マルクス
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『資本論』の著者で経済学者、哲学者、歴史学者のマルクスは、カール・マルクスを参照。
ローマの建国神話に深く関係する軍神マルスにちなんだ個人名で、略称を用いる際は「M・ポルキウス・カトー」のように「M」を使う。そもそもローマ人の個人名はバリエーションに乏しいが、その中でもマルクスは建国神話の影響からか特に多く使われる個人名の一つとなっていた。この名前はそのギリシア語系が福音書の著者とされる人物マルコの名前であったことから以後のキリスト教圏の命名にもひろく影響を与え、英語のマーカス(Marcus)やマーク(Mark, Marc)、ドイツ語のマルクス(Markus)、イタリア語のマルコ(Marco)といった形で受け継がれた。ドイツ語ではさらにマルクス(Marx)として姓にも転じ、この姓を持つカール・マルクスの与えた社会的影響力の大きさなどから日本語で単に「マルクス」といった時にはカール・マルクスを指すことが多くなった。
なお、前述の通りローマ人にマルクスの個人名を持つ者は多いが、ほとんどは他のローマ人同様、家族名や氏族名で呼ばれ、個人名「マルクス」は強調されない。マルクスの名がよく知れらているのは、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲で知られるマルクス・アントニウス、同時代に同じ家族名を持つデキムス・ブルートゥスがいるマルクス・ブルートゥス、通常家族名を省略されて呼ばれるマルクス・アウレリウスなどに限られる。
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[編集] マルクスの名を持つ著名人
[編集] マルクスの個人名を持つ著名なローマ人
- マルクス・フリウス・カミッルス
- マルクス・ウァレリウス・コルウス
- マルクス・クラウディウス・マルケッルス(その他マルケッルス (家族名)参照)
- マルクス・ポルキウス・カトー・ケンソリヌス(大カトー)
- マルクス・リキニウス・クラッスス
- マルクス・トゥッリウス・キケロ
- マルクス・ポルキウス・カトー・ウティケンシス(小カトー)
- マルクス・ユニウス・ブルートゥス
- マルクス・アントニウス(マーク・アントニー)
- マルクス・アエミリウス・レピドゥス
- マルクス・ウィプサニウス・アグリッパ
- マルクス・アウレリウス・アントニヌス
[編集] ローマ教皇
[編集] ドイツ語の姓マルクス(Marx)を持つ人物
[編集] サッカー選手
- 田中マルクス闘莉王 (Marcus Tulio Tanaka)
- マルクス・ビニシウス・デ・モライス (Marcus Vinicius De Morais)