今、そこにいる僕
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今、そこにいる僕（いま、そこにいるぼく、Now and Then, Here and There）は、AICの制作、日本のテレビアニメである。1999年10月14日から2000年1月20日。WOWOWの毎週木曜日19:00枠。全13話放映。
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[編集] 概要
何時とも知れぬ未来の世界で、否応無く戦争に巻きこまれる主人公の過酷な体験を描く。いかにもアニメらしいデフォルメされたかわいい顔のキャラクター達が殺し合うさまはどこかシュールな情景である。
世界観に関する設定や解説等を大幅に簡略化しており、遠い未来の地球の何処かであるという、漠然とした舞台設定すらも、断片的な情報から推測する以外に心得る術が無い。荒廃し切った大地、異常発達した動植物、軍事等の一部目的に特化したハイテクノロジー等、物語の各所で垣間見える要素が、現代とは異なる環境たる所以。
19:00という時間帯にもかかわらず放映された暴力描写の数々は、BSだからこそ可能だったのであり、かつまたそれまでの大地丙太郎作品とは全く異なる本作は反響を巻き起こした。また大地丙太郎作品の多くがそうであるように本作にも高橋良輔が参加していて、狂王・ハムドを演じた石井康嗣の怪演技が印象的な予告編の脚本を書いている。そして、かねてから交流のあった庵野秀明の主力スタッフである摩砂雪、平松禎史、大塚雅彦等GAINAXの有名クリエイターが多数参加している。特に、平松禎史、大塚雅彦とはこの作品を境に大地氏との共演が顕著に現れた。
[編集] 登場人物
- シュウ （声優：岡村明美）
- 本作の主人公。本名は松谷修造。剣道を習っている元気な男の子で、元は現代の日本で暮らしていた。ララ・ルゥとアベリア一派の捕り物にまき込まれてヘリウッドに連れてこられる。
- ララ・ルゥ （声優：名塚佳織）
- 水を操る、人間では無い何か。伝説的な存在。外見は幼い少女である。普段は寡黙に徹している。
- サラ （声優：仲尾あづさ）
- ララ・ルゥと間違われてアメリカから連れ去られてきた。人違いと判明した後は性的慰安要員にさせられる。大勢の兵士に強姦され妊娠してしまう。後に兵士一名を殺害して脱走。後、ザリ・バースの住人に救助される。自らの悲境の契機となったララ・ルゥや、無力な気休めを言い続けるばかりのシュウに対し、憎悪を燃やす。
- ナブカ （声優：今井由香）
- ヘリウッドの少年兵の一人。シュウのお守りを命じられる。ハムド王の命令に忠実に従う事こそが、自分達に残された唯一の道と認識しており、嫌々ながらも非道な軍事作戦に参加し続けている。己の正義感に従って行動するシュウとは、幾度も対立を起こす。
- ブゥ （声優：小西寛子）
- ヘリウッドの少年兵の一人。ナブカを慕っている。
- タブール （声優：陶山章央）
- ヘリウッドの少年兵の一人。ナブカとは同郷でありながらも、最近は彼との不和が目立つ。腹に一物。
- ハムド （声優：石井康嗣）
- ヘリウッドの狂える王。己が権勢を取り戻す為とあらば如何な犠牲をも厭わず、敵国の民は勿論、自国の兵士すらも目的の為には容赦無く大量殺戮する。自身への暗殺計画を実行した刺客数名が、ザリ・バース居住者と判明した後は、同地の殲滅を企図する。躁鬱病を患っており、極度の興奮状態に達して過剰な暴力を振るい、直後に人が変わったように冷静さを寄り戻す場面がしばしば見受けられる。
- アベリア （声優：安原麗子）
- ハムド王の側近で軍のトップ。主君一途の忠臣。
- シス （声優：松本梨香）
- ザリ・バースの肝っ玉母さん。過激な反ヘリウッド主義に走る住民達を説得し続けている。
[編集] スタッフ
- 監督：大地丙太郎
- 助監督：宮崎なぎさ、則座誠
- シリーズ構成、脚本：倉田英之
- コンセプトデザイン：山崎健志
- キャラクターデザイン：大泉あつし
- 総作画監督：西野理恵
- 美術監修：加藤浩
- 美術監督：野村正信
- 色彩設計：秋山久美
- 撮影監督：斉藤秋男
- 編集：松村正宏
- 音響監督：田中一也
- 音響効果：山田稔
- 録音：名倉靖
- 音楽：岩崎琢
- 製作：AIC・パイオニアLDC（現ジェネオンエンタテインメント）
- 特別協力：高橋良輔
[編集] 主題歌
[編集] オープニングテーマ
- 『今、そこにいる僕』
- 作曲・編曲：増田俊郎
[編集] エンディングテーマ
[編集] 予告テーマ
- 『DECADANCE』
- 作曲・編曲：岩崎琢
[編集] 放映リスト
本作の脚本は、全て倉田英之の手になるものである。カッコ内は放映日。
- 第一話 「黄昏を見つめる少女」 （1999年10月14日）
- 演出：大塚雅彦 絵コンテ：平松禎史 作画監督：西野理惠
- 第二話 「少年と狂王と」 （1999年10月21日）
- 演出：長濱博史 絵コンテ：長濱博史 作画監督：関口雅浩
- 第三話 「闇の中の宴」 （1999年10月28日）
- 演出：大橋誉志光 絵コンテ：大橋誉志光 作画監督：五月女浩一郎
- 第四話 「不協和音」 （1999年11月4日）
- 演出：音地正行 絵コンテ：佐山聖子 作画監督：追崎史敏
- 第五話 「ひとごろし」 （1999年11月11日）
- 演出：安田賢司 絵コンテ:井硲清高 作画監督：をがわいちろを
- 第六話 「砂嵐に消える」 （1999年11月18日）
- 演出：平松禎史 大塚雅彦 絵コンテ：平松禎史 作画監督：西野理恵
- 第七話 「逃れの夜」 （1999年11月25日）
- 演出：長濱博史 絵コンテ：長濱博史 作画監督：関口雅浩
- 第八話 「ひとりぼっちのふたり」 （1999年12月2日）
- 演出：大橋誉志光 絵コンテ：大橋誉志光 作画監督：五月女浩一郎
- 第九話 「狭間にて」 （1999年12月9日）
- 演出：林宏樹 絵コンテ：鈴木行、大地丙太郎、佐山聖子 作画監督：楠本祐子、大泉あつし、追崎史敏、長濱博史
- 第十話 「混沌への助走」 （1999年12月16日）
- 演出：岡嶋国敏 絵コンテ：佐山聖子、山崎健志 作画監督：関口雅浩、大泉あつし、追崎史敏、長濱博史、鈴木輪流郎、山﨑健志
- 第十一話 「崩壊前夜」 （2000年1月6日）
- 演出：六反田等 絵コンテ：佐山聖子 作画監督：加々美高浩
- 第十二話 「殺戮の大地」 （2000年1月13日）
- 演出：大橋誉志光 絵コンテ：大橋誉志光、鈴木輪流郎、平松禎史 作画監督：五月女浩一朗
- 第十三話 「今、そこにいる僕」 （2000年1月20日）
- 演出：宮﨑なぎさ、六反田等、絵コンテ：平松禎史 作画監督：関口雅浩、西野理恵、大泉あつし、音地正行
[編集] 関連商品
[編集] CD
- 「今、そこにいる僕 サントラ」（1999年11月20日）
[編集] DVD
- 「今、そこにいる僕 Vol.1」（1999年12月22日）
- 「今、そこにいる僕 Vol.2」（2000年1月25日）
- 「今、そこにいる僕 Vol.3」（2000年2月25日）
- 「今、そこにいる僕 Vol.4」（2000年3月24日）
- 「今、そこにいる僕 Vol.5」（2000年4月25日）
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