パルプ・フィクション
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パルプ・フィクション Pulp Fiction |
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監督 | クエンティン・タランティーノ |
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製作総指揮 | ダニー・デヴィート マイケル・シャンバーグ ステイシー・シェア |
製作 | ローレンス・ベンダー |
脚本 | クエンティン・タランティーノ |
出演者 | ジョン・トラボルタ ユマ・サーマン サミュエル・L・ジャクソン ブルース・ウィリス |
撮影 | アンジェイ・セクラ |
編集 | サリー・メンケ |
公開 | 1994年10月14日 ![]() 1994年9月24日 ![]() |
上映時間 | 154分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
制作費 | $8,000,000 |
allcinema | |
IMDb | |
『パルプ・フィクション』(Pulp Fiction)は1994年のアメリカ映画。クエンティン・タランティーノ監督による作品である。
1994年のアカデミー賞では7部門にノミネートされ、そのうち脚本賞を受賞した。カンヌ映画祭ではパルム・ドールを受賞した。その他にも多くの賞を受賞している。
おおまかなストーリーとしてはひとつのギャングの話となっており、そのギャングの中にいる人間の短編ストーリーとなっている。
劇中でのfuckの使用回数は、それまでのトップだった『スカーフェイス』を抜いてダントツの一位である。
[編集] キャスト
- ビンセント・ベガ (ジョン・トラボルタ)
- マーセルズの部下の殺し屋。3年間いたアムステルダムから戻ってきた。陽気な性格で、その性格からか仕事で失敗することも。
- ジュールス・ウィンフィールド (サミュエル・L・ジャクソン)
- マーセルズの部下で聖書を愛読する殺し屋。相棒のビンセントと共に奇跡を体験した。
- ミア・ウォレス (ユマ・サーマン)
- マーセルズの妻。元女優。ビンセントと一緒に夜を過ごした時に多量の麻薬を吸い一時危篤となった。
- ブッチ・クリッジ (ブルース・ウィリス )
- プロボクサー。マーセルズの依頼で八百長試合を依頼されるが、裏切って勝ってしまう。
- ランス (エリック・ストルツ)
- 麻薬の売人。ビンセントにオーバードーズで危篤状態になったミアを家に連れ込まれ救命を強要された。ビンセントは彼の友人であり客。
- ザ・ウルフ (ハーヴェイ・カイテル)
- 冷静沈着で紳士的な掃除屋。仕事に対しては完璧な指示を行う。
- パンプキン (ティム・ロス)
- カップル強盗。偶然食事をしているファミレスで強盗をしようと思いつく。
- ハニー・バニー (アマンダ・プラマー)
- パンプキンのガール・フレンド。
- クーンツ大尉 (クリストファー・ウォーケン)
- ブッチの幼少時にブッチの父の形見で先祖代々受け継がれている腕時計をブッチに手渡した。
- マーセルズ・ウォレス (ヴィング・レイムス)
- ビンセントらを取り仕切るギャングのボス。愛妻家で、妻のミアにマッサージをした(実際は握手しただけだった)男にブチ切れてその男をマンションから突き落とすほど。
- ジミー (クエンティン・タランティーノ)
- ジュールスの友人で一般人。ジュールスからやっかい事を押しつけられた。
- ジョディ (ロザンナ・アークエット)
- ランスの妻。
- バディ・ホリー (スティーヴ・ブシェミ)
- 無愛想なウエイター。
- ファビアンヌ (マリア・デ・メディロス)
- ブッチの恋人。
[編集] ストーリー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
基本的にオムニバスかつ、くだらない話(=パルプ・フィクション)の複合交差体であることに留意すること。
あるレストランにて、柄の悪いいかにもチンピラとおぼしき二人のカップル、パンプキンとハニー・バニーが話をしている。パンプキンがいうには、「銀行強盗はリスクが多く馬鹿のすること」らしく、「それならもっと効果的な場所を狙えばリスクもなく大金が手に入る」という。ハニー・バニーが「どこを狙うのか?」ときいたところ、パンプキンは「レストラン、つまりこの場所を今すぐ襲おう」というのだ。ハニー・バニーはそのアイデアに賛成、二人はすぐに拳銃を抜き放つが・・・。
マフィアのボスから彼の愛妻ミアの世話を頼まれた部下の殺し屋ヴィンセントは、断るわけにもいかず渋々承諾する。彼女が望むまま食事に連れていったり、ダンスを踊ったりしてヘトヘトのヴィンセントだったが、帰り際、ミアが薬物の過剰摂取で心臓が止まってしまい、ヴィンセントは仕方なく友人の売人を頼ることになる。
落ち目のボクサーであるブッチはマフィアのボス、マーセルズから八百長試合を頼まれる。金に目がくらんで引き受けたブッチだったが、土壇場になって意地が働き、約束を裏切って試合に勝ってしまう。試合後、マーセルズの報復を怖れたブッチは逃走、恋人のファビアンヌと街を出ようとするが、そんなときになって父親の形見、父親の戦友が必死になって届けた金時計をなくしてしまう・・・。
一仕事を終えた殺し屋のヴィンセントとジェールスは仲間の二ガーと自動車で移動していたが、そこでヴィンセントが悪乗りして拳銃をちらつかせる。それが仇となり、ふとしたはずみで銃を発砲。二ガーの頭部に直撃して彼の脳みそやら血が飛び散ってしまう。警察に見つかったらそれこそ破滅、しかしこのまま道路を走るわけにもいかない。右往左往する二人だったが、ジェールスの友人であるジミーを頼ることになる。だが、当のジミーは困惑。「うちの看板に二ガーの死体預かりますって書いてあったか?」、「いや、ない」、「そうさ、うちはニガーの死体を預からないのさ!」と激怒してしまう。さらに彼は恐妻家であり、妻が帰ってくるまでに死体を処理しないといけない。そこで二人は、掃除屋として有名なザ・ウルフを呼び出すのだが・・・。
厄介ごとをなんとかこなしたヴィンセントとジェールスは、あるレストランに立ち寄る。そこでつかのまの休息を得る二人だったが、そこに世にも奇妙な二人組みが現れる・・・。
[編集] ジュールスが唱える聖書の一節
ジュールスが劇中で唱える聖書の一節はエゼキエル書25:17だが、セリフの後半部分しか合っていない。これは、タランティーノが独学で映画を学んだときに見た千葉真一の映画に、アメリカの供給会社が勝手に付けた文を引用したものである。
カンヌ国際映画祭 パルム・ドール受賞作品 |
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前作 1993年 第45回 ジェーン・カンピオン 『ピアノ・レッスン』 チェン・カイコー 『さらば、わが愛/覇王別姫』 |
1995年 第44回 | 次作 2002年 第46回 エミール・クストリッツァ 『アンダーグラウンド』 |
レザボア・ドッグス | パルプ・フィクション | フォー・ルームス | ジャッキー・ブラウン | キル・ビル | キル・ビル Vol.2 | シン・シティ (ゲストとして) | Grind House (邦題未定) | Inglorious Bastards (邦題未定)
脚本 : トゥルー・ロマンス | ナチュラル・ボーン・キラーズ | フロム・ダスク・ティル・ドーン