バイオハザード3 LAST ESCAPE
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バイオハザード3 LAST ESCAPEは1999年にカプコンよりプレイステーション用として発売されたホラーアクションアドベンチャーゲーム。バイオハザードシリーズの第3作である。
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[編集] 移植版
- 『バイオハザード3 LAST ESCAPE』(プレイステーション)1999年9月22日発売
- 『バイオハザード3 LAST ESCAPE』(ドリームキャスト)2000年11月16日発売
- 『バイオハザード3 LAST ESCAPE』(ニンテンドーゲームキューブ)2003年1月23日発売
- 『Greatシリーズ バイオハザード3 LAST ESCAPE』( Windows )
[編集] 概説
アークレイ山地の洋館から生還した者達は、人々にその惨状を伝えようとしたが、理解を得られる事はなかった。生還者達は、その根源を絶つためにヨーロッパへ向かった。洋館のバイオハザード事件から1ヶ月半あまりを迎えていたラクーンシティ周辺では、謎の奇病や猟奇事件が頻発していた。ラクーンシティに残っていたジルは、その惨状を目の当たりにする。
前作『バイオハザード2』とほぼ同一時間帯の出来事(『バイオハザード2』は9/29~9/30、『バイオハザード3』は9/28~10/1)。ちなみに同様の設定が『バイオハザードII アポカリプス』にシンクロされている(ただしパラレル)。
プレイヤーはジルを操作して、謎の追跡者から逃れつつ、謎を解きながらラクーンシティからの脱出を目的とする。
[編集] システムの概要・特徴など
- 追跡者の登場
非常にタフで、追跡者という名のとおり執拗に且つすばやく追跡してくる。別の部屋に逃げ込んでも後ろからドアが開く音とともに走って追って来たり、先回りして横から現れたりと恐怖の存在である。倒すとアイテムを貰える事もある。2の裏シナリオでのタイラントの追跡劇が元になっている。
- ライブセレクションの導入
ゲーム中選択肢が画面に表示され、プレイヤーはどちらかを選択することになる。制限時間があり、どちらも選択しないと時間切れとなり最悪な状況に陥る。選択肢というシステムは『バイオハザード1』の時点で存在していたが、そちらではパートナーの行動の指示などを選択するという物であり、本作では目前の危機にどう対処するかを問う物である。追跡者と遭遇した時に出ることが多く、選択によっては追跡者との戦闘を回避できることもあれば、一時しのぎで終わることもある。
- 弾薬生成システム
本作ではガンパウダーとリロードツールを組み合わせて、弾薬を生成するようになっている。もちろん従来の作品どおり、所々で弾薬を手に入れることは出来るが、マグナム弾等の強力な弾薬の数は少ない。従って強力な弾薬を如何に多く作り出すかによっても生死を分かつといっても過言ではない。拾える2種類のガンパウダー同士を組み合わせて別種のガンパウダーを作成する等して、ほぼ全ての種類の弾薬を作成できるようになっている。
- 謎解き、敵の配置及びアイテムの配置がランダム
謎解きの答えがランダムになった。ただし解法は同じである。敵の配置については、ある地点でゾンビが出ることもあれば、次のプレイではゾンビ犬が出るということもあり、それによって難易度も多少左右される。
- クイックターン及び緊急回避の導入
クイックターンはその名の通り、後ろへ素早く振り向くアクションである。これにより従来の操作方法のネックだった方向転換がよりスピーディーに行えるようになった。本作以降の作品には導入されている。緊急回避は敵の攻撃時にタイミングよくボタンを押す等すると回避行動を取るという物である。しかし、必ず避けられるわけではない、敵が多い場合に緊急回避を使うとなかなか次の行動を取れない等、意外と使いにくい点があった。それらを受けているのか、あるいはゲームバランスを崩すという批判があったのか、本作以降では外伝である『GUNSURVIVOR4』を除き緊急回避は登場していない。
- 攻撃オブジェクトの設置
フロアによっては、ドラム缶のような揮発性の液体が入っていると思われるオブジェクト等が設置されている事がある。それらを銃撃する等して起動させる事で、周囲の敵を巻き込んで一網打尽にしたり、大きなダメージを与える事が可能である。本作以降の作品にも導入されている。(GC版を除く)
- ミニゲームとおまけ要素
ゲームをクリアすると、おまけゲーム「THE MERCENARIES OPERATION MAD JACKAL」がプレイ可能になる(DC版は最初からプレイ可能)。これは本編中に出てきた傭兵カルロス、ニコライ、ミハイルの3人の中から1人を選び、クリーチャーの排除や生存者の救出などの任務をこなしつつ目的地まで辿りつくのを目的としたゲームで、その過程の成績によって報酬が与えられ、それによって武器弾薬を購入、購入した物は本編で使用可能になる。中でも最も高額なのが、購入すると本編の武器の弾数が全て無限になるアイテムである。他のおまけ要素としては、クリア時のランクに応じてコスチュームが入手でき、デフォルトを含め最大6種類(DC版は8種類)の中から好きな衣装でプレイできるという物。そして、クリアするたびに追加されていく「EPILOGUE FILES」という物がある。ここでは今までのシリーズに登場したジル、クリス、バリー、レオン、クレア、シェリー、エイダ、ハンクの8人の後日談が語られる。全てを出現させるとスタッフからのメッセージが表示されるが、それを見るためには本編を8回クリアする必要がある。
- 難易度選択
難易度の選択機能は前作からあった物である。本作ではヘビーモードとライトモードから選択でき、ライトモードは敵の体力が少ない、最初から強力な武器が使え手に入る弾薬も多い、緊急回避が時々自動で発動するなど簡単なモードになっているが、クリアしてもEPILOGUE FILESが取得できず、追跡者を倒しても戦利品を落とさない、コスチュームも数が制限されるなどペナルティがある。
[編集] 登場人物
- ジル・バレンタイン( Jill Valentine )
- 『バイオハザード1』、そして本作の主人公。「洋館事件」以後、S.T.A.R.S.のメンバーはアンブレラの実態を調査すべく活動を続けており、他のメンバーはヨーロッパ等に渡っていたが、彼女はラクーンシティに残り調査を続けていた。街の惨劇に巻き込まれて脱出を決意する。本作では私服での登場。惨状の只中に居るためか本作では少々弱気だが挫折しそうになったカルロスを叱責するなど本来の精神力の強さも失ってはいない。軽い身のこなしと高い戦闘能力で常人離れした生存能力を備える。元々がS.T.A.R.S.のバックアップ要員であったため爆発物処理や開錠術なども使いこなす。作中で一時期T-ウイルスに感染する。
- カルロス・オリヴェイラ( Carlos Oliveira )
- U.B.C.S.・D小隊A分隊所属の傭兵。部隊内の階級は伍長。幼少期からゲリラとして活動していた。そのため傭兵の中でもかなり若手の部類に入るが、長い間戦い、生き延びていたことが彼が優秀な兵士だと言うことを教えている。ジルと出会い、ラクーンシティからの脱出に協力し合うこととなる。ブラジルのインディオの出身であるらしく、悲惨な状況下にあっても快活さを損なわない性格の持ち主であるが、若さゆえに弱気になる事もあり、自暴自棄になったところでジルに張り手をもらう。それを受けたカルロスは吹っ飛んでいた。屈強な男一人吹っ飛ばす張り手とはどんなものだろう。なお、カルロスという名前は偽名で、顔も整形して変えている可能性がある。
- ミハイル・ヴィクトール( Mikhail Victor )
- U.B.C.S.・D小隊隊長。階級は少尉。元旧ソ連軍大尉で、連邦崩壊後はゲリラとして活動。既婚者で、妻の所属する少数民族の独立のためにテロ活動を続けていたが、捕まった仲間を釈放するためにアンブレラに雇われた。30人近い部隊を統率している優秀な指揮官だが、ゲーム登場時には重症を負っており、多くの部下を犠牲にしてしまったことを悔いる場面がある。最後はジル達を守るために追跡者を巻き込み自爆する。
- ニコライ・ジノビエフ( Nicholai Ginovaef )
- U.B.C.S.・D小隊B分隊所属。階級は軍曹。銀髪で巨漢。旧ソ連のスペツナズ出身であり、冷戦時代に磨いた暗殺術とトラップ術が最凶の名を授けた。そのため軍人としての能力は非常に高いが、状況によっては仲間であっても容赦なく殺害する冷酷な性格でもある為部隊内の評判は芳しくない。実際は監視員(スーパーバイザー)という事件の中で起こった出来事の記録(生物兵器の有効性の確認や、突発的にどのようなB.O.W.が発生したかの調査)、及びアンブレラの不利になる証拠の隠滅が目的(彼らのみ他よりも強い抗体を投与されている他、いくつかの脱出経路も確保されているという好待遇だった)。「その任務遂行能力の高さから、『バイオハザード2』に登場したハンクとはライバルのような関係であった(周囲の人物がそう見ていただけで、本人達は特に意識もしていない)」という裏設定が存在する。ストーリーの進行によっては、敵役として通常の人間の状態で生き延びる唯一の人物でもある。映画版第2作にも同名の人物が登場するが、人物設定は大きく異なり登場し名前を名乗った直後に殺害される当たり役となっている。また、バイオハザード アウトブレイクにもよく似た人物が登場しているが、ゲーム中に名前は出てこないため本人かどうかは定かでは無い。
- タイレル・パトリック( Tyrell Patrick )
- U.B.C.S.隊員の一人。A分隊所属。スリナム共和国出身のオランダ移民。フランス外人部隊所属時に武器密売をしていた事から分かるように金銭への執着が強い。結局その武器横流しが大量虐殺という形で露見したことにより、彼自身も逮捕、無期懲役の判決が出されるが自らを傭兵コーディネータに売り込みU.B.C.S.に入隊し放免の特例措置を勝ち得た。彼も監視員であるが、人数が減れば報酬も増えると言う理由でニコライに殺される。
- マーフィー・シーカー( Murphy Seeker )
- U.B.C.S.隊員の一人。A分隊所属。兄弟を殺害したギャング20名を猟用ライフルで射殺した過去を持つ。海兵時代から神業的な狙撃技術を誇り、無期懲役で刑に服していたところ傭兵コーディネーターの目にとまり入隊した。カルロスとは友人関係にある。ラクーン市内の汚染された水を口にしたことからウイルスに感染するが、完全にゾンビ化する前に同小隊の人間(カルロスかニコライ)に射殺されている。
- ダリオ・ロッソ( Dario Rosso )
- ラクーンシティの市民。ゾンビに娘を殺害され、脱出に見切りをつけてジルの誘いを断り一人コンテナの中に閉じこもる。だが、周りにゾンビが来た事による恐怖で扉を開け、部屋の隅に追いつめられ喰われる。警察署でキーピックを取った後、コンテナの中に入る事が出来る。ちなみに夢は小説家。
- ルチア・ロッソ( Lucia Rosso )
- ダリオの娘。本編には登場しないが、本編クリア後のおまけゲームで登場する。ダリオの言葉からゾンビに殺害されたことが明らかになる。叫び声はとても大きく、ビルの外にも聞こえるほど。
- バリー・バートン( Barry Burton )
- S.T.A.R.S.のメンバー。ジルの仲間であり、家族の亡命の手続きのためしばらくラクーンシティを離れていたが、「洋館事件」の時の恩人でもあるジルの救出のためにラクーンシティへ向かう。
- ブラッド・ヴィッカース( Brad Vickers )
- S.T.A.R.S.のメンバー。臆病な性格であり、彼だけは他のメンバーのようにアンブレラの調査に加わる事もせず、ラクーンシティに留まっていた。ゾンビとの戦いで負傷するなか、何者かに追われている素振りを見せるが……。
- マービン・ブラナー( Marvin Branagh )
- ラクーン市警の黒人警官。バイオハザード2に登場するマービンと同一人物。西側オフィスの個室内で昏睡状態に陥っており、既に手の施し様がない致命傷を負っている。その後の彼の運命はバイオハザード2で明らかになる。
[編集] 登場クリーチャー
その他については、バイオハザードシリーズの登場クリーチャーも参照のこと。
- ゾンビ( Zombie )
- T-ウイルスに感染した人間の成れの果て。ただひたすら新鮮な肉を求めて街をさ迷う存在である。本作では前作よりも更にバリエーションが増加、婦警の格好をしたゾンビや、『バイオハザード1.5』で企画されていたデブゾンビなども登場している。行動に関しても、歩くテンポが独特であったり、主人公に向かってきながら突然そっぽを向いたりと特徴的な動きが目立つ。また、移動が異常に速い「走りゾンビ」も登場。歩いていたゾンビが突然走りだすということもあり油断ができない存在になっている。
- ゾンビ犬( Zombie Dog )
- カラス( Crow )
- 大クモ( Giant Spider )
- 小クモ( Baby Spider )
- これらは前作に登場した物とほぼ同じ性質である。詳しくは「バイオハザード2の登場クリーチャー」を参考のこと。
- ドレインディモス( Drain Deimos )
- 元はノミのような小さな寄生昆虫であったが、T-ウイルスに感染した生物の血を吸うことで、巨大になりクリーチャーと化した物。外見はノミを巨大化したような異様な姿で、人間の脳脊髄液を主な養分とする。暗く湿った場所に潜み、壁や天井を這い回る事も可能なかぎ爪で獲物に襲い掛かる。起き上がって2本足で獲物に走り寄り、組み付いて針状のくちばしを突き立て養分を吸収する。十分な養分を得るとメス化するため単独で産卵、繁殖が可能。火に弱い。
- ブレインサッカー( Brain Sucker )
- 元々はドレインディモスと同じノミの一種であったが、寄生していた動物の違いから異なったクリーチャーになった。緑色の体と2つの頭部を持ち、2体の生物が絡み合ったようなドレインディモスよりも更に不気味な外見になっている。ドレインディモスに似た性質を持つが、ドレインディモスは生物の髄液を吸収するのに対し、ブレインサッカーはその名が示す通り生物の脳を好んで食べる。毒液を飛ばして攻撃してくる事も2者の相違点である。
- 幼虫( Larva )
- ドレインディモスかブレインサッカーが生み出した卵から孵化したクリーチャー。母体が違っても幼虫に差はない。飛びついて攻撃してくるが上を通過するだけで踏み潰して倒せる。
- グレイブディガー( Grave Digger )
- アンブレラの研究所が排出する廃棄物に汚染された土壌にT-ウイルスが更に浸透する事で、その土中に生息していた節足動物が突然変異を起こした結果生まれた物。10m近い巨体を持ち、コンクリートすら突き破って土中を進行する。ラクーン公園の地下を主な住処としているが、ダウンタウンの地下にも姿を現すことからその活動範囲はかなり広いと考えられる。「墓堀人」の名前通りグレイブディガーが掘り進むことによって陥没した墓地内で戦うことになる。硫酸弾が弱点だが、攻撃オブジェクトである街灯で感電させることでも倒せる。
- スライディングワーム( Sliding Worm )
- グレイブディガーが生み出した卵から孵化した物。体長は1mほどで、形状はグレイブディガーとさほど変わらず、脱皮により成長し約1週間で巨大な成虫になる。卵は数百個単位で生み出されるため幼虫も無数に存在し、倒しても次々と出てくる。地上を素早く這い回り獲物に飛び掛って吸血をし、血を吸うほどに身体全体が赤く染まる。
- ハンターβ( Hunter β )
- 前々作に登場したハンター(α型)に、更に遺伝子改造を加え開発されたB.O.W.。コードはMA-121β。実践データの収集のためラクーンシティに送り込まれた。元に比べ醜悪な外見になっている。瞬発力が上昇しているが首狩り(即死攻撃)の使用頻度は下がった可能性がある。左利き。ダメージ、音、接近にも反応せず、視界に主人公が入る事でしか認識できない。また、射手の動きに反応することにより銃撃を横っ飛びで回避する。本作のハンターは他の亜種とは異なり、β・γ共に硫酸弾よりも火炎弾の方が効果が高い。
- ハンターγ( Hunter γ )
- α型やβ型が類人猿をベースにして開発された物であるのに対し、こちらは両生類をベースとして作られている物。コードはMA-124γ。アンブレラのヨーロッパ支部が開発した物で、他の開発チームへの牽制も兼ねてラクーンシティに送り込まれた。開発チーム内では「フロッガー」と呼ばれており、その名の通りカエルを思わせる大きな口を持ち、即死攻撃として「丸呑み」を使用してくる。反面目は退化して外見上見えなくなっている。乾燥に弱いため公園の池などに出現。認識方法はβと同じ。
- 追跡者( Nemesis )
- アンブレラ社が開発したB.O.W.「タイラント」の性能向上のために新開発した寄生型B.O.W.「NE-α」、通称ネメシスを寄生させた新型。基本性能はタイラントと変わらないが、ネメシスの寄生により知能が格段に上昇しており、より複雑な任務を自己の判断で継続的に遂行、ロケットランチャー等の武装の使用ができるようになった。また、ネメシスによる回復能力の向上により、タイラントが危機的状況に陥る事によって起こる暴走を抑える作用も持っている。本作では「S.T.A.R.S.の隊員及びその関係者の抹殺」を任務としてラクーンシティに投入されており、S.T.A.R.S.の人間であるブラッド及びジルを執拗に追いかける。本作に登場するネメシスはNEMESIS-T型である。ジルとの戦闘を経て、3つの形態を見せる。
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- 第1形態
- 登場した追跡者の最初の姿。巨体で、全身に防弾・対爆仕様の黒いコートを纏っているが、これは暴走を抑えるための拘束衣という一面も持っている。コートから露出した部分には、怪物じみた外見と所々に巡っているネメシスの触手が現れている。素早く走りまわり、パンチや、掴んだ後に投げ捨てるといった攻撃を仕掛けてくるが、たまに掴んだまま腕から触手を繰り出してくることがある。その硬度は人間の頭部を貫通することができるほどで、これを受けると即死してしまう。時にはロケットランチャーを携行して現れる事があり、ジルに向けて撃ち込んでくる。
- 第2形態
- 激しい戦闘により拘束衣は破れ、繰り返し与えられる肉体のダメージによりネメシス自体が肥大化し半ば暴走状態になりかけている。腕部を縦横に巡っている触手により武器の使用が不可能になり、より激しい攻撃性を示すようになる。右腕から垂れ下がった触手により突いたり掴んで叩き付けたりといった攻撃してくるが、第1形態より攻撃が大振りなので却って戦いやすい。
- 第3形態
- 度重なる戦闘と特殊な薬液により限界を超えたダメージを受けたタイラントの肉体とネメシスがお互いに暴走状態になり肥大化。頭部や手足を失った肉体を異常発達したネメシス本体が補完し、肋骨を露出させ仰向けの状態で四足歩行。薬液の毒素により巨大な水疱が浮き上がっている。最早知性を感じさせない外観になりながらも、任務遂行のためジルに迫ってくる。触手による攻撃のほか、体液を飛ばして攻撃してくる。この第3形態はコードネーム「パラケルススの魔剣」というレールキャノンを使わないと倒せない。
- NE-α
- アンブレラのフランス研究所で開発された寄生型B.O.W.で、通称ネメシス。知能に特化しておりそれ自体では何もできない。他のT生物の脊髄に移植されるとその体内のT-ウイルスを取り込み増殖、延髄付近に独自の脳を形成し、宿主の脳機能を乗っ取り知能を支配し、同時に細胞賦活成分を分泌し細胞を活性化させ再生力を高める。しかし、寄生された生体に非常に負荷がかかるため、元から強靭なB.O.W.でなければ耐えることができずに死亡してしまう。「NE-α」型のサンプルは『バイオハザード1』の舞台であるアークレイ研究所にも届けられており、リサ・トレヴァーがその被検体となっているがネメシスは彼女の脳に寄生することなくその身体に取り込まれてしまっている。
[編集] 登場する武器
- ナイフ
- 護身用のダガーナイフ。前作に比べゾンビに対する攻撃力が高いので有用性はやや高いが、使用にそれなりの熟練が必要な点は変わらない。
- ハンドガン
- 登場するハンドガンは3種類、共通して9mmパラベラム弾を使用する。リロードツールで何度もハンドガンの弾を作成していると、強力なパウダー入りの「ハンドガンの強化弾」を作成できるようになるが、EAGLE6.0のみハンドガンの強化弾が使用できない。
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- ハンドガン
- M92F。ジルの初期装備で、前作に登場したロバート・ケンドの兄、ジョウによるS.T.A.R.S.の新制式カスタムハンドガン。「サムライエッジ」と名付けられている。その中でも特にジルが己の希望によりカスタムした物で、スライドストップの小型化が図られている。威力は低く、連射性能も並。ハンドガンの強化弾を組み合わせることで「強化版M92F」になり、攻撃力が5~7割ほど上昇、当たった敵が大きくのけぞるようになるが、反動が少し大きくなる。
- 傭兵用ハンドガン
- SIGPRO SP2009( SIG SAUER SP2009 )。シグ製で、軽量化のためプラスチックを多用している。U.B.C.S.の支給武器であるのか、カルロスの初期装備であるほか、THE MERCENARIESでニコライが持っている武器である。性能はM92Fと変わらない。ハンドガンの強化弾と組み合わせると「強化版SIGPRO」になる。
- EAGLE6.0
- 競技用に開発され、スコープをつけたコルト・ガバメントのダブルイーグルモデル。追跡者が落とすパーツを組み合わせて作成する。ハンドガンの強化弾は使用できないものの、連射力が高く、一定の確率で攻撃力がマグナムと同等になるクリティカルヒットが出るので総合的な攻撃力はハンドガンの中では一番高い。
- ショットガン
- ショットガンは2種類登場する。いずれも12ゲージショットシェルを使用。発射した弾が広がっていくという性質を持ち、複数の敵に当たる。着弾の衝撃も大きいので多くの敵を転倒させることができるが間合いが離れると威力が減退してしまう。
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- ショットガン
- ベネリ M3S( Super )。銃身を切り詰めたタイプで、初期に手に入る。セミオート式とポンプアクション式を切り替えられる銃だが、ゲーム中ではポンプアクションで使用。発射の反動が大きく隙ができるため敵に接近されやすく、追跡者と正面きって戦うには不向き。ショットガンの強化弾と組み合わせることにより、「強化版ベネリ M3S」となり、威力が2~5割ほど向上する。
- ウエスタンカスタム
- ウエスタンカスタム M73( M1873 )。小銃のウィンチェスターM1873・ランダルカスタムがモデルである。小型で、特殊なリロード機構を使用、片手で扱える銃になっている。追跡者が落とすパーツを組み合わせて作成できる銃で、弾が広がる範囲がやや狭い事に加え、強化弾は使用できず、装弾数もショットガンの方が上なので同じく追跡者が落とす武器であるEAGLE6.0ほどの優位性は無いが、連射力に優れるので立ち回りのリスクは少なくなっている。
- グレネードランチャー
- Hk-p グレネードランチャー。警察向けに試作されたH&K社製の小型グレネードランチャーで、特殊な弾薬を発射する。一発ごとに弾を装填しなければならないため、撃った後の隙が大きく、弾速が遅いので距離が離れているとハンターβや追跡者には回避されてしまう。本作では4種類の弾薬が使用可能になっていて、炸裂弾(前作までの「グレネード弾」に相当)、硫酸弾、火炎弾はバイオハザード1に登場した物とほぼ同じ性質になっているが、炸裂弾は他に比べ有効なクリーチャーもおらず、威力も低めになっている。新しく登場した冷凍弾は、弾頭に極低温の液化窒素を詰めた物で、着弾と同時に対象を凍り付かせる。追跡者に有効。炸裂弾以外の特殊弾はイベントで手に入れるか作成するしか取得手段が無く、作成はリロードツールを使うほか、炸裂弾に直接ガンパウダーを組み合わせることでも可能になっている。
- マグナム
- S&W M629C。ステンレス製の大型リボルバー。反動を抑えるためのウエイト付きのクラシックモデルで、.44マグナム弾を使用する。威力は絶大だが反動はショットガンより小さく、ボス戦などで力を発揮するが手に入る弾数が非常に少ない。
- マインスロアー
- アンブレラ兵装部門が開発した試作品で、架空の兵器。センサー付きの特殊弾を使用。敵に着弾すると数秒後に爆発して周囲にダメージを与え、壁や床に撃ち込んだ場合は弾に敵が近づくと反応して爆発する。着弾時にダメージを与え、さらに爆発時に周囲を巻き込むため敵が固まっている場合などに有効だが、主人公も爆発のダメージは受けるので注意が必要。追跡者が2周目以降に落とす、またはTHE MERCENARIESで購入可能な「無限弾」により弾数が無限状態になると、「マインスロアー改」に変化。弾に敵に対する誘導機能とある程度の貫通性能が付加される。
- アサルトライフル
- M4A1。軍用アサルトライフルで、カルロスの初期装備。5.56mm NATO弾を使用する。AUTOとMANUALの切り替えが可能で、AUTOではトリガーを引いている間弾が発射され続けるフルオート射撃、MANUALでは一回トリガーを引くごとに3発の弾が発射されるバースト射撃になる。一発の攻撃力はハンドガンより低いが、連射する事で相手を足止めしながら大きなダメージを与えることができ、発射前後の隙も少ないので戦いやすい武器である。ジルの場合、1周目のみ追跡者が落とす物を拾うほかにTHE MERCENARIESの景品として弾数が無限のアサルトライフルを購入することで使用が可能になる。ただしライトモードではジルの初期装備である。
- ガトリングガン
- THE MERCENARIESで購入可能な隠し武器。弾数は無限で、フルオートで射撃ができアサルトライフルよりも威力があるが、撃ち始めるまでに若干のタイムラグがある。前作で登場した物と同様。
- ロケットランチャー
- 本編では終盤に登場。『バイオハザード1』に登場する物と同様「M202A1」に近い外見の武器で、雑魚敵を全て瞬殺。ヘリも一撃で落とせるがその分構えに時間がかかり反動も大きい大味な武器である。THE MERCENARIESで弾数が無限の物を購入可能。一方で、追跡者が使用する物は『バイオハザード2』と同様スティンガーミサイルに近い形状である。元が地対空兵器であるので追跡者はこれによってヘリを一機墜落させている。
[編集] 外部リンク
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本編 | BH 1 - BH 2 - BH 3 - Veronica - BH 0 - BH 4 - BH 5 |
外伝 | GAIDEN - アウトブレイク - ガンサバイバー - アンブレラ・クロニクルズ |
映画版 | バイオハザード - バイオハザードII アポカリプス - Resident Evil: Extinction (邦題未定) |
小説 | アンブレラの陰謀 - 悪夢の洞窟 - 死者の街 - 地下世界 - 追跡者ネメシス - CODE:Veronica - 北海の妖獣 - to the Liberty - ローズ・ブランク - バイオハザード - アポカリプス |
関連項目 | T-ウイルス - ラクーンシティ - オズウェル・E・スペンサー - 三上真司 |