潮干狩り
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潮干狩り(しおひがり)とは、遠浅の砂浜において地中の貝などを採取することである。貝拾いとも言う。春の季語。
ピクニック等のような遊びとして行われる。採った貝は中に砂を持っており、砂を吐かせる(砂抜き)必要から、持ち帰って調理することが多い。
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[編集] 概要
潮干狩りのシーズンは春から夏が一般的でゴールデンウィークの風物詩の一つとして全国各地の潮干狩り風景が各種メディアで伝えられる。干潮時に潮が引いた浜辺で熊手等を使って砂の中に潜っている貝を掘り出し、バケツや編み込んだ袋などに集める。集められる貝はアサリが一般的であるが、ハマグリやバカガイ、シジミ、マテガイ等が採れる潮干狩り場もある。料金を取る潮干狩り場によっては、人の手により貝を蒔くところもある。
[編集] 留意点
潮干狩りは砂浜にしゃがみこんで貝を掘り当てたり掻き集める姿勢を保たねばならないので、汐の干満に合わせて行なうことが望ましい。具体的には引き潮に合わせて徐々に干潟となっていく砂浜を海に向かって追っていき、満ち潮に合わせて陸に戻る。地域ごとに若干異なる干満の時間帯は潮汐表や新聞などであらかじめ調べ、出発時刻を到着時刻から逆算して行動すると後述する事態に陥らず、長時間安心して潮干狩りを楽しむことができる。加えて、春から夏、日陰のないところで潮干狩りをすることで日射病や熱射病になることもあり、干潟からの照り返しや日焼け予防も考慮に入れて学童などでは頭のサイズには関係なく可能な限りの大きさの通気性の良い麦わら帽子を被ることが望ましい。逆に寒い日には陸地より体感温度が5~10度も寒いので 1枚余分に着込む事も必要である。又、割れた貝殻やガラスの破片などから足を守るために長靴、ズック等を履く事が望ましく、ビーチサンダル、ゴム草履等は不向きである。
干満の時間帯を気にしなかったり、潮干狩りに夢中になっていると、満ちてくる海水で衣服が濡れたり、次第に増す水位に気付かず波にのまれて思わぬ事故を招くことがある。幼児や低学年の学童などは特に注意が必要である。
[編集] 潮干狩りスポット
潮干狩りを行うには各都道府県にて定められた漁業調整規則を遵守する必要がある。これを遵守しない場合は密漁となるので注意が必要である。殆どの漁協では入漁権が設定されているため、この入漁権を持たない者は採取することが禁じられている。尚、レジャー向けに漁業協同組合などが主催して行う場合は、それらの法に触れることはない。