フライドチキン
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フライドチキン（英語 fried chicken）とは、鶏肉に小麦粉などからつくった衣をまぶして、高温の食用油で短時間に揚げたもの。もともとは「鳥の唐揚げ」という言い方があるのに、この表現が広く広まったのは、アメリカから進出してきた外食産業による。
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[編集] 概要
フライドチキンはアメリカ南部に起源がある。スコットランドの移民が、イギリス風の焼いたり茹でたりする鶏肉の食べ方ではなく、チキンを揚げる食べ方を伝統としていた。その段階ではただ揚げるだけの食べ方であったのだが、アフリカ系奴隷のコックがそれらを見て、調味料やスパイスを加えたことがフライドチキンの始まりであるとされる。黒人奴隷の間で鶏は飼いやすい家畜であったためこれらの手法が次第に広まっていき、また次第に白人の間にも広まっていった事から現在の形に落ち着いたと考えられる。
古くから欧州で揚げ物は労働階級や低所得者の食事と考えられてきた。これは鮮度の落ちた食材や、骨や皮の多い食べづらい部位も長時間油で揚げることで食べることが出来る理由からである。またカロリーも高く満腹感が得られることも理由として大きい。20世紀中ごろまで、アメリカでフライドチキンは「南部の黒人の好物」として偏見の目で見られ、白人富裕層は食べることはなかった。（アフリカ系アメリカ人のステレオタイプで、好物がフライドチキンとされるのはそこに由来する。）フライドチキンがアメリカ中に広がり、現在では代表的なアメリカ料理として世界中で受け入れられるまでになった背景には、ファーストフードチェーンの功績が大きい。
[編集] フライドチキンの定義
鳥の唐揚げとフライドチキンとの差異に明確な定義があるわけではないが、大まかに言えば
- 唐揚げ（竜田揚げを含む）
- フライドチキン
といったところであろう。
[編集] 販売業者
日本ではフライドチキンの販売業者と言えばケンタッキーフライドチキンであろう。日本でそれまで鶏肉の揚げ物での調理法と言えば鳥の唐揚げが主流であったが、1970年の大阪万博に同店が出展し、その年の11月21日に名古屋に出店。それ以来ケンタッキーフライドチキンは順調に成長を続け、着実に日本にフライドチキン文化を定着させた。それ以来しばらくはフライドチキンを商業的に販売する業者は少なく、フライドチキン＝ケンタッキーの図式は続いた。
その後商業的にフライドチキンへ参入する会社は少なく、ロッテリア、モスバーガー、すかいらーくが参入した程度にとどまった（すかいらーくはその後撤退）。2004年10月にファミリーマートがフライドチキンを刷新。2005年度に6000万本を売り上げる大ヒット商品となり、販売本数はケンタッキーフライドチキンに続き国内二位となる。さらにローソンもフライドチキンに参入し、半年で2000万本の売り上げを上げる。両社とも参入当時社長が畜産関連で経験を積んでおり、それらの商品に強みを発揮できたことがこの大ヒットに繋がった。さらにこれらの商品の利益率は他のものと比べて非常に高い。
以来、それまでケンタッキーなどのファーストフードに行かなければ食べるのが難しかったフライドチキンがコンビニで手軽に購入できるようになり、フライドチキンの家庭への浸透はますます広がっている。
