中村文弥
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中村 文弥(なかむら ぶんや、1946年1月10日 - 2001年1月17日)は、埼玉県出身の俳優。主に特撮を中心に活躍した。
目次 |
[編集] 略歴
亡き母の影響で演劇を志し、17歳で東京小劇場に入る。その後大野剣友会に入会、大野幸太郎と出会い、立ち回りなどを習う。1969年『柔道一直線』(TBS)で役者デビュー。その後もヒーローのスーツアクターを中心に、特撮の脇役、テレビドラマ、映画などで活躍。2001年1月17日、悪性リンパ腫のため死去。享年55。
特撮では仮面ライダー2号や変身忍者嵐、イナズマンなどスーツアクターとしての活躍が主だが、顔出しの俳優(マスクは被っているものの、表情や声の作り方が秀逸だった)として憎々しいまでの演技を見せた『仮面ライダーV3』のデストロン幹部・ヨロイ元帥がもっとも有名であろう。
しかし、そのような役柄とは裏腹に中村本人は、大野剣友会きっての二枚目であり、気立ての優しい人物で、中屋敷哲也を始めとする後輩から慕われている先輩だったという。
[編集] 逸話
生前の中村もしばしば話題にしていたが、仮面ライダー2号のメインスーツアクターを務めた際、そもそも藤岡弘の負傷によって2号の設定が急遽誕生したため、スーツはそれまで使っていた1号のものをリペイントして使用した。そのためスマートな藤岡に比べてがっちりとした中村の演じた2号は「短足で妙にえらが張っている」ように見える。
なお、中村は元々仮面ライダーの初期ではショッカーの戦闘員を演じていたのだが、撮影中にスタッフが仮面ライダーのマスクを、地べたに置いているのを見た中村は激怒し「その面をなんだと思ってる!! そいつは主役の顔なんだぞ!」と、スタッフを大声で怒鳴りつけたことがあった。それが、殺陣師を務めていた高橋一俊の目に止まり、次のライダーのスーツアクターをするきっかけになったという。
[編集] 芸歴
[編集] 特撮
- 仮面ライダー(仮面ライダー2号のスーツアクター)
- 変身忍者嵐(嵐のスーツアクター)
- 超人バロム・1
- 仮面ライダーV3 (ヨロイ元帥)
- イナズマン(サナギマン・イナズマンのスーツアクター)
- 仮面ライダーX(アポロガイストのスーツアクター)
- イナズマンF(サナギマン・イナズマンのスーツアクター)
- 仮面ライダーアマゾン(十面鬼の人面岩中央の顔、仮面ライダーアマゾンのス-ツアクター(後半))
- 仮面ライダーストロンガー
- 秘密戦隊ゴレンジャー(アオレンジャー、ミドレンジャーのスーツアクター(前半))
- 宇宙鉄人キョーダイン
- ザ・カゲスター
- 大鉄人17(長崎助手)
[編集] テレビドラマ
[編集] 映画
- やくざ刑事 マリファナ密売組織