ゲド (聖戦士ダンバイン)
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ゲド (GEDO) は、アニメ『聖戦士ダンバイン』に登場する、架空の兵器。アの国で開発された試作型オーラバトラーである。本項ではそのバリエーションについても記述する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
ゲド | |
所属 | アの国 他 |
開発者 | ショット・ウェポン |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 6.7メット(約6.7m) |
乾重量 | 5.1ルフトン(約5.1t) |
オーラ係数 | 0.78 |
必要オーラ力 | 13オーラ |
限界オーラ力 | 不明 |
巡航速度 | 150リル(約600km/h) |
最高速度 | 180リル(約720km/h) |
主な武装 | オーラソード×1 |
主な搭乗者 | アの国兵士 |
目次 |
[編集] ゲド
ゲド (GEDO) は、アニメ『聖戦士ダンバイン』に登場する、アの国で開発された試作型オーラバトラーである。アニメ14 - 15話に登場する。
小説『オーラバトラー戦記』ではカットグラIに相当する。
[編集] 機体解説
バイストン・ウェルに召還されたショット・ウェポンが、オーラマシン・ピグシー、オーラボム・ドロに次いで開発したオーラマシンである。バイストン・ウェル史上初の人型オーラマシン「オーラバトラー」であり、ダンバインの原型機であるほか、同じアの国の製作であるドラムロや、ギブン家製作のダーナ・オシー、リの国製作のアルダムにも影響を与えている。
ショット・ウェポンは地上ではもともとロボット工学を研究しており、二足歩行マシンを作りたいという夢があった。それが実現したのがこのゲドである。当時はまだフレイボムの小型化に成功していなかったため、オーラソードのみを装備し、オーラボムの支援が主な任務であった。後にウィングキャリバー・バラウが開発されるまでは、オーラパンツァー・アケロンの背中に乗って戦う姿もよく見られたという。
操縦するには非常に高いオーラ力を要求されるため、コモンにはほとんど乗りこなせず、地上人を召喚するきっかけとなった。最初に作られたオーラバトラーであるだけに、性能は低く、実際にはほとんど量産はされなかったようである。このゲドの装甲や筋肉繊維(オーラマルス)、骨格、バイオコンピュータ、生体神経系などの材料には、加工の容易な強獣キマイ・ラグが使用された。ゲド及びその発展機を今後の主力機として量産することと決まっていたため、キマイ・ラグは乱獲され、その個体数は激減してしまった。なお、機体色は茶褐色である。
ドレイク・ルフトは、各国にこのゲドを売りつけ自身の財力を高めていた。これにより、オーラバトラーの建造技術が各国に拡散、バイストン・ウェルにそれまで存在しなかった機械を用いた大規模戦争を招くことになった。また、アの国の国王にも献上しており、あくまでも忠誠な臣下であるように見せかけていた。
[編集] 劇中での活躍
ドレイクから謙譲されたアの国王フラオン・エルフの軍が使用。
既に旧型になっていたため、次々と新型オーラバトラーを作り出していたドレイク軍にはなす術もなく撃破されていった。ドレイクの反乱をまったく予想していなかったフラオン王の影響によるものか、機体整備もまともにしていなかったらしく、戦闘時にエンジンがかからないというアクシデントまで発生していた。
『聖戦士伝説』 では、ドレイクから購入することで自国生産が可能となっている。しかし、直後に生産できる自国製オーラバトラーアルダムのほうが優秀なため、生産するメリットはあまりない。
[編集] 備考
メカニックデザインは出渕裕が担当した。もともとは新型のオーラバトラーとしてデザインされていたが、ダンバインに近い姿を持っていたため、旧型のオーラバトラーに流用されたという。
[編集] 試作型ダンバイン
試作型ダンバイン | |
所属 | アの国→リの国 |
開発者 | ショット・ウェポン |
生産形態 | 試作機 |
主な武装 | オーラソード×1 オーラショット×2 |
主な搭乗者 | シュンジ・イザワ 他 |
試作型ダンバイン(しさくがたダンバイン、PROTOTYPE DUNBINE)は、プレイステーションのゲーム『聖戦士ダンバイン 聖戦士伝説』に登場する、アの国で開発された試作型オーラバトラーである。プロトダンバイン (PROTO DUNBINE) とも呼ばれる。
[編集] 機体解説
ダンバインのプロトタイプであるが、機体色のみショウ・ザマのダンバインと同じであるだけで、外見はゲドに酷似している。
潜在的な能力はダンバインを上回るといわれるが、全体的に不安定であり、非常に高いオーラ力を持たなければ乗りこなすことはできない。
ゲーム中ではなぜか、ダンバインと同じ型の4連装オーラショットも装備しているが、鉤爪を持たないため、どうやって引き金を引いているのかは不明である。
[編集] サーバイン
サーバイン | |
所属 | アの国→バランバラン |
開発者 | ショット・ウェポン |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 約9メット(約9m) |
主な武装 | オーラソード×1 |
主な搭乗者 | シオン・サバ |
サーバイン (SIRBINE) は、バンダイ発行の雑誌「B-CLUB」に連載された、出渕裕著の連載『AURA FHANTASM』に登場する、アの国で開発された試作型オーラバトラーである。
OVA『New Story of Aura Battler DUNBINE』における主役ロボットであり、OVA全話に登場する。また、ゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』や『聖戦士ダンバイン 聖戦士伝説』にも登場する。
[編集] 機体解説
ショット・ウェポンがゲドの発展型として開発したオーラバトラーで、ダンバインのプロトタイプともいえる機体であるが、その性能はダンバインを圧倒的に凌駕する。しかし、非常に大きなオーラ力を必要とした上に、核爆発を防ぐほどの強力な力を秘めていたため、ショット・ウェポンはこの機体を封印してしまった。
その後700年間、バランバラン(アの国)の民に「白き秘宝」として伝えられていた。
装備はオーラソードのみであるが、鉤爪を持つため、オーラショットも使用可能であると思われる。
[編集] 劇中での活躍
コモンであるシオン・サバ(ショウ・ザマ)は、ミ・フェラリオとして修行していたシルキー・マウに導かれ聖戦士として覚醒し、サーバインの封印を解いた。そして黒騎士ラバーンの操るズワウスと戦った。
実質的に、ショウ・ザマが乗る3機目のオーラバトラーとなる。
[編集] 備考
当然ながら出渕裕のデザインである。『AURA FHANTASM』とOVA『聖戦士ダンバイン』では若干ながらデザインが変更されている。なお、サーバインとはもともとテレビアニメ『聖戦士ダンバイン』の企画時のタイトル及び主役機の名称であった。その為、ダンバインに酷似した意匠を持っている。
[編集] ティタニア
ティタニア | |
所属 | アの国 |
開発者 | ショット・ウェポン |
生産形態 | 試作機 |
ティタニア (TITANIA) は、メディアワークス発行の雑誌「電撃ホビーマガジン」に連載された、出渕裕著の連載『新AURA FHANTASM』に登場する、アの国で開発された試作型オーラバトラーである。
[編集] 機体解説
ティタニアは女性搭乗者用に開発されたオーラバトラーである。この時期、ショット・ウェポンは搭乗者のオーラ力によって機体の性能が劇的に変化することに注目しており、本機は女性が搭乗するとどうなるかを調査するための実験機であると思われる。
女性用とされるだけあって全体的にスマートで洗練されており、一見するとゲドとはほど遠い外見をしている。
[編集] カットグラI
カットグラI | |
所属 | アの国 |
開発者 | ショット・ウェポン |
生産形態 | 試作機 |
主な武装 | フレイ・ボンム・ランチャー 剣 |
主な搭乗者 | 城毅 バーン・バニングス ガラリア・ニャムヒー ヘレナァ 他 |
カットグラI は、富野由悠季著の小説『オーラバトラー戦記』に登場する、アの国で開発された試作型オーラバトラーである。小説1 - 4巻に登場する。劇中では単にカットグラと呼ばれることが多い。
アニメ『聖戦士ダンバイン』ではゲドあるいはダンバインに相当する。
[編集] 機体解説
小説版の設定では、バイストン・ウェルに召還されたショット・ウェポンが、オーラボム・ドーメに次いで開発したバイストン・ウェル史上初の人型オーラマシン、「オーラバトラー」である。プロトタイプが4機開発された。
アの国の国王であるドレイク・ルフトは、ドーメとカットグラを量産することが対ガロウ・ラン戦に有効と考え、それを実戦させた。
[編集] 劇中での活躍
主人公城毅(ジョク)がドーメの次に乗ったオーラマシンであり、さまざまな改造を受けながらも最後まで愛機として使用した。プロトタイプ1号機にバーン・バニングス、プロトタイプ2号機にジョク、プロトタイプ3号機にガラリア・ニャムヒーが搭乗した。
ギィ・グッガ率いるガロウ・ランたちが強獣ドラゴ・ブラーと戦士ミィを投入した戦いで、ガラリア機は損傷し、ガロウ・ランたちに持ち去られてしまう。その後接触してきたガロウ・ランたちの案にのり、バーンはニー・ギブンたちを修理部隊と見せかけた回収部隊として引き渡したが、ニーたちは薬物で操られ、黒く塗られたカットグラを修理してしまう。そして黒いカットグラにはガロウ・ランのヘレナァが搭乗し、ガラリアは増加生産の機体に搭乗。アの国とガロウ・ランたちとの最後の戦いに突入した。