ライブドア (1999-2002)
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株式会社ライブドア (livedoor, Inc.)は1999年に設立された、無料ISPサービスを供給していた企業である。
本店所在地は、東京都港区南青山3丁目13番18号 313南青山ビル 8階。通称・旧ライブドア社。代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)は、前刀禎明。
[編集] 概要
インターネットの接続無料という画期的なスタイルから、順調に会員数を増やし、TVCMではヒロミ、神田うの、泉谷しげる、柏原崇、鈴木紗理奈等を起用した。
目標であった会員数100万人を大きく上回ったものの、黒字化へは結びつかず、またブロードバンド定額化の波に対応出来なかった事も要因となり、2002年に民事再生法を申請。無料ISP事業を、株式会社オン・ザ・エッヂ(現:ライブドア社)へ譲渡し、経営破綻した。
ISPブランド名、及びサービス自体は譲渡されたものの、現在のライブドア社(当時社名:オン・ザ・エッヂ)とは資本関係も全く関連がなく、吸収合併された訳でもない完全な別会社である。オン・ザ・エッヂ社への事業譲渡後もしばらく冬眠状態で登記上は存在していたが、その後正式に解散した。
[編集] 無料プロバイダ
一般的なISP事業においては、事業運営に必要なコストを会員からの月会費および接続料によって賄っているが、ライブドアの行った無料サービスでは、当初は「常時バナー広告が表示される専用のWebブラウザを使ってもらうことで、民放のように広告料によって賄おう」というビジネスモデルを採用していた。他のISPと違い、専用ブラウザ以外によるダイヤルアップ接続はできなかった。ただこのビジネスモデルはライブドアが初めてではなく、それ以前にハイパーネットがほぼ同じビジネスモデルでISPを展開している。
この方式では、HTML4.0以降への対応や各種プラグインの利用などについては、ソフトのバージョンアップを自社で行わなければならない、対応OSが限定されるほか新しいOSが発売された場合に対応が遅くなるといった欠点があった。
このため、後には専用ブラウザ方式を放棄し、ダイヤルアップ接続のためにNTT以外の電気通信事業者の電話回線(直収電話)を利用し、ダイヤルアップ接続から発生する通話料の一部を電気通信事業者からキックバックしてもらうことでコストを賄うというビジネスモデルに移行することになる。電話回線を提供する事業者にとっても、ユーザがダイヤルアップ接続することにより発生する通話料の一部をアクセスチャージとして受け取れるので、長時間の通話が発生しやすいISPに対する電話回線の提供は旨味が大きく、キックバック分を差し引いても十分商売になるという目論見があった。しかしこのビジネスモデルは、後に「ブロードバンド接続に対応できない」という問題が発生することとなり、結局一時的にしかうまく行かなかった。
[編集] 創業者
創業者で、CEOであった前刀禎明は、その後米国のアップルコンピュータ副社長と兼任で、日本のアップルコンピュータ株式会社代表取締役に就任、携帯音楽プレーヤiPodの日本マーケティング事業で再度注目を集めた(現在は両役職共に退任)。
「今話題のライブドアの創業者」として紹介されることも多いが、前刀を中心として設立された株式会社ライブドアは、既に倒産しており存在しない為、この表現は誤りである。現在のライブドア社の創業者は、前社長の堀江貴文である。尚、現・ライブドア(=オン・ザ・エッヂ)の方が創立は数年先である。