ピアノ協奏曲 (ガーシュウィン)
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《ヘ調の協奏曲(英語:Concerto in F)》は、ジョージ・ガーシュウィンの作曲したピアノ協奏曲である。ジャズに影響され、狂詩曲として構成された旧作《ラプソディ・イン・ブルー》に比べると、かなり伝統的な協奏曲に近づいている。1925年に指揮者のウォルター・ダムロッシュによって委嘱され、初演された。
オーケストレーションに、ポール・ホワイトマン楽団の専属アレンジャーであるグローフェの手を借りた《ラプソディ・イン・ブルー》とは違って、本作では、ガーシュウィンが完全に自力でオーケストレーションを行なっている。このことから、ガーシュウィンの作曲技法がかなり存分に花開いた作品と呼ぶことができる。イギリスの作曲家ウィリアム・ウォルトンは、ガーシュウィンによる本作の管弦楽法を褒めちぎっているが、ウォルトン自身も管弦楽法の達人であった。
以下の3楽章からなる。
- Allegro
- Adagio - Andante con moto
- Allegro agitato
開始楽章と終楽章には、主題同士の関連性が見受けられる。中間楽章が最もジャズに影響されている。
第1楽章は、自由なソナタ形式による。作曲当時の大衆的なダンス音楽である、チャールストンが支配的な着想源となっており、明らかにジャズのイディオムが認められる。第2楽章はブルースである。第3楽章は脈打つような精力的なフィナーレであり、先行楽章の数々の旋律を繰り返す主題を、いくつか寄せ集めたものにほかならない。
ニューヨークのカーネギー・ホールにおける初演では歓迎されたものの、批評家の間では、ジャズとクラシックのいずれに分類すべきかをめぐって、意見が割れた。実のところ、同時代の作曲家の間でも同様の評価が見られ、ストラヴィンスキーは本作を天才の仕事と認めたが、プロコフィエフは毛嫌いしたという。