天王寺 (東京都台東区)
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天王寺(てんのうじ)は、東京都台東区谷中にある、天台宗の寺院。山号は護国山。
かつては、長耀山感応寺と称し、日蓮宗の古刹であった。日蓮が鎌倉と安房を往復する際に、関小次郎長耀の屋敷に宿泊した事に由来する。徳川家光の外護を受け、寺域を拡大したが、不受不施派の寺院として、取り潰しに遭い、改宗を余儀なくされた。天台宗に改宗後、護国山天王寺と改称した。徳川幕府公認の富突(富くじ)が興行され、大いに賑わった。
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[編集] 歴史
- 1274年(文永11年)に日蓮の弟子の日源は、感応寺を建立する。
- 1645年(正保2年)に五重塔を建立する。
- 1698年(元禄11年)に徳川幕府は不受不施派の弾圧により、天台宗に改宗する。
- 1772年(明和9年)に明和の大火により、五重塔を焼失する。
- 1791年(寛政3年)に五重塔を再建する。
- 1833年(天保4年)に天王寺と改称する。
- 1874年(明治7年)に寺域の一部を東京府に移管し、谷中霊園となる。
- 1908年(明治41年)に五重塔を東京市に寄贈する。
- 1957年(昭和32年)に谷中五重塔放火心中事件により、五重塔を焼失する。
[編集] 文化財
- 絹本着色両界曼荼羅(台東区指定有形文化財)
- 絹本着色阿弥陀二十五菩薩来迎図(台東区指定有形文化財)
- 絹本着色天台大師画像(台東区指定有形文化財)
- 木造毘沙門天立像(台東区指定有形文化財)
- 銅造釈迦如来像(台東区指定有形文化財)太田久右衛門
- 富興行関係資料(台東区指定有形文化財)
[編集] 関連項目
- 幸田露伴『五重塔』
[編集] 所在地
〒110-0001
東京都台東区谷中7-14-8
TEL/03-3821-4474
FAX/03-3821-4482