テッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港
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テッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港 (テッド・スティーブンス・アンカレッジこくさいくうこう、Ted Stevens Anchorage International Airport) は、アメリカ合衆国アラスカ州アンカレッジにある国際空港。
アラスカ州の発展に功績があった同州選出のテッド・スティーブンス上院議員の名を冠しており、アラスカ航空のハブ空港となっている。
テッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港 | |||
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IATA:ANC - ICAO:PANC | |||
概略 | |||
空港種別 | 民間 | ||
Operating Agency | U.S.Civil Airport Wherein Permit Covers Use By Transit Military Aircraft | ||
海抜 | 152ft(46m) | ||
位置 | 北緯61度10分27.70秒西経149度59分46.90秒 | ||
滑走路 | |||
方向 | 全長 | 表面 | |
ILS | m×幅 | ||
07R/25L | YES | 3,322×46 | 舗装 |
07L/25R | YES | 3,231×46 | 舗装 |
14/32 | YES | 3,531×46 | 舗装 |
目次 |
[編集] 歴史
[編集] ポーラールートの要衝
アンカレッジ国際空港は、1980年代までアジアとヨーロッパを北回りで結ぶ旅客便が必ず寄港する給油地として賑わいを見せていた。アジアとヨーロッパを結ぶ最短のシベリアルートは、当時のソ連当局が領空の通過に多くの制限を設けていたために、西側の多くの航空会社は北極圏を通過する次善のポーラールートをとった。これは遠回りとなるためアンカレッジで給油が必要であった。
しかし1980年代中頃に航空機のエンジンが改良され航続距離が向上すると、アンカレッジ寄港の必要はなくなり、また1990年代初頭に冷戦が終結するとシベリアルートが飛行できるようになったため、アンカレッジ国際空港を発着する旅客便は数えるほどになってしまった。
[編集] 貨物便の要衝
これに代わって積載重量の大きい貨物便の多くが給油のために寄港するようになり、現在ではメンフィス国際空港、香港国際空港、成田国際空港に次いで繁忙な貨物空港に変貌している。
アンカレッジはアメリカ国内やカナダ、そしてアジアやヨーロッパなど北半球のどの主要都市にも3~9時間で到達できる位置にあるため、航空貨物を捌く空路拠点として最適であり、また貨物基地や倉庫用の敷地が豊富にあり、鉄道交通や港湾施設へのアクセスにも優れていること、そして今日では旅客便がほとんどないため貨物便優先の発着が24時間体制で行えることなどが、アンカレッジ交際空港を理想的な貨物拠点とする理由になっている。
さらに貨物輸送機の積載量の増加に伴い給油中継地の必要性が再認識されてきたこと、電子機器類や冷凍魚介類などの航空輸送の需要が高まってきたことなど、航空貨物産業が成熟したこともこの空港に新たな活路をもたらす理由となった。
アンカレッジにハブを置く航空貨物関係の企業は、米大手のFedexやUPSを始め、日本航空や日本貨物航空などの日本の航空会社を含め、30以上に上る。
[編集] 余談
昭和天皇と香淳皇后は、1975年のアメリカ公式訪問に先立つ1971年9月26日、ヨーロッパ公式訪問の途上、給油地のアンカレッジに立ち寄っている。この際ニクソン大統領夫妻がわざわざアンカレッジまで赴き、格納庫内に特設された会見会場で天皇・皇后を出迎えた。
沖縄が依然として米軍の占領下にあった当時としては、天皇の訪米は時期尚早とみられていたが、日米関係は「繊維摩擦」などでギクシャクしており、この訪欧にかこつけた非公式訪米による米国大統領との会見は、両国関係を修復するための千載一遇の機会と位置づけられていた。
[編集] 航空管制
CLR | 119.4MHz,128.65MHz,323.1MHz |
GND | 121.9MHz,338.25MHz |
TWR | 118.3MHz,257.8MHz |
DEP/APP | 118.6MHz,119.1MHz,123.8MHz,126.4MHz,257.9MHz,290.5MHz,363.2MHz |
KENAI RDO | 122.2MHz,122.3MHz,122.55MHz,255.4MHz |
SAN FRANCISCO ARINC | 6655.0KHz,8951.0KHz,10048.0KHz,11330.0KHz,13273.0KHz |
TWEB | 114.3MHz,338MHz |
CAMPER | 4897.5KHz,140.15MHz,311MHz |
ATIS | 118.4MHz |
UNICOM | 122.95MHz |
[編集] 航空保安線施設
局名 | 種類 | 周波数 | 識別信号 |
CAMPBELL LAKE | NDB | 338.0KHz | CMQ |
ANCHORAGE | VOR | 114.3MHz | ANC |
ANCHORAGE | DME | ANC |
[編集] 外部リンク
空港情報 (PANC) |
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