天は赤い河のほとり
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『天は赤い河のほとり』(そらはあかいかわのほとり)は、篠原千絵の漫画作品。少女コミック(小学館)誌上にて1995年3号から2002年3・4号、7号、11~13号まで連載。全28巻。第46回小学館漫画賞受賞。
目次 |
[編集] ストーリー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
紀元前14世紀の世界に流された中学3年の少女・夕梨(ユーリ)が古代オリエントの強国ヒッタイトの皇妃(タワナアンナ)となるまでを描いた物語。
物語はユーリがヒッタイトに召喚されるところから始まる。ユーリを呼んだのは国内で絶大な権力を持つ皇妃・ナキアだった。ナキアは第6皇子である息子・ジュダに皇位を継がせたいという野望を抱いており、邪魔な兄皇子たちを呪い殺すための生贄としてユーリを呼び寄せたのだった。わけが分からずナキアの元から逃げ出したユーリを助けたのが、ナキアが最も邪魔に思っている第3皇子・カイルだった。カイル皇子はユーリを皇妃から守るために自分の側室という事にして共に暮し始める。有力な皇位継承候補であるカイルにつき従って行動するうちに大きな手柄をあげるユーリは戦いの女神・イシュタルとして広く認知されるようになっていく。
後にカイルはヒッタイト皇帝ムルシリ2世として即位するが、皇帝から独立した権限を持つ皇太后・ナキアには手が出せず、ユーリが狙われるのを止める事ができなかった。一緒に暮らしていくうちにカイルとユーリは惹かれあっていく。しかし、ユーリの日本に帰りたいという願いを叶えるため、想いを遂げられずにいた。結局、皇妃の策略によって日本に帰る最後の望みを絶たれたユーリはヒッタイトで生きていく事を決意し、二人は結ばれる。
その後もエジプトでユーリを妻にと狙っている将軍・ラムセスに捕らわれたり、ナキアとの対決など、数々の試練が次々とユーリを襲うが、最後には晴れて皇妃ユーリ・イシュタルとして即位する。
最終巻の28巻ではカイル・ユーリの死後のヒッタイトについてが描かれており、外伝的な話になっている。カデシュの戦いの約20年後であるこの話で活躍するのは、カイルとユーリの孫のユーリ・ナプテラとラムセスの曾孫にあたるマリパスであり、『天は赤い河のほとり』はこの二人が故郷を捨て東に旅立つところで終わっている。
最終巻の後に出されたムック「天は赤い河のほとりFAN BOOK」にて若干のエピローグが追加されている。
[編集] 主な登場人物
- ユーリ・イシュタル(鈴木夕梨)
- 現代に生きる中学3年生。ナキア皇后の力によって、ヒッタイトへと召還される。
- カイル・ムルシリ(ムルシリ2世)
- 時の皇帝シッピルリウマ1世の第3皇子。武勇・知性ともに優れ、いずれ皇位を継ぎヒッタイトを導く人材として期待されている。風を操る力を持つ。
- ナキア皇后
- シッピルリウマ1世の現皇后。バビロニア出身。自分の生んだ息子ジュダを皇位につけるため、生贄としてユーリを召還する。水を操る力を持つ。
- ウルヒ・シャルマ
- ナキア皇后に献身的に仕える神官。北方出身で金髪。宦官。
- ジュダ・ハスパスルピ
- シュッピルリウマ1世の第6皇子で、ナキア皇后の息子。母の思惑とは裏腹に本人には皇位を継ぐつもりは全く無く、カイルを慕う。
- ウセル・ラムセス(ラムセス1世)
- エジプトの将軍。エジプトでも屈指の名家に生まれたが、鷹揚な性格。彼も武勇・知性ともに優れ、カイルのライバルとなる。
[編集] ドラマCD
- ファーストシーズン
- セカンドシーズン
- 天は赤い河のほとり サウンドシアター Complete Collection CD
- 天は赤い河のほとり サウンドシアター【番外編】キックリの一日
[編集] キャスト
- 高山みなみ(ユーリ・イシュタル(鈴木夕梨))
- 井上和彦(カイル・ムルシリ(ムルシリ2世))
- 関俊彦→子安武人(ウセル・ラムセス(ラムセス1世))
- 山口由里子→渡辺美佐(ナキア皇太后)
- 折笠愛→福森香織(ハディ後宮付女官長)
- 千葉千恵巳→木曽川美和(リュイ女官)
- 藤川由紀子→石塚実幸(シャラ女官)
- 渋谷茂→高塚正也(ルサファ近衛隊副長官)
- 遊佐浩二→石川英郎(カッシュ戦車隊長)
- 坂口賢一→竹本英史(ミッタンナムワ歩兵隊長)
- 平川大輔(シュバス弓兵隊長)
- 佐山陽規(イル・バーニ元老院議長)
- 関智一(キックリ馬事総監)
- 鳥海勝美→櫻井孝宏(ウルヒ・シャルマ神官)
- 結城比呂(ティト)
- 糸博(タロス元老院議長)
- 玄田哲章(シュッピルリウマ1世(先々帝))
- 緑川光(ザナンザ・ハットゥシリ(第4皇子))
- 福山潤(マリ・ピアシュシュリ(第5皇子))
- 大谷育江(ジュダ・ハスパスルピ(第6皇子))
- 小関一(ズワ)
- 堀内賢雄(マッティワザ(黒太子))
- 岸野幸正(ダナ将軍)
- 鈴木琢磨(マラティア太守)
- 櫻井孝宏(サウンドシアター2・兵士)
- 井上隆之(サウンドシアター2・兵士)
- 藤井孝行(サウンドシアター8・兵士)
- 狭間亮(サウンドシアター8・兵士)
- 佐山陽規→関智一→子安武人 (ナレーション)