スカイネットアジア航空
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スカイネットアジア航空(スカイネットアジアこうくう Skynet Asia Airways Co.,Ltd.)は日本の航空会社の一つで、宮崎市に所在する。ハブ空港は宮崎空港。
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[編集] 企業プロフィール
[編集] 新規参入
スカイマークエアラインズ(現スカイマーク)、北海道国際航空(エア・ドゥ)に続き、新規参入航空会社の一つで、日本航空や全日本空輸などの大手に比べ格安な料金、カラフルな機体デザイン、国内最大級のゆったりした座席配置を売り物に2002年8月に東京-宮崎線に新規参入した。 当初、宮崎-福岡線も、東京線開設と同時に開設する予定だったが、採算性が良い東京線が優先された為、福岡線開設は事実上見送られた。
2003年8月より東京-熊本線も運航しているが、他の新規参入航空会社と同じく広告宣伝・提携販売が弱く知名度が低いため乗客数が伸びず、機材等への投資も十分に出来ない為、機材に不具合が出ると運航便の欠航が多発し、元々の集客見込みの甘さもあり経営が改善されなかった。
[編集] 事業再生
2004年6月より産業再生機構の経営支援を受け、全日本空輸との業務提携にて再建を目指すこととなった。
2005年8月より、東京-長崎線の運航を開始。東京発の九州路線に特化することで、九州地方における知名度の向上と、東京から九州地方への業務、観光渡航者への利便性向上を図り集客を狙っている。
2006年12月、産業再生機構と全日本空輸による事業再生に一定の目処が立ったことから、産業再生機構は保有する議決権割合の41.96%に当たる株式を宮交ホールディングスとが設立した宮交エアグランドサービス株式会社(宮交AGS)が行うTOB(株式公開買付)へ応募することを決定した。
2007年1月 宮交AGSは、正式なTOB内容を発表、公告日2007年1月9日、買付上限50100株(41.96%)、買付価格35900円、買付期間2007年1月9日~2月5日、公開買付代理人 日興コーディアル証券。なお、すべての株主がTOBに応募できるため、買付上限を超える株数の応募があった場合、応募株数で買付上限の50100株が案分される。産業再生機構以外の株主が応募した場合、産業再生機構保有分の株すべてが買付されない可能性がある。なお、SNA株式の一般公募額(持株会を含む)は5万円であるため株主優待割引券を目的とする個人株主のほとんどは応募しないと思われた。
2007年1月18日 経営は大幅に改善しつつあるというものの、2006年中間決算で約10億円の経常損失が発生しており、累積損失は約85億円まで増加している。対策として資本金の50%減資(3,868,700,000円を1,934,350,000円へ)、資本準備金(2,1000,000,000円)全額減少、DBJ事業再生投資事業組合へ2,082,200,000円のA種優先株式発行による増資、上記優先株式増資分の全額減資行い累積損失を大幅に減少させる案が臨時株主総会で議決された。(2007年1月21日発効)
2007年2月 宮交AGSは、TOB結果を発表。産業再生機構以外の一般株主39名も、TOBへ応募。応募株数は52,432株となり、配分の結果 産業再生機構保有分全株の買付がされず2,228株が返却された。
2007年3月 産業再生機構保有の残り2,228株全てを航空事業に強みをもつ総合商社 双日が取得。 さらに、2007年9月を目処に現行の東京-長崎、熊本線をそれぞれ6往復/日から4往復/日へ減便し、 東京-宮崎線を6往復/日から7往復/日へ増便して、新たに東京-鹿児島線に3往復/日で新規参入することが発表された。 また、4月からは北海道国際航空(エア・ドゥ)と連帯運送を開始する予定。
[編集] 概要
社名 | スカイネットアジア航空 Skynet Asia Airways Co.,Ltd. |
設立 | 1997年7月3日 |
本社住所 | 宮崎県宮崎市大字赤江字飛江田148 |
従業員数 | 532名(出向者,パート含) SNAグループ計566名 |
資本金 | 1,934,350,000円 (普通株119,374株/A種優先株58,000株) (議決権ベース 宮交エアグランドサービス41.96%、ANA14.99%、米良電機産業11.72%、宮崎県中小企業等支援ファンド3.35%、SNA支援持株会2.21%、双日1.87%ほか) |
航空会社コード | SNA(SNJ) / 6J |
無線呼出名称 (コールサイン) |
NEW SKY(ニュースカイ) |
拠点空港 | 宮崎空港 |
[編集] 沿革
- 1997年7月3日 パンアジア航空株式会社として福岡市で設立。
- 1999年8月 スカイネットアジア航空株式会社へ商号変更。
- 2000年9月 本社を宮崎市に移転。
- 2002年5月 福岡-宮崎線3往復分の枠を、羽田-宮崎線へ割り当て(3往復→6往復)、福岡線開設事実上見送り。
- 2002年8月1日 羽田-宮崎線就航
- 2003年6月 女子マラソン選手高橋尚子とスポンサー契約(2005年5月契約満了)
- 2003年8月1日 羽田-熊本線就航
- 2004年6月25日 宮崎銀行らと連名で、産業再生機構に支援を申請、同日支援が決定。
- 2004年12月 羽田-長崎線就航計画発表
- 2005年8月1日 羽田-長崎線就航
- 2006年4月1日 ANAとのコードシェア運行開始。同時に羽田空港での使用旅客ターミナルを第2旅客ターミナルに移転。
[編集] 就航路線
[編集] 保有機材
この航空会社の機材は以下の航空機で構成される。
- ボーイング 737-400型機 8機
【使用機材リスト】
国籍・登録記号 | 型式 | 製造番号 | エンジン型式 | 最大重量 | 登録日 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
JA737A | Boeing 737-46Q | 29000 | CFM56-3C1 | 68,040 | 2002/02/22 | H2 OO-CTV 1998年製リース |
JA737B | Boeing 737-46Q | 29001 | CFM56-3C1 | 68,040 | 2002/02/22 | H2 OO-CTW 1998年製 リース |
JA737C | Boeing 737-4H6 | 27086 | CFM56-3C1 | 62,823 | 2003/07/31 | 9W VT-JAE 1993年製 リース 予備機材 |
JA737D | Boeing 737-4H6 | 27168 | CFM56-3C1 | 62,823 | 2003/08/01 | 9W VT-JAF 1993年製 リース 予備機材 |
JA737E | Boeing 737-4Y0 | 26069 | CFM56-3C1 | 68,038 | 2004/07/28 | MA HA-LEN 1992年製 リース |
JA737F | Boeing 737-43Q | 28492 | CFM56-3C1 | 68,040 | 2005/07/28 | OZ HL-7593 1996年製 リース |
JA737V | Boeing 737-4MO | 29201 | CFM56-3C1 | 62,822 | 2006/09/06 | PK-GZF 1998年製 リース |
JA737W | Boeing 737-4MO | 29202 | CFM56-3C1 | 62,822 | 2006/08/09 | PK-GZG 1998年製 リース |
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- スカイネットアジア航空
- スカイネット航空株式会社 支援決定について(産業再生機構)