとつ。クリーム色。淡い黄色。アイボリー。
- ロックバンドのクリームはクリーム (バンド)を参照。
- お菓子系のグラビア雑誌はクリーム (雑誌)を参照。
- 英語で「最上のもの」を指す単語として使われることもある。
クリーム (cream) は、脂肪とたんぱく質が濃縮した濃厚で、白色や薄黄色の液体。原則的に牛乳の成分からできたものである。
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[編集] 生クリームとホイップクリームの格差
日本では牛乳が比較的高価なため、植物油を泡立て、クリームと似たような形状と色にした“ホイップ(クリーム)”という代替品ができている。真のホイップクリームはクリームをホイップした(泡立てた)だけの物なので、商品にはホイップクリームという表示はされていない。模造品のホイップクリームとの区別が明確になるように、本物のクリームを生クリームと俗称する。また、アングロアメリカでも「クールウィップ」(Cool Whip) という模造ホイップクリームがクラフトフーズ社から販売されており、泡立てる必要がなくホイップ状態が長期間持続する簡便性から広く普及している。
ホイップ(クリーム)以外の“クリーム”類は(下記参照)すべて牛乳でできており、乳等省令の分類におけるクリームは、「生乳、牛乳または特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去し、乳脂肪分が18.0%以上にしたもの」と定義されている。
この海外食料品の主な素材が日本で高価なために、国内のより安い素材で代替されるという発展は、ビールと発泡酒の関係やチョコレートのココアバターの代替と似ている。
[編集] 作り方
精製していない乳を加熱殺菌した後、放置したり冷却すると上にクリームが分離してくる。これを使うのが原始的な方法。
牛乳からはそれほど取れないが、水牛乳から多く取れる。水牛乳のクリームはナイフで切れるほど濃厚であり、トルコ語でカイマク(kaymak)と呼ばれる。中東では、デザートに添えるクリームには水牛乳のクリームが好まれる。
[編集] クリームから作られる製品
- バター - 激しく攪拌すると脂肪分が分離してバターになる。
- ギー - 精製バターとも呼ばれる。澄ましバターの一種。バターから水分と乳蛋白を取り除いたもの。バターを低温で加熱撹拌して、乳蛋白を沈澱させて作る。
- ヨーグルト - 通常は乳から作るがクリームを発酵させて作るのもある[要出典]。
- アイスクリーム - クリームのみ、またはミルクと混ぜて作られる。
- サワークリーム - 生クリームを乳酸醗酵したもの。
[編集] 使用法
クリームのまま
ホイップクリーム
- 固く泡立て、砂糖やココアなどを加え、ケーキなどのお菓子の飾りつけなどに使うことが多い。
- コーヒーにいれると、ウィンナ・コーヒーになる。
- アングロアメリカでは、「レディ・ウィップ」(Reddi-wip)というスプレー缶入りのホイップクリームが市販されている。
クレーム・シャンティリー crème Chantilly