トバルNo.1
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『トバルNo.1』(TOBAL No. 1)は、1996年8月2日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたプレイステーション用対戦型格闘ゲーム。
[編集] 概要
スクウェアのプレステ参入第1弾タイトルであり、キャラクターデザインは鳥山明が担当、鉄拳シリーズやバーチャファイターシリーズのスタッフから引き抜かれたメンバー(ドリームファクトリー)による開発、ファイナルファンタジーVIIの体験版ディスク付という前評判から約66万本のヒットとなった。その一方で体験版が目当てであって寧ろ本作を付録と見なす本末転倒な購入者も多かったという。
当時のアーケード格闘ゲームでも実現していなかった360度自由な空間移動を可能にした点など高い技術力が特長だが、角張った生ポリゴン剥き出しのキャラクターグラフィック(次作で克服)や、システム的にもストイックで地味な作りのため、FFVII体験版目当てで買ったユーザーの印象は余り芳しくなく、それが続編『トバル2』の売れ行き不振に繋がったとも考えられる。
なお、クエストモードを最後(ウダンズダンジョン地下30階)までクリアすると、鳥山明の自画像(ガスマスクにメカニカルアーム)をモデルにした「鳥山ロボ(TORI)」が対戦キャラとして使用可能になる。しかし、クエストモードは途中セーブ不可なので道程は限りなく険しく、払う時間と苦労に見合うだけの恩典と云える性能かどうかは微妙である。
[編集] スタッフ
- ディレクター/ゲームデザイン:石井精一
- メインプログラマー/ゲームデザイン:池淵徹
- キャラクターデザイン:鳥山明
- 音楽 :濱渦正志、伊藤賢治、光田康典、下村陽子、川上泰弘、笹井隆司、松枝賀子、仲野順也
- エグゼクティブプロデューサー:橋本真司
- スーパーバイザー:坂口博信
[編集] 使用キャラクター
- チュージ・ウー:声(緑川光)Hikaru Midorikawa
- エポン:声(永島由子)※Noriko Nagashimaとクレジットされていた
- グリン・カッツ:声(神谷明)Akira Kamiya
- フェイ・プウスー:声(八奈見乗児)Joji Yanami
- オライムス:声(青野武)Takeshi Aono
- マリー・イボンスカヤ:声(中友子)Tomoko Naka
- ホム:声(龍田直樹)Naoki Tatsuta
- イール・ゴガ:声(郷里大輔)Daisuke Gori