愛の挨拶
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愛の挨拶(あいのあいさつ、Salut d'amour)は1888年にイギリスの作曲家エルガーが発表した曲。ピアノの生徒だった8歳年上の女性キャロライン・アリス・ロバーツに贈られた曲で、後に2人はアリスの家族の反対を乗り越えて結婚した。
[編集] 概要
エルガーの原曲はピアノ独奏用、ピアノとヴァイオリン用などいくつかの版がある。ホ長調で4分の2拍子。全体的に演奏は平易であるが、それゆえに発表時から人気が高く単純な旋律の中に優美さがあふれている。弦楽器をはじめ、小編成の管弦楽など各種の編曲がなされ、エルガーの作品の中ではもっとも有名なものに入る。日本ではドイツ音楽が幅を利かせているのにもかかわらず、優美な曲想が幅広い支持を集めている。当然放送分野にも広がりを見せ(余談ではあるが)テレビ東京で放送されていた医事健康科学番組「医食同源」のテーマソングにもなっていた。音楽による精神状態の安定効果を狙っているといえ、作曲技法や音楽の社会的役割とは何かを考える上で貴重な材料を提供している。
冒頭は緩徐なホ長調のシンコペーション。有名な旋律が右手に現れる。オクターブで歌われる甘美そのものの主題は文字表現を超えている。中間部はホ短調の簡明な展開。すぐにホ長調主題が再現しコーダで多少高潮があって終結する。右手旋律はピアノよりも弦・管楽器で演じる方が効果が高い。