天覧相撲
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天覧相撲(てんらんずもう)とは、大相撲を天皇が観戦することである。古くは女性が相撲を見ることを禁じられていた影響か皇后は同席しなかったが現在では天皇と皇后の2人で観戦することになっている。
[編集] 概要
現在の天覧相撲の際には理事長が天皇と皇后を貴賓席まで案内し国技館正面玄関で横綱以下役力士全員が出迎える。十両以下の取組は観戦しないので影響がないが幕内では土俵入りが普段の俵にそって丸く並ぶ略式のものではなく「御前掛(ごぜんがかり)」と呼ばれるものとなり全員が正面を向いて並び拍手を打った後に右2回左1回の四股を踏む本式で行なわれる。
土俵入りの際の呼び上げも普段は土俵に上がる時に行なわれるが御前掛ではまず全員が四股を踏み蹲踞した所で下位力士から順に呼び上げられる。呼び上げられた力士は正面に向けて1礼して土俵を降りる。また呼び上げ自体も普段とは異なっている。なお横綱土俵入りは普段から本式のため変更点はない。また土俵入りの前に「両陛下入場」が場内放送される。全取組終了後の弓取式が終わると天皇・皇后が退席する。
結びの1番では立行司が「この相撲一番にて本日の打止」と言うが、天覧相撲では打止とは言わず結びと言う。日曜日に行なわれることが慣例となっており1月場所中日が最も多い。ただし平成18年1月場所と平成19年1月場所はともに13日目が天覧相撲となった。
[編集] 歴史
明治から昭和初期にかけては本場所とは別に皇居で天覧相撲が行なわれた。特に明治17年(1885年)3月の明治天皇の天覧は、明治の欧風化の風潮のなかで苦闘していた相撲界復活の契機となったものとして重要な意味をもった。
本場所の番付では中央の蒙御免(ごめんこうむる)と書かれる部分に賜天覧(「てんらんをたまわる」と読む)と書いた天覧相撲専用の番付も現存する。現在では本場所が増えた影響か別個の天覧相撲は行なわれず東京本場所でのみ天覧相撲が行なわれるため専用番付が用意されることもない。最初に天皇が國技館で本場所を観戦したのは昭和30年5月24日、この場所の10日目(火曜日)だった。最初に天皇と皇后が揃って本場所を観戦したのは昭和35年5月場所13日目、これは金曜日だった。
皇太子夫妻を迎えて行なわれる台覧、また国賓待遇となるような各国元首またはそれに近い人たち(英国チャールズ皇太子夫妻(当時)も、1986年来日の際に相撲を観戦した)の場合も天覧相撲と同じ進行となる。
[編集] 関連項目
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