ジョージ2世の戴冠式アンセム
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ジョージ2世の戴冠式アンセム（じょーじにせいのためのたいかんしきあんせむ）はドイツ出身でイギリスに帰化した音楽家ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル（ジョージ・フレデリック・ハンデル）が作曲した戴冠式アンセムである。4曲からなる。このうち第1曲目の『司祭ザドク』は名曲として名高く（本項「司祭ザドク」参照）、ジョージ2世以降の歴代国王の戴冠式にも演奏される。
目次 |
[編集] 基本データ
『ジョージ2世の戴冠式アンセム』は以下の4曲からなり、その題名どおり、1727年にロンドンのウエストミンスター寺院で挙行された、ジョージ2世の戴冠式のために作曲された。
- 『司祭ザドク』HMV258
- 『汝の御手は強くあれ』HMV259
- 『主よ、王はあなたの力に喜びたり』HMV260
- 『わが心は麗しい言葉にあふれ』HMV261
[編集] 後世の評価
戴冠式のために作曲されたため作品番号順に演奏されること少ない。また、その後も歴代の王の戴冠式でも演奏されるが、4曲が演奏されることは少ない。4曲のうち、『司祭ザドク』はイギリスの戴冠式では必ず演奏される。
[編集] 『司祭ザドク』
『ジョージ2世の戴冠式アンセム』の4曲のなかで、現在も演奏の機会が多いのが『司祭ザドク』である。司祭ザドクとは『旧約聖書』のうち『列王記』に登場する人物でソロモン王に香油を注いだ人物とされる。
[編集] 『司祭ザドク』の基本データ
[編集] 『司祭ザドク』の概要
分散和音を駆使された合唱曲であり、荘厳な雰囲気と昂揚感をかもす曲である。戴冠式とは関係なく単独で演奏されることも多い。
現在では、トニー・ブリテンによる作詞およびトランペットのファンファーレなどを伴奏に加えたアレンジ版が、ヨーロッパサッカー連盟主催のUEFAチャンピオンズリーグのテーマ曲として『UEFAチャンピオンズリーグ賛歌』の題名で使用されており、イギリスのみならずヨーロッパではよく知られた作品になっている。
『UEFAチャンピンズリーグ賛歌』の音源はロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団演奏、セイント・マーチン・アカデミー合唱団、合唱のものであり、同大会において試合前の選手の入場と試合後の選手の退場の際に流される。
[編集] 初演
1727年にロンドンのウエストミンスター寺院で挙行されたジョージ2世の戴冠式が初演である。戴冠式の式次第の関係で、他の作曲家の『戴冠式アンセム』とともに演奏された。また、演奏順序は作品番号と一致していない。 以下が式次第である。音楽を指揮したのはヘンデルである。
[編集] 式次第
[編集] 前置き
- ウエストミンスター寺院の鐘を鳴らす。
- トランペットによるファンファーレ
- 太鼓隊の行進
- ヴィヴァント
- 再びトランペットによるファンファーレ。
- 『おお主よ、偉大なる王が末永くあらんと』（ウィリアム・チャイルド作曲）演奏
[編集] 参列者行列
- ヘンデルによる器楽合奏
[編集] ジョージ2世のお出まし
- 『かれらのいいたる時、我は喜ぶ』z．19（ヘンリー・パーセル作曲）演奏。
[編集] ジョージ2世の承認
- 『神は王ジョージを守り給う』演奏。
- ファンファーレ
- 『汝の御手は強くあれ』演奏
[編集] 連祷
『おお、神よ、天国の父よ』（トマス・タリス作曲）演奏。
[編集] 聖別
- 『来たれ聖霊よ』（ジョン・ファーマー作曲）
- 『司祭ザドク』演奏
[編集] 王位の叙任
- ファンファーレ
- 『神よ、我等が楯とする人を御覧になり』[[[ジョン・ブロウ]]作曲）演奏
[編集] 戴冠
- ファンファーレ
- 『イギリスの国歌|神は王を守りたまう』演奏
- 『主よ、王はあなたの力によって喜び』演奏
[編集] テ・デウム
『テ・デウム』（オーランド・ギボンズ作曲『第2サーヴィス』より）
[編集] インスロニセーション
- ファンファーレ
[編集] 忠誠の誓い
- 『神は幻によって語る』（ジョン・ブロウ作曲）演奏
- 太鼓
- トランペット・ファンファーレ
- 『神は王ジョージを守りたまう』演奏
[編集] 王妃の戴冠
- 『わが心は麗しい言葉にあふれ』演奏
[編集] 退場
- ファンファーレ
- 『行進曲』（ヘンデル作曲）演奏。
- ファンファーレ
- 太鼓隊の行進
- ロンドン中の鐘を鳴らす。
終わり
[編集] 関連項目
- 戴冠式
- 戴冠式アンセム
- UEFAチャンピオンズリーグ
