世界の料理ショー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
世界の料理ショー(せかいのりょうりしょー、The Galloping Gourmet)は、1968年から1971年まで、カナダ放送協会(CBC)で制作・放送された料理バラエティー番組。料理研究家のグラハム・カーが司会をつとめた。
カナダ本国の他、海外37ヶ国でも放送された。アメリカでは1969年から1971年まで放送され、1970年、1971年のエミー賞にノミネートされている。
[編集] 番組内容
グラハムと、その妻で番組プロデューサーのトリーナ(Treena Kerr)が世界各地の料理について現地で取材し、それの体験談を基に実際に同じものをスタジオで調理していく。軽快なトークと顔を見せないスタッフ、スティーブとの掛け合いが特徴で、出来上がった料理は番組の最後にスタジオ観覧者のうち一名を招きいれて試食するのが恒例だった。
1990年代には、「新・世界の料理ショー」(原題:The Graham Kerr Show)が放送され、健康志向の時代にあわせ、低カロリーでおいしく作れるレシピを提案していた。この方針変更には、カー夫人のトリーナが循環器系疾患で倒れたため、従来の高脂肪・高カロリー・高コレステロール料理への自省の念をカーが持っていた、という事情もある。 現在アメリカではこれらの流れをくむ「The Gathering Place」が放送中である。
[編集] 日本では
日本では「世界の料理ショー」は1974年4月28日から1978年12月29日まで、東京12チャンネル(現・テレビ東京)が放送したのを皮切りに、国内数局が再放送を含め断続的に放送した。日本語版の吹き替えは当初は浦野光や大野しげひさ、のち黒沢良が務めた。それまでの日本の料理番組にないスタイルであり、「料理バラエティ番組」という新しい概念を日本のテレビ界に持ち込む事になった。また、「SOAP」、「空飛ぶモンティ・パイソン」、「ゴング・ショー」、「ハリウッドスターこきおろし大会」などと並び、当時の東京12チャンネルの裏看板番組でもあった。
1990年代には「新・世界の料理ショー」がMXTV、毎日放送ほかで放送され、吹き替えを池田勝が務めた。