ホイチョイ・プロダクションズ
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ホイチョイ・プロダクションズは、バブル景気前後及びそれ以降も数々の流行を生み出したクリエイター集団。
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[編集] 概要
1960年代に成蹊学園に入学した同級生(小学校から大学までエスカレーター進学)の仲良しグループが原型となった。なお、成蹊出身の政治家で現内閣総理大臣の安倍晋三はテレビ番組内で「彼らとは同級生」と語っている。また、小学館社長の相賀昌宏も、成蹊学園の同級生である。“ホイチョイ”の名は、彼らの想像し構成した架空の国とそれを取り巻くバーチャルワールドに因むという。
後述『見栄講座』の後書きにて自分達を“映画制作プロダクションである”とコメントしている。実際に学生の自主制作映画で数本作ったらしい。ただ実際に現在活動しているのは馬場康夫(元日立製作所宣伝部、映画監督、漫画原作)と松田充信(元薬剤師、「気まぐれコンセプト」作画担当)の二人のみと思われる。他のメンバーはブレーンとして活動している可能性はあるが、電通の杉山恒太郎以外はメディアには一切名前は出てこない。が、映画の役名で借用されることはあるらしい。実際ホイチョイの映画には「吉岡」や「真理子」、「小杉」、「泉」などの名前を持った人物が登場することが多いが、これはメンバーの名前の借用とも言われている。
[編集] 連載
- 『気まぐれコンセプト』 (1981年-)ビッグコミックスピリッツ誌上で最長の連載。第52回小学館漫画賞審査委員特別賞受賞。
- 「酒とビデオの日々」(-2002年)TV情報誌『テレパル』での連載コラム。途中リニューアルして「酒とDVDの日々」に改名。雑誌の休刊とともに終了。
- 『女子高生株塾』 (2006年-)zaiでの連載漫画。
[編集] 書籍
- 『気まぐれコンセプト』 (1984年)
- 『見栄講座 ―ミーハーのための戦略と展開―』 (1983年)
- 『OTV』 (1985年) テレビ解説本
- 『極楽スキー』 (1987年)
- 『東京いい店やれる店』 (1994年)
- 『ラム・ニャンものがたり』 (2000年) 絵本
- 『気まぐれコンセプト クロニクル』 (2007年)1984-2006年までの連載分のよりぬきを収録。ページ数は970ページに及ぶ。まとめて読むと下ネタがかなり多い。絵を描く松田充信の(ある意味)無機的な画であまりそれを感じさせないようになっている。
[編集] テレビ
フジテレビの深夜番組に企画参加していた。
- 『マーケティング天国』 (1988年、フジテレビ)
- 『カノッサの屈辱』 (1990年、フジテレビ)
- 『TVブックメーカー』 (1991年、フジテレビ)
- 『上品ドライバー』シリーズ (1990年代、フジテレビ)
- 最新作は「上品ドライバー9」だが、実際に制作されたのは1,2,4,6,8,9の6作品。3,5,7は予告編のみの架空作品である。
- 『ラ・ストラーダ』 (2005年、フジテレビ)
- 『気まぐれコンセプト』(2005年-、フジテレビ)
- 『ココリコミラクルタイプ』内のコントのネタの一つとして。
[編集] ラジオ
[編集] 映画
- 1987-1991年の作品(いわゆる「ホイチョイ三部作」)はいずれも大ヒットし、取り上げたテーマはブームになった。バブルを過ぎた後は勢いの衰えは否めないと評価されることが多かったが、その評価を覆すべく制作された『メッセンジャー』は過去3作を上回る興行収入を上げ、健在ぶりを示した。2007年にはバブルを自己言及的に取り上げた『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』を公開。
- 『私をスキーに連れてって』 (1987年) スキー
- 『彼女が水着にきがえたら』 (1989年) スキューバダイビング
- 『波の数だけ抱きしめて』 (1991年) ミニFM
- 『メッセンジャー』 (1999年)マウンテンバイク、自転車便
- 『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』 (2007年)ボディコン、ディスコ、バブル
[編集] 関連項目
- フジテレビジョン
- 電通
- 資生堂 - 育毛剤の宣伝において、ホイチョイ・プロダクションズが「薄毛はあなた一人の問題ではありません。子孫に迷惑です。」というコピーを企画し、脱毛症の人への差別として非難を浴びた。
- 小学館
[編集] 誤解
- 一部のサイトで、渡辺和博(2007年2月逝去)とタラコプロダクションのタラコプロダクションがのちに「ホイチョイ・プロダクションズ」に名称を変更しその後映画制作等に進出した、との表記があるがこれは全くの誤りである。その理由のひとつとして、渡辺&タラコプロダクション(実質は神足裕司が主筆だったようだ)のベストセラー「金魂巻」が出版されたのは1984年だが、ビッグコミックスピリッツのホイチョイ作の漫画「気まぐれコンセプト」は1981年から連載されている(現在も連載中)。
[編集] 外部リンク
- 東京コンシェルジュ (2001年)