不審船
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不審船(ふしんせん)とは、一般には不審な行動をする船舶全般を指す言葉。日本では日本近海でたびたび目撃されている朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の工作船との疑いのある船舶を指すことが多い。北朝鮮の工作船は、麻薬の密輸や日本人拉致に関与した嫌疑が濃厚である。日本の暴力団との関係も指摘されている。
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[編集] 不審船の特徴
北朝鮮の工作船と見られる不審船には以下の特徴がある。
- 日本や中国の漁船に偽装している。
- 無線装備の充実をうかがわせる多数のアンテナの装備。
- 船首が通常漁船には見られない鋭い形状。
- 船内に上陸用の小型艇を搭載し、船尾にその出し入れ用のハッチがある。
- 14.5mm ZPU-2 2連装対空機関銃などの武装を装備。
- アメリカ製の強力なエンジンを2基以上搭載しており、軍艦顔負けの高速航行が可能。
[編集] 主な不審船(工作船)事件
[編集] 能登半島沖不審船事件
詳細は、能登半島沖不審船事件を参照。
日本海の能登半島沖に北朝鮮の工作船と見られる船舶が出没し、これを海上保安庁、海上自衛隊が追跡した事件。海上自衛隊に事実上の実戦命令(治安出動)である海上警備行動が、初めて発令された。結果的に工作船は取り逃がしたものの、この事件は世論や政策に大きな影響を与え、後の海上自衛隊特別警備隊や護衛艦付き立入検査隊の編成、海上保安庁の巡視船整備のきっかけとなった。
[編集] 九州南西海域工作船事件
詳細は、九州南西海域工作船事件を参照。
九州南西沖の東シナ海に北朝鮮の工作船が出没し、これを海上保安庁、海上自衛隊が追跡した事件。工作船と海上保安庁の巡視船が銃撃戦になり、巡視船が被弾して海上保安官3名が負傷した。なお、工作船は自爆し乗員もろとも沈没。のちに日本政府の手によって引き上げられた。
[編集] その他の事件
- 日向灘不審船事件(1985年4月25日-27日)
- 日本海中部海域不審船事件(2002年9月4日-9月5日)
- 美浜事件(1990年10月28日):福井県三方郡美浜町の海岸に上陸用小型艇が漂着した事件(詳細は外部リンクを参照)
等。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
[編集] 書籍
- ジンネット北朝鮮問題取材班著,『追跡!!北朝鮮工作船 構造と作戦を完全図解』,小学館,2000年 ISBN 409404471X
- 恵谷治著,『北朝鮮『対日潜入工作」 - 不審船の目的はなんなのか?』,宝島社,2002年 ISBN 4796628975
- 海上治安研究会編,『北朝鮮工作船がわかる本』,2004年,成山堂書店 ISBN 4-425-53091-8
[編集] DVD
- 海上保安協会,『海からの警鐘 工作船事件のすべて - 緊迫の追跡シーンから工作船内の映像まで事件のすべてが今明らかに!』
[編集] 外部リンク
- 海上保安庁
- 九州南西海域における工作船事件について(海上保安レポート2003)
- 不審船事案について - 海上保安庁
- 海上保安資料館横浜館
- 絵で見る美浜事件(福井県警)
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