海底
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海底(かいてい)とは、海の底のことである。より厳密には、海中の地殻やその上層の地面を指す。
大陸周辺では水深200m以浅の大陸棚が広がっていることが多い。海底も有光層に属し、多様な生物が生息している。また、石油などの天然資源も豊富で、かつ採掘しやすいなど、国家にとって海底の利権も重要視されている。そのため経済水域などが規定されている。
大陸から見て、大陸棚以遠には大陸斜面が存在し、それ以遠の大洋沖合いの海底の大部分は水深が約6,000mの平坦な地形となっている。そのほかの部分は、海嶺と呼ばれる海底山脈や海溝で構成されている。詳しく見ると、海盆、ギョー(海山)など、海底にも多様な地形が見られる。
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[編集] 生態
大陸棚の海底には多様な生物が生息している。藻類、貝類、ヒトデ・ウニ・ナマコなどの棘皮動物、カレイ目などの魚類、熱帯地方ではサンゴが多い。これらの生物を採取する方法として地引網、海底トロールなどが存在する。
一方、海嶺周辺の海底にはチムニーと呼ばれる蒸気噴出し孔が存在し、地球の熱エネルギーや硫化水素を利用した生態系が存在する。
大陸沖合いの海底や海溝では生物の種類・個体数とも少ない。しかしバチスカーフ・トリエステ号の潜水によって、世界で最も深いマリアナ海溝にもヒラメが存在することが確認されている。
[編集] 調査
経済水域の確定、化石燃料や鉱床の発見、水産、軍事、学術、防災などの目的で、さまざまな海底の調査が行われている。
海底地形の調査はおもに音波測距と紡錘によって行われる。現在では音波測距の方法も改善されている。
1872年から1876年にかけてチャレンジャー号によって実施された調査により、世界の海底の様子が明らかにされた。また、1960年代にはアメリカ西海岸でファンデフカプレートの調査が行われ、海底の古地磁気記録の詳細が明らかになった。日本では海上保安庁によって世界でも最高水準の海底地形調査が実施された。現在でも地震後などに海底地形の調査が行われている[1]。さらに、同庁・名古屋大学・東北大学によって、プレート境界の海底地殻変動が調査され、地震学に貢献している。
[編集] おもな海底調査船
海底を調査する船を掲げる。ただし海底調査が主たる目的とは限らない。
- チャレンジャー(イギリス):学術調査目的の帆船。19世紀に世界1周し海底を含む様々な海洋調査。
- バチスカーフ・トリエステ号(アメリカ海軍):1960年にマリアナ海溝最深部(10,900m)に到達。
- バチスカーフ・アルキメデス号(フランス):1961年に日本近海で9,500mの潜水。
- しんかい(海上保安庁):有人調査艇。600mまで潜水可能
- しんかい2000(海洋研究開発機構):有人深海調査艇。2,000mまで潜水可能
- しんかい6500(海洋研究開発機構):有人深海調査艇。6,500mまで潜水可能
- ノチール号(フランス):有人深海調査艇。6,000mまで潜水可能
- アルビン号(アメリカ):有人深海調査艇。4,500mまで潜水可能
- シークリフ号(アメリカ):有人深海調査艇。6,000mまで潜水可能
- ちきゅう(海洋研究開発機構):海底掘削船
- その他、日本の海底調査船は海洋情報研究センターのサイトを参照のこと。
[編集] 参考文献
- 加古里子、『海』、福音館書店、1969年 ISBN 4-8340-0201-2
- 海洋情報研究センター・日本水路協会 海の知識
[編集] 関連項目
カテゴリ: 地形関連のスタブ項目 | 海