セネカ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルキウス・アンナエウス・セネカ(Lucius Annaeus Seneca, 紀元前4年? - 紀元65年)は、古代ローマの政治家、思想家、詩人である。ローマ市民としてコルドバに生まれた。皇帝ネロの家庭教師を務めたことで有名。皇帝即位後は政策の助言を行うが、のちにその立場から退き、最後はネロ暗殺の陰謀に加担したとしてネロから死を命じられ自殺する。
父親の大セネカと区別するため小セネカと呼ばれることもある。
ストア哲学の徒としても著名であり、劇作も行っている。ラテン文学の白銀期を代表する著述家とされる。
セネカの書いた悲劇がイギリス・ルネサンスの時代に英語に翻訳され、エリザベス朝の演劇に大きな影響を与えたという。セネカの悲劇は十篇が今日に伝わっているが、このうち『オクタウィア』は偽作とされ『オエタ山上のヘルクレス』についても偽作の論争がある。
目次 |
[編集] 著作
[編集] 悲劇
- 『パエドラ』
- 『狂えるヘルクレス』
- 『トロイアの女たち』
- 『メデア』
- 『フェニキアの女たち』
- 『オエディプス』
- 『アガメムノン』
- 『テュエステス』
- 『オエタ山上のヘルクレス』(偽作の疑い)
- 『オクタウィア』(偽作)
[編集] 随筆・書簡
- 『怒りについて』(De Ira)
- 『寛容について』(De Clementia)
- 『賢者の不動心について』(De Constantia Sapientiis)
- 『心の平静について』(De Tranquillitate Animi)
- 『人生の短さについて』(De Brevitate Vitae)
- 『幸福な人生について』(De Vita Beata)
- 『神慮について』(De Providentia)
- 『善行について』(De Beneficiis)