バーニヤ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バーニヤ(副尺、バーニア、バーニヤスケール、Vernier Scale)は、ノギス等に付随し、最小目盛以下の数値を読取る補助をするもの。フランスの数学者ピエール・ヴェルニエ(Pierre Vernier;1580-1637)による発明とされ、名称はその名の英語読みに由来する。
多くの場合、主尺(メインスケール)の 9/10 あるいは 19/20 の間隔で目盛が振られており、測定点にバーニヤの 0 点を合せて主尺の目盛とバーニヤの目盛が一致した場所を読取ることによって 1/10 あるいは 1/20 の単位を測定するものである。
通信機や測定器の微動ダイヤル機構で、目盛に副尺がついたものをバーニヤダイアルという。
微動・微調用に用いられることから転じて、ロケットや宇宙船の姿勢制御用のエンジンをバーニヤ(あるいはバーニヤスラスタエンジン)という。
また、電車や電気機関車の抵抗制御で抵抗器の数を増やし、トルク変動を小さくすることで加速時のショックを減らした制御のことを「バーニヤ抵抗制御」と称する。旧・日本国有鉄道(国鉄)・東日本旅客鉄道(JR東日本)のEF62形電気機関車や、帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)3000系電車、南海電鉄6000系電車、東武鉄道8000系電車、小田急電鉄5000・5200形電車などで採用された。