指定特定重要港湾
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指定特定重要港湾(していとくていじゅうようこうわん)とは、特定重要港湾のうち特定国際コンテナ埠頭の形成により国際競争力の強化を図ることが特に重要なものとして政令により指定されている港湾。「スーパー中枢港湾」と呼ぶこともある。
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[編集] 概要
細分化され、個別管理されているコンテナ埠頭を一体的に運用することによって、国際競争力を高めることが目的である。具体的には、管理棟や自動化・IT化された荷役機械がある奥行き500m以上、延長1000m以上の特定国際コンテナ埠頭を形成することによって、港湾コストを現状より3割低減し、リードタイムを現状の3-4日から1日程度にまで短縮させることを目標にしている。
特定国際コンテナ埠頭の運営者に対しては、特定国際コンテナ埠頭を構成する行政財産(岸壁及びヤード敷地)等の貸付制度や無利子資金の貸付制度が創設されている。
[編集] 沿革
現在のアジアの主要港(シンガポール港や釜山港)が規模の拡大、サービス向上、コスト低減していく中で、日本の国際コンテナ港湾が国際物流の大動脈たるコンテナ船の基幹航路ネットワークから外れる恐れが高まってきた。仮に基幹航路ネットワークから外れた場合、リードタイムの増加、コストの上昇などにより、日本の産業競争力が低下すると同時に、輸入品における国民の生活水準が低下することになってしまう。
そこで、2002年5月7日に交通政策審議会(港湾分科会)の第1回「物流・産業部会」でその構想が提示され、同年11月29日に同分科会において提案された答申「経済社会の変化に対応し、国際競争力の強化、産業の再生、循環型社会の構築などを通じてより良い暮らしを実現する港湾政策のあり方」[1]としてまとめられた。
これを受けて、2005年7月1日に「港湾の活性化のための港湾法等の一部を改正する法律」の一部(スーパー中枢港湾関係)が施行され、同年7月4日、港湾法第2条の2第1項の規定に基づき国土交通大臣によって指定特定重要港湾が指定された。
そして、指定特定重要港湾は2007年度から2009年度にかけて、上記の目標を達成することを予定している。
[編集] 指定特定重要港湾一覧
[編集] 各指定重要港湾の特定国際コンテナ埠頭地区と目標コンテナ取扱個数
- 神戸港:ポートアイランド第二期地区 … 目標120万TEU
- 大阪港:北港南地区 … 目標105万TEU
- 名古屋港:飛島埠頭南地区 … 目標100万TEU
- 横浜港:本牧地区 … 目標80-100万TEU
※1TEUは20フィートコンテナ1個の大きさ。詳しくはコンテナを参照すること。