ディグ・イット
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ディグ・イット (Dig it) は、1970年に発表されたビートルズのアルバム『レット・イット・ビー』に収録されたジャム・セッション・ナンバー。メンバー全員の共同クレジット(ジョージ・ハリスン&レノン=マッカートニー&リチャード・スターキー)名義としては初の歌詞入りの公式発表曲。
ゲット・バック・セッションでレコーディングされた時は「キャン・ユー・ディグ・イット?」というタイトルがつけられ約10分に渡る長い曲だったがフィル・スペクターによって約10分の1に削られ、タイトルも「キャン・ユー」と「?(疑問符)」と削られた。
歌詞は「転がる石みたいに(ローリング・ストーンズとかけたものと思われる)」と3回連呼した後FBI、CIA、BBC、といった組織、放送局の名前、BBキング、歌手のドリス・デイと発表された当時の英国プロサッカーチームマンチェスター・ユナイテッドのマット・バスビー監督が飛び出し、最後に「理解しろ(やれ!と訳されることも)!!」と約13回連呼して終わる。そしてジョン・レノンの子供じみたおしゃべり “ジョージ・ウッドの「キャン・ユー・ディグ・イット?」でした。次は『ほら、天使がやってきた』という曲をやりま~す。” に続き、次の曲「レット・イット・ビー」となる。
楽器はビリー・プレストンがエレクトリックピアノ、リンゴ・スターがドラム、ポール・マッカートニーがピアノ、ジョージがギター(ストラトキャスター)、ジョンが6弦ベースをコード弾きしている。同名映画ではジョージ・マーティンがシェイカーを振っている姿が見える。
ちなみに「キャン・ユー・ディグ・イット」の頃の曲はレット・イット・ビー・ネイキッドの初回版についていたボーナスCD『フライ・オン・ザ・ウォール』で聞くことができ、そこでは演奏の後で、アルバムに収録されることになるジョンの声が収録されている。