ビデオカード
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ビデオカード(グラフィックスカード、グラフィックボード)は、コンピュータ(主にパソコン)で、映像を信号として出力または入力する機能をカード(電子基板)として独立させたもの。
カードに搭載されているチップやメモリによって描画速度、解像度、3D性能などが異なる。
自作組み立て式のPC/AT互換機では、表示回路がマザーボード上に実装されていなかったため、ビデオカードは別途必須であった。しかし近年は、標準的な作業(ワープロ、表計算、データベース、ウェブブラウザなど)を行うには支障のない程度の性能を備えた表示回路を組み込んだチップセットと、それを搭載したマザーボードが増えており、安価なPCではビデオカードを搭載していない(オンボード)ものが増えている。逆にビデオカードを二枚挿しする事で描画性能を飛躍的に高める規格もある。
増設スロットの規格別にAGP、PCI Express、PCI接続のものが出回っているが、2005年頃からの主流はPCI Expressである。
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[編集] 増設メリット
ビデオカードには通常、メインメモリより高速な、ビデオカードが処理する情報を専門に扱うメモリ(VRAM)が搭載されている。ただし、ビデオカードがオンボードの場合は、メインメモリの一部をVRAMの代用として確保するものも多い。この場合、メインメモリ上へデータが転送されるため、システムバスを圧迫し、他の処理の妨げとなることがある。(通常、特に動作に問題が発生するわけではない。) ただし、グラフィック重視のゲーム(3D以外にもDirectXを使用する2Dゲーム)等をする場合、極端に動作が遅くなることがあるため、単独ビデオカードの増設が推奨されている。
最近のネットゲームはブロードバンド環境の浸透に伴い、利用者の増大とゲームの高機能化が進み、そのためだけにビデオカードを増設するユーザーも増えている。またWindows XPから新たに採用したGUIであるLunaにメモリやCPU処理を食われて、動作が不安定になっているPCでも、ビデオカードを増設しただけで動作が極端に速くなるということもある。
ただし、ノートパソコンではビデオカードの交換や増設はほとんど不可能であり(NVIDIAによる、PCI Expressに基づくMXMやATI TechnologiesのAXIOMというビデオカードの拡張インターフェース規格が策定されてはいるものの、実際に対応したビデオカードはほとんど販売されていない)、あらかじめ高性能なビデオカードがセットされた機種に買い換えないといけないことも多い。
[編集] ビデオカードの歴史
[編集] ビデオカードの種類
[編集] 3Dゲーム向き
DirectXと組み合わせて使うことが多い
[編集] 3DCG制作向き
OpenGLと組み合わせて使うことが多い
[編集] 企業
- 3dfx
- 3Dlabs
- ATI Technologies
- Chips&Technologies
- Cirrus Logic
- Intel
- Matrox
- NeoMagic
- Number Nine
- NVIDIA
- S3 Graphics
- Trident Microsystems
- Tseng Labs
- VideoLogic
- Weitek
- XGI Technology Inc.