北村宏司
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北村 宏司(きたむら ひろし、1980年7月24日 - )は日本中央競馬会(JRA)の騎手である。美浦の藤沢和雄厩舎所属。長野県須坂市出身、血液型A型。
[編集] 来歴
馬術の国体選手だった父親が、家で馬を飼っていたこともあり、幼少の頃から乗馬に親しんでいた。
1999年に騎手デビュー。同期には二本柳壮、高田潤らがいる。初騎乗は同年3月6日、中京競馬第4競走のイブキアーンドランで、16頭立ての16着だった。初勝利は同年3月14日、中山競馬第2競走で、タイキコンコルドに騎乗してのものであった。その年は6月に左足を骨折し、それによる一ヶ月の休養があったものの37勝を挙げ、JRA賞(最多勝利新人騎手)を獲得した。
デビュー翌年の2000年1月30日、東京競馬場での東京新聞杯を単勝7番人気のダイワカーリアンで制して重賞初勝利。その後もコンスタントに勝利を挙げ、関東リーディングの上位に名を連ねる。
所属の藤沢和雄厩舎はGIによく管理馬を送り出すが、北村が騎乗していた馬がGI出走になると他のリーディング上位の騎手や外国人騎手に乗り替わりというパターンが多かった。しかし、岡部幸雄が2005年に引退して以後は実力のある馬の騎乗が回ってきており、また、藤沢も2006年からは日本人騎手育成のためにオリビエ・ペリエ、ケント・デザーモなどの外国人騎手に依頼せずに日本人騎手に依頼すると宣言しているため、今後は更に有力馬への騎乗機会が増えると期待される。
ダンスインザムードに騎乗した2005年の天皇賞(秋)では、それまで不振に陥っていた同馬を、前年に2着したときと同じような先行3番手という競馬を試みた結果、僅差の3着に粘らせ復活させた。さらに2006年のヴィクトリアマイルでは同馬を桜花賞以来2年ぶりの勝利に導き、自身初のGIタイトルを獲得。同時にヴィクトリアマイルの初代優勝騎手となった。
そのヴィクトリアマイルの8日後には、東西騎手対抗サッカー大会に参加。この場でも、東軍(Jスマイル)を勝利へと導き、MVPに選ばれるという活躍を見せた。