新しき村
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新しき村(あたらしきむら)は埼玉県入間郡毛呂山町にある集落。武者小路実篤とその同志により、理想郷を目指して1918年(大正7年)宮崎県児湯郡木城町に開村された。1938年(昭和13年)にダムの建設により農地が水没することになったため、1939年(昭和14年)に一部が現在の位置に移転し、残りは日向新しき村(ひゅうがあたらしきむら)として存続した。第二次世界大戦終了時には1世帯のみとなっていたが、入村者が増え、1948年(昭和23年)に財団法人の認可を受け、1958年(昭和33年)にはついに自活できるようになった。
この村はただ生活するためのものではなく、精神に基いた世界を築く目的で開村されている。現在は農業を主としているが、パンの製造や陶芸などに従事する者もいる。2006年現在の村内生活者数は23人。近年、村内の高齢化が進み、農業収入の低迷もあり、村の運営に困難が増しているのが実情である。