柳家小さん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
柳家 小さん(やなぎや こさん)は、落語の名跡。当代は6代目。
2002年に5代目が逝去して以来空位となっていたが、2006年9月21日に5代目の長男3代目柳家三語楼が6代目小さんを襲名した。
柳家小さんの名跡は、落語界の勢力を三遊派と二分してきた柳派の総帥にして大看板。代々実力者ぞろいであり、特に3代目は文豪夏目漱石が三四郎などの作品中で作中人物の口を借りて大絶賛したことでも知られている。
名前の由来は初代が「鬼」という仇名を持ち非常に不器用であり、その逆効果を狙って当時芸者や花魁で流行っていた愛嬌のある芸名だった「小さん」を用いたとされている。
[編集] 歴代
- 初代春風亭小さん - 初代は「柳家」の亭号を使っていない。後の4代目朝寝坊むらくを襲名。
- 2代目禽語楼小さん -(1848年 - 1898年7月3日)本名 大藤楽三郎。初代柳亭燕枝(のちの初代談洲楼燕枝)で燕花を名乗る。師匠の助言で地方巡業に精を出すその後は静岡に落ち着く。1870年代後半に江戸に復帰し燕静を襲名許される。1878年に2代目春風亭柳枝再入門し燕寿と改名。1883年に2代目柳家小さん襲名。1888年ひいきの医学博士・松本順に「禽語楼」の号を贈られ、禽語楼小さんと改名し両国で中村楼で改名披露を行う。禽語とは鳥の鳴き声の事で小さん自身が鳥の仕草が上手かった事から。1895年?に柳家禽語楼と改名この頃から体調をを崩す。
- 3代目柳家小さん - 元は初代柳家小三治。本名:豊嶋銀之助。
- 4代目柳家小さん - 元は4代目蝶花楼馬楽。本名:平山菊松。
- 5代目柳家小さん - 人間国宝。元は9代目柳家小三治。4代目の弟子。本名:小林盛夫。
- 6代目柳家小さん - 元は3代目柳家三語楼。5代目の長男。本名:小林義弘。