ワールドスーパージョッキーズシリーズ
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ワールドスーパージョッキーズシリーズ(WORLD SUPER JOKKEY'S SERIES)は1987年度から阪神競馬場(1990年のみ阪神競馬場の工事の関係で京都競馬場)の師走開催の第1週(概ね12月第1週)に開催される中央競馬の国際騎手招待競走で、世界各地のリーディングジョッキーと日本から中央・地方競馬の代表騎手14人が集結し、4レースのポイント制で総合優勝を争う言わばもう一つのジャパンカップウィークである。ただし、このシリーズに関連する競走は全て重賞競走ではない。
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[編集] 対象競走
(各レースの距離・コースは開催年ごとに異なる)
[編集] 開催規定
- 出走馬に騎乗する騎手は開催週の水曜日に公開抽選を行って決定する。なお騎手間の公平を保つため、あらかじめ出走馬を能力順にAからDの4段階に区分し、騎手は各区分の出走馬に万遍なく騎乗する。
- それぞれのレースにつき、競走成績に応じて次のようなポイントを与える。
- 1着20点
- 2着15点
- 3着13点
- 4着11点
- 5着10点
- 6着6点
- 7着5点
- 8着4点
- 9着3点
- 10着・11着2点
- 12着-14着1点
- (但し、出走頭数が揃わなかった場合や、競走馬の事故による競走中止・出走取消など、騎手の責任を問わないで出走馬が完走できなかった場合には、当該レースで最低着順の騎手が獲得したのと同数のポイントが与えられる)
- これを4レース(土曜日、日曜日それぞれ2レースずつ)行い、総合ポイント成績の上位騎手に対し賞金が贈呈される。
- 総合優勝騎手 300万円と副賞・トロフィー
- 総合2位騎手 200万円
- 総合3位騎手 100万円
[編集] 日本代表の選定方法
- 10月末までの関東、関西のリーディングジョッキー
- リーディング以外で特に顕著な活躍(海外GIを制覇したり三冠馬に騎乗した等)を見せた中央競馬の騎手(該当なしの場合もある)
- その他10月末までのリーディング以外の中央競馬東西の第2位騎手
- 上記で5人に満たない場合は関西の第3位騎手(それぞれ次点騎手は補欠枠=出場予定騎手が負傷や騎乗停止などを理由として騎乗出来ない場合の繰上げ出場要員=として登録される)
- 2007年よりサマーシリーズにて行われるサマージョッキーズシリーズの優勝騎手にも優先出場権が与えられることがJRAより発表されたため変更される可能性もある。
- 地方競馬代表騎手については2004年度までは東日本から選ばれた騎手と西日本から選ばれた騎手が交互に出場していたが、2005年度は「地方代表騎手選定レース」として、全国各地の地方競馬成績上位騎手12人をノミネートし、園田競馬場で2レース開催される対象レースのポイントにより、総合優勝騎手が代表枠、2位の騎手が補欠枠で出場できる仕組みに変更された。2006年度からは第1、第2ステージの2つに分け、それぞれ2競走行われる。第1ステージは北海道、岩手(盛岡・水沢)、金沢、名古屋、笠松、兵庫(園田・姫路)、福山、高知、佐賀、荒尾の代表各1名と南関東(大井、川崎、船橋、浦和)の代表4名の計14名が出場し盛岡競馬場で行われ、ここからポイント上位12名の騎手が園田競馬場の第2ステージに進み、選定競走4つでの着順に応じた得点の合計により、WSJSの地方競馬代表推薦騎手が選ばれることとなった。なお、開催競馬場は持ち回りになる予定。
[編集] 歴代優勝者
回 | 年 | 優勝騎手 | 所属/国 |
---|---|---|---|
1 | 1987年 | キャッシュ・アスムッセン | アメリカ合衆国 |
2 | 1988年 | 柴田政人 | JRA(美浦) |
3 | 1989年 | 松永幹夫 | JRA(栗東) |
4 | 1990年 | 岡部幸雄 | JRA(美浦) |
5 | 1991年 | 南井克巳 | JRA(栗東) |
6 | 1992年 | 武豊 | JRA(栗東) |
7 | 1993年 | 岡部幸雄 | JRA(美浦) |
8 | 1994年 | 石崎隆之 | 地方競馬(船橋) |
9 | 1995年 | 横山典弘 | JRA(美浦) |
10 | 1996年 | ジュリアン・ベイリー | アメリカ合衆国 |
11 | 1997年 | 川原正一 | 地方競馬(笠松) |
12 | 1998年 | オリビエ・ペリエ | フランス |
13 | 1999年 | 柴田善臣 | JRA(美浦) |
14 | 2000年 | オリビエ・ペリエ | フランス |
15 | 2001年 | 鮫島克也 | 地方競馬(佐賀) |
16 | 2002年 | 河内洋 | JRA(栗東) |
17 | 2003年 | 柴田善臣 | JRA(美浦) |
18 | 2004年 | ダグラス・ホワイト | 香港 |
アンドレアス・スボリッチ | ドイツ | ||
19 | 2005年 | 岩田康誠 | 地方競馬(園田) |
20 | 2006年 | アンドレアス・スボリッチ | ドイツ |
※この表にもあるとおり複数回の優勝騎手は出ているが、これまで連覇を成し遂げた騎手はいない。また岩田は2006年よりJRA騎手となった。