マナブ間部
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マナブ間部（まなぶ まべ 1924年（大正13年)9月14日 - 1997年(平成9年9月22日）は画家。日系ブラジル移民でありブラジルを中心に活動した。マナブ・マベ、間部学とも表記される。
熊本県不知火町（現在の宇城市）の宿屋を営む間部家に生まれた。1934年(昭和9年)10歳のときに父・宗一と母・ハルと共に「ラプラタ丸」でブラジルへ移民。両親と共にリンス市ビリグイのコーヒー農園で働きながら育つ。
1945年(昭和20年)にコーヒー園が霜のために全滅し野良仕事が暇になったことから、油絵の具を使って厚紙や板きれに絵を描き始めた。
1950年(昭和25年)にサンパウロ作家協会展に入選し、1951年(昭和26年)に国展入選。
1951年(昭和26年)に新潟出身のよしのと結婚。1953年(昭和28年)から静物や人物をテーマにし、その物体の形をつよい線で描き、それで画面構成を作る画風となった。
1956年(昭和31年)から7年間をかけて、間部いわく『非具象構成派』とする絵を描き続ける。1957年(昭和32年)にはコーヒー園を売却し、サンパウロ市に移住。専業画家となった。生活のためにネクタイの染色や看板も描いたという。
1959年（昭和34年）4月、「レイネル賞展」でレイネル賞を受賞。同年9月に第5回サンパウロ・ビエンナーレ展で国内最高賞を授章した。その10日後には「｢第1回パリ青年ビエンナーレ展」で受賞。この2つの受賞がアメリカ・タイム誌に『MABE黄金の年』として取り上げられた。このことがきっかけで絵も売れ始めたという。
1960年（昭和35年）6月、第30回ベネチア・ビエンナーレでフィアット賞を受賞。1961年から196年にかけて、ローマ、パリ、ワシントン、ベネチア、ミラノと個展を巡回。同年アルゼンチン・コルドバで開催された「南米ビエンナーレ」で絵画部1位入賞。
1979年(昭和54年)1月には作品を積んだヴァリグ・ブラジル航空機が遭難。作品の多数が失われたこともある。間部はその後14年かけて喪失した1点1点を画き直したという。
1993年12月、日本経済新聞に『私の履歴書』を連載。1997年(平成9年)6月に東京で開催された個展は美智子皇后も鑑賞に訪れている。
画風は初期は具象画、後期は暖かな色調・筆の抽象画でブラジルのピカソとよばれた[1]。宇城市不知火美術館に作品が所蔵されている。
子のユーゴ・マベ（間部有剛）も画家として活動している。
- ^ 出典:1997年9月24日付朝刊 朝日新聞
[編集] 画集
- マナブ間部 『コーヒー園に雨が降る - マナブ間部自伝画文集』日本経済新聞社、1994年、ISBN 453212252X
