冤罪 eine falsche Beschuldi-gung
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ジャンル | ボーイズラブゲーム ショタゲー |
対応機種 | 日本語版Windows98/2000Pro/Me/Xp |
開発元 | ウィル/郎猫儿 |
発売元 | ウィル/郎猫儿 |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM |
価格 | 6800円(税別) |
対象年齢 | 18禁 |
必要環境 | Intel MMX Pentium 266MHz(PentiumⅡ 233MHz推奨) 48MBメモリ(64MB以上推奨) VRAM 2MB以上 640x480フルカラー |
冤罪(えんざい)はウィル開発・販売のボーイズラブゲームで、郎猫儿(ランマール)ブランドからリリースされている。本項では海外版やアニメ版といった派生作品についても扱う。
目次 |
[編集] あらすじ
時代はフランス革命、ナポレオン時代の後。主人公の少年ガイズは万引きをした罪で逮捕されるが、その過程で身に覚えの無い殺人の罪をきせられ、暴力の応酬が交錯する刑務所へと送りこまれる。理不尽な拷問や堀の仲間から受ける辱めの日々の中、再び自由を取り戻すことへの思いだけが彼の支えであった。
[編集] ゲーム内容
アドベンチャーゲームのフォーマットに則り、フラグを立てていくことで物語が分岐したり、登場人物との関係に影響を及ぼしたりする。最終目的はガイズの釈放であるが、カップリングによっては叶わないこともある。定期的に呑んだくれの弁護士ルスカが現れ、面会の機会が訪れる。
エンディングの種類は豊富である。ボーイズラブゲームに限らず、一般に恋愛ゲームなどの場合、キャラクターのカップリングの数に加えて、それぞれのグッドエンドとバッドエンドが用意されているものが多い。本作もその例に漏れないが、それ以外にどのキャラクターとも結ばれず、衝動的に主人公ガイズが脱獄を図り、処刑される場面が数ヶ所存在する。そこに到る物語の流れに応じて、何による衝動なのか、また、処刑される瞬間といった展開にはバリエーションが見られる。これらはいずれもバッドエンドにも数えられておらず、イベントコンプリートの記録にもならない。選択肢を誤ったり、フラグ未成立によるルートで発生し、ゲームオーバーを意味する不幸なイベントである。
[編集] 登場人物
- ガイズ
- 主人公の少年。突然の嵐の日に仲間と雨宿りをした店で万引きをし、逮捕される。しかしその取調べの過程で身に覚えの無い殺人の罪をなすりつけられ、刑務所へと送られる運命となる。
- ギルディアス
- ガイズを逮捕した警官。物言いは淡々としているが冷酷非道な性格の持ち主でもある。
- 天空の城ラピュタのムスカを彷彿させる性格や風体であり、実際、ムスカとよく似たセリフも登場することから、モデルになっていると思われる。
- ルスカ
- 昼間から酒を浴びている呑んだくれの弁護士でガイズの事件を担当。しかし嘗ては敏腕弁護士としてその名を轟かせていた過去を持つ。
- デューラ
- 刑務所の看守で、囚人をいたぶり、辱めを受けさせるのを趣味とする。ガイズは刑務所に送り込まれて早々、怪しいものを持っていないか取り調べをするという名目で辱めを受け、レイプされそうになる。
- ジョゼ
- 我が物顔で刑務所を歩く囚人の一人。他の囚人を性欲の捌け口に使うなどしており、ガイズはあやうくデューラに犯されずに済むものの、結局彼をはじめとするその仲間たちに好き放題の玩具にされてしまう。
- イオ
- ガイズと同い年くらいと思われる囚人の少年。気が弱く、しばしばジョゼに苛められ、また、彼の使いっ走りとして使われている。
- ボルアネ
- デューラの父親で警察大臣。軍人時代にヴァルイーダが何かの秘密を知っていると信じて疑わず、自供させるために陵辱と拷問を繰り返す。
- ミュカ
- ギルディアスがガイズを陵辱する際に時折つぶやく名前。ガイズが殺したとされる男が調べていたらしく、また、ガイズにも心当たりのある名前だが思い出せない。
- シオン
- 隠れキャラクターであり、エンディングを1つ以上見ることで登場が解禁される。このため、他のメインキャラクターとの接触が特に存在せず、素性はよくわからないが料理が得意であるらしい。
[編集] 音楽盗作問題
本作では発売当初から、使用されている音楽に盗作疑惑が起こり、話題となった。後日、無断使用であったことが判明し、作曲家の末村謙之輔と原著作者との和解が成立したが、この結果、その後にリリース予定であった『帝国千戦記』はイメージソングの使用を中止し、BGMの仕様を変更するに到った。
- 【ランマール】冤罪音楽盗作を検証するスレ(問題提起、議論スレッド)
- 『冤罪』楽曲“Trane”の著作権問題について(公式コメント)
[編集] 派生作品
[編集] 海外版
本作はアメリカにおいて英語版がリリースされ、販売されている。
- Enzai: Falsely Accused
- 主な変更点は全てのメッセージが英語化され、スチル(ボーイズラブゲームではグラフィックを一般にこう呼ぶ)が無修正になっている。ただしボイスは日本語のままである。また、タイトルも日本語版にあるようなドイツ語による題ではなく、英訳したものとなっている。
- この他、日本語版では特に明確な設定をしていない各キャラクターの公式年齢が存在する。しかし、Guys(ガイズ)とIo(イオ)が同じ18歳であるなど、本編中の会話のやりとりと食い違う点が見られる。なお、英語版もyaoi (and shotacon) game、すなわちボーイズラブゲームにしてショタゲーという位置付けにあり、こうした年齢設定には無理がある。
[編集] オリジナルアニメ
この他、OVA化もされた。
- 冤罪 ギルディアスの陰謀
- OVA第1巻。ゲーム本編の前半を30分にまとめたアニメーション作品。
- 物語を完結にするためにいくつかの変更点が見られるが、大筋はほぼ原作に沿ったものとなっている。
- 展開を簡潔にするため、原作ゲームではエバに協力してもらいつつルスカと事件や冤罪の真相を暴いていく主人公を中心とした物語を、カイズを文盲であるという設定に変更してエバとルスカが独自に調査を進めるという流れに再構成されている。
- 作画には難有りという評がある。
- 冤罪 自由と解放を求めて…
- OVA第2巻。ゲームの真相ルート後半を再構成した内容であり、第1巻の続編。
- 30分という時間にまとめるために、原作ゲームに比べて展開は極めて早く、変更点もかなり見られる。この結果、原作ゲームを知らないと伏線の理解が難しい内容となっている。
- スタッフロールのエピローグシーンはシオンルートを元に、解放後の皆の姿が描かれており、この中で、原作ゲームでは中盤で命を落とすベルベットが舞台役者として活躍するなど、プレイ済みのユーザーを意識した、ファンサービス的な演出を盛り込んでいる。回想シーンではあるが生前のリュカの姿も登場する。
- なお、作画は第1巻に比べて格段に向上している。
[編集] 外部リンク
- 冤罪(公式サイト)
- 冤罪 ギルディアスの陰謀(OVA第1巻公式サイト)
- 冤罪 自由と解放を求めて…(OVA第2巻公式サイト)
- Enzai(英語版紹介)
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