神路信号場
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神路駅(かみじえき)は、北海道中川郡中川町神路にあった日本国有鉄道(国鉄、現JR北海道)宗谷本線の一般駅であったが、1985年3月14日に廃止された。
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[編集] 駅の構造と廃止までのあゆみ
- 相対式2面2線を持ち列車同士の交換可能な地上駅であった。駅中心は143.1 kmである。
- 全戸離村により利用者が皆無となったため1977年3月14日に信号場兼仮乗降場に格下げされた。完全な廃止にしなかったのは当駅を挟む駅間距離が長く(約18 km)交換設備が必要であった事情による。仮乗降場でもあるため1日1往復に限り乗降は可能であったが、周囲は当時既に無人地帯であったため乗降客は極めてまれにしかいなかったようである。そのため、後に客扱いが廃止されている。
- 宗谷本線の合理化により神路での列車交換が無くなったため信号場としても廃止となった。当時の1番線・引込線・信号機(鉄道信号)・プラットホーム等の設備は撤去され、2番線のみを残し棒線化された。
- 廃止後の駅舎は、待合室のみを解体してコンパクト化された。
- 2005年まで使用していた保線小屋らしき物は、当時の駅舎本屋が半分のみで有った。
- 周囲は無人地帯でありかつ鉄道以外での到達手段がない陸の孤島であるため、保線作業の場合は当駅の跡地に臨時停車し作業員を乗降させる場合がある。当然ながら一般の乗客が乗降することはできない。
[編集] 周辺
この神路地区は1965年までは住民が住んでいたが、全戸撤退した。この地区へは鉄道以外の交通機関がなく、1963年3月に国道40号線と同地区を結ぶ吊橋、神路大橋が完成したが、わずか9ヶ月後の同年12月18日に神路地区周辺の山から発生する冬独特の気象(地方風)が原因で落橋した。現在も橋はなく、急流である天塩川を船などで渡ることも危険であり、事実上到達は不可能であるが、「幻の秘境駅」として注目されている様で、佐久方から宗谷本線の線路を歩いて踏破する人が張碓駅同様に後を絶たない為に、JR北海道側の対策として2005年5月頃に駅舎本屋が撤去された。当地には、駅舎の基礎・1番線ホーム基礎・引込線土場の基礎が残骸のみ残っているが、一般の線路の歩行や構内立入は法令で禁止されており、違法な行為は厳に慎むべきである。
[編集] 歴史
- 1922年11月8日 - 一般駅として開業。
- 1977年5月25日 - 信号場兼仮乗降場に格下げされる。
- 1985年3月14日 - 廃止。
- 2005年5月頃 - 駅舎本屋が老朽化および「保安上の関係」で、撤去された。
[編集] 隣の駅
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 神路なページ - 2004年05月の訪問記。
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