ホンダ・アコードエアロデッキ
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アコードエアロデッキ (ACCORD AERODECK) は、本田技研工業が製造していた自動車。
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[編集] デビューの背景
1985年6月4日にアコードが3代目にモデルチェンジした1ヵ月後の1985年7月に登場。 アコードの3代目の3ドアハッチバック車として発売された。当時姉妹車であったビガーに設定はない。エアロデッキは日本国内とヨーロッパ市場のみに輸出され,北米,オーストラリアなどには、ファーストバックスタイルの3ドアハッチバックが用意された。 尚エアロデッキ(AERODECK)の名前は欧州仕様のシビックのワゴンモデルさらに4代目アコード以降のワゴンモデルに名前が使われた。
[編集] 説明
その独特のデザインで今でも国内,国外に多くのファンが存在する。フロントは当時流行りだったフラッシュサーフェイス化されており、リトラクタブル式ヘッドライトの採用によりCd値は0.34を達成。 セダンとホイールベースが同じで、3ドアハッチバックの車なのに後部座席には十分に広い空間があった。 当時は、「シューティング・ブレーク」に適したパーソナルなスポーティーワゴンというコンセプト,またそのあまりに先進的なデザインが当時の日本国内のマーケットではあまり受け入れられず,販売台数は伸び悩む。対照的に,ヨーロッパでは広く受け入れられ,現在でも街角でエアロデッキを見ることが出来る。
FF車世界初、4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションを搭載。トップモデルのSiにB20A型エンジン+ホンダPGM-FI仕様でグロス160PS(ネット値145PS)を達成したエンジンを搭載。 アルミブロックのB20A型エンジンは無限のF3用のエンジンのベースにもなっていた。
リアウインドウがルーフ後端の一部までを含む変形型で、そのためリアハッチオープン時の上方開放部は大きく、また後方が狭い場所でもハッチが開けられる。一方、下方はテールライトの上までしか開かずセダンのトランクの高さがあり一般のステーションワゴンに比べると大きく重い荷物の出し入れはしづらい。車速感応パワーステアリングが採用され、時速40キロ以下になるとハンドルが軽くなり、駐車などが非常に楽であることが特徴。
長く伸びたルーフ後端を少し下げ気味に傾斜させる外観デザインは、エアロデッキ以降も時々登場し、アヴァンシアにもその片鱗が見える。
また、この車種が登場したきっかけで1991年にアコードワゴンも誕生したが、アコードのステーションワゴンとして開発されていたため事実上の後継ではない。エアロデッキの名前は,ヨーロッパ市場ではこれ以後ホンダアコード、シビックのステーションワゴンに使われる。
[編集] グレード等一覧
グレード 型式 エンジン型式 エンジン仕様 馬力(グロス)
- Si E-CA3 B20A DOHC 2000cc ホンダPGM-FI 160PS
- LXR-S E-CA2 B18A DOHC 1800cc デュアルキャブ 130PS
- LX-S E-CA2 B18A DOHC 1800cc デュアルキャブ 130PS
- LX-R E-CA1 A18A SOHC 1800cc 12バルブ シングルキャブ 110PS
- LX E-CA1 A18A SOHC 1800cc 12バルブ シングルキャブ 110PS