平和通買物公園
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
平和通買物公園(へいわどおりかいものこうえん)は、北海道旭川市のJR北海道・旭川駅前から8条通に至るまでの約1kmに渡る歩行者天国である。1972年6月1日に日本初の恒久的歩行者天国として開設された。
旭川市の商業の中心として多くの客を集めている他、毎年2月には旭川冬まつりの会場の一つとして「国際氷彫刻コンテスト」等を実施している。
[編集] 沿革
旭川には第二次世界大戦以前は陸軍の第七師団が存在したことから、旭川駅から旭橋に至るメインストリートは戦前は「師団通」との名称が付けられていたが、第二次大戦の敗戦により第七師団は消滅し(現在は同地に陸上自衛隊北部方面隊第2師団が置かれている)、通りの名称も「平和通」と改められた。
その後、1960年代以降のいわゆる交通戦争の影響が旭川においても大きく、メインストリートであった平和通においても交通事故が多発した。このことから当時の五十嵐広三市長(後の衆議院議員、建設大臣・内閣官房長官)により、歩行者天国を旭川においても導入する方向で難色を示していた道警との折衝、数度の試験的な歩行者天国の実施を経て、1972年に日本初の恒久的歩行者天国を開設。その際に通りの名称を現在の「平和通買物公園」と改めた。
開設から30年を経て施設の老朽化が目立つようになったため、2002年には全面的なリニューアル工事を実施している。
近年は郊外型店舗の増加に伴い、特に国道39号である4条通より北側(8条通寄り)では店舗の撤退が相次いでおり、商店街の空洞化が問題となっている。(シャッター通り)
[編集] 主な商業施設
- アッシュビル(ファッション、パチンコ、ファストフードなどの複合施設。大型屋内駐車場併設。)
- アピスビル(三愛会館として開業。飲食店、カラオケボックスなどの複合施設。)
- !EXC(ファッションビル。長崎屋旭川店として開業。長崎屋郊外転出に伴い、丸井今井系列のマルサ旭川店と業態変更するが撤退。エクスと読む。)
- オクノ(ファッションビル。そうごデパートとして開業。)
- ゲオイエスビル(まるせん会館、まるせんデパートとして開業。後にそうご電器YES旭川店となるが、YESの郊外転出に伴い一時空きビルに。ゲオ、ベルシステム24が入居。)
- スガイビル(ボウリング場、ゲームセンター、ライブハウスなどの複合施設。シネマアポロン、グランドシネマの映画館、紳士服の一色、サウナ、パソコンショップソフトインは撤退。カラオケボックスは改装工事のため休業中。)
- 西武百貨店旭川店A館(旭川緑屋ショッピングセンターams旭川店として開業。連絡通路接続後はams館と呼ばれていた。かつて全国各地に展開していたamsと名の付く百貨店はここが発祥の地である。現在はA館。)
- 西武百貨店旭川店B館(西友の百貨店事業部、旭川西武店として開業。連絡通路接続後は西武館と呼ばれていた。現在はB館。)
- 丸井今井旭川店(アッシュビルと地下連絡通路にて接続。)
- マルカツ
[編集] その他
- 1980年代には、冬季の豪雪への対応策の一つとしてペデストリアンデッキの設置が検討されたことがあったが、建設費用の負担などの問題から計画は実現せずに終わった。ただ買物公園に面する一部のビルではペデストリアンデッキを前提にビルが建設されたところもあり、3条通のパークビルなど、その名残として2階部分に出入口のドアが存在するものもある。(パークビルのドアはトマソンの一つとして取り上げられたこともある)
- 通りの中にはいくつかの彫刻が存在する。