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『空手小公子 小日向海流』(からてしょうこうし こひなたみのる)は、週刊ヤングマガジンに連載中の馬場康誌の漫画作品である。
[編集] あらすじ、章題
- 東京都K市郊外にある名門体育大学、嶺南大学。体操部の先輩からいじめを受けていた小日向海流のところに第二空手部の武藤竜二が助けに来たことをきっかけに小日向は空手の魅力に惹かれていき、空手の道にのめり込んでいく。
- 第一章『百武会風雲内乱編』
- 体操部から第二空手部に移り、空手を習い始めた小日向海流が校内で発生する抗争やイベントに巻き込まれていく・・。
- 第二章『夏季合宿疾風怒涛編』
- 第二空手部恒例の恐怖の沖縄合宿で様々な出来事が発生し・・・。
- 第三章『鏑木流空手乱世死闘編』
- K・O・Sのファイター、里見雅廣やジェラール・ベルトランが出場し、武藤と死闘を繰り広げる。武藤の運命は・・・・
- 第四章『新世代若武者奮迅編』
- 第二空手部主将・南が卒業し、部も第二空手部から鏑木流同好会になる。三年となった小日向や間宮、葉山の活躍を描く。
[編集] 用語説明
- 嶺南大学(れいなんだいがく)
- 東京都K市近郊にあり、俗にスポーツ一流偏差値四流と呼ばれる体育大学。校内には100を超えるスポーツサークルがあり、学生寮も四つはある。学科は体育学部、文学部がある。体育学部は試験で名前さえ書けば、受かるという。
- 百武会(ひゃくぶかい)
- 武道系のサークルをまとめる執行部。執行役員は成績が優秀な部の主将から選ばれ、部費なども決定する権限も持っていて、退部者などの手続きをも扱う。サッカーや野球などのスポーツサークルをまとめるのは体育会連合と言う。
- 鏑木流空手(かぶらぎりゅうからて)
- 鏑木重蔵が創始した実践空手。顔面打撃や、肘打ちなどが許されており、格闘技専門誌の中でもマイナーな流派だがその過激さからカルトなファンもいる。
- K・O・S(キング・オブ・ストライカーズ)
- 講壇会館館長・和泉光章が主催する格闘技イベント。
- 講壇会館(こうだんかいかん)
- 和泉光章が総裁を務めるマンモス道場。空手だけにとどまらず、ムエタイやボクシングといった専門トレーナーも数多くいる。
[編集] 主要登場人物
- 小日向海流(こひなた みのる)
- 本作の主人公。嶺南大学体育学科3年。北海道上磯郡出身。身長172㎝ 体重67㎏ 血液型はO型。体操部に所属しオリンピックを目指していたが、先輩のいじめが原因で退部し、武藤の影響で第二空手部で鏑木流空手をはじめる。部の先輩であった武藤竜二、伊吹謙悟、タイのムエタイのウェルター級チャンピオン、サーマート・シリントゥーを目標としている。得意技は胴廻し回転蹴り。たまに名前である海流を「みのる」ではなく「かいりゅう」と間違われることがある。ちなみに初段に昇段した際、黒帯の刺繍に『小向海流』とされてへこんでいた。
- K・O・Sドミネーターに出場しムエタイ王者・ジャンニ=スカンダラッキー相手に善戦するが惜しくも敗北した。
- 武藤竜二(むとう りゅうじ)
- 神奈川県川崎市出身。身長188㎝ 体重114㎏ 血液型はB型。小日向を空手の道に引き込んだ張本人。無類のケンカ好きで、夜な夜な学内を徘徊しては、格闘技系の部活に所属する学生にケンカをふっかけていた。第25回全日本カラテオープントーナメントの優勝者。鏑木流全国大会の決勝戦で講壇会館の里見雅廣に敗戦してからは人類最強を目指し、海外に武者修行の旅に出ていたが、K・O・Sのトップファイター・高砂との公開スパーリング、K・O・S-ドミネーター-出場のために帰国している。日本人離れした体格とパワーに恵まれ、剥き出しの闘争本能は世界を知る里見ですら警戒した。付き合ってる彼女は黄遥華。
- K・O・Sドミネーターでは、世界9冠王・ジェラルド=ロップマンに得意の肘打ちで派手なKO勝利を見せた。得意技は肘打ち。
- 南広樹(みなみ ひろき)
- 埼玉県狭山市出身。身長180㎝ 75㎏ 血液型はA型。第二空手部第39代主将。空手の伝統を重んじており、ケンカを好む武藤とは対照的な性格。人当たりがよく、口も上手い。海流やペドロ、才蔵を入部させたのもこの口八丁によるものである。揉め事を好まず、問題が起こればプライドを全く感じさせない土下座で全てをうやむやにしようとするせいか人望はあまりない。武藤とは過去に三度戦い、全勝をおさめているが、実は武藤が金的攻撃をして反則負けになっただけ。鏑木流空手の指導員(月給2万5000円)を勤める一方で、中華料理店のアルバイトで糊口をしのいでいる。ドロ試合の帝王で、極度の痔持ち。しかしディフェンスは伊吹も自分より上と認めるほど。今は延藤希と付き合っている。得意技はトンファー、城壁防御と呼ばれるディフェンス。
- 伊吹謙悟(いぶき けんご)
- 文学部中退東京都世田谷区出身。身長185㎝ 体重75㎏ 血液型はA型。鏑木流中量級王者の経歴を持つ、現在はキックボクシングのUKKF.Sウェルター級王者となった。目標は兄を倒したムエタイ戦士で中量級世界最強と言われるサーマート・シリントゥを倒す事。空手家から転向したキックボクサーであり当然打撃に長けるが、ペドロのレイプ魔騒動の際にペドロ相手に四つ組んだ状態で押し負けなかった体幹部の強靭さも強さの秘密。得意技は蹴りと左ジャブ。在学中は少年空手の指導員のバイトをしていた。
- 間宮聖二(まみや せいじ)
- 体育学科3年東京都国分寺市出身。身長159㎝ 体重55㎏ 血液型はA型。第二空手部改め鏑木流空手同好会 主将。家系がら剣道一筋だったが、武藤の試合を見て空手の魅力に惹かれ、空手の道を歩む。剣道の腕は一流で、全国大会でも準優勝している。登場当初は温厚な人柄だったが、次第に兄に似たドス黒い人格を覗かせるようになる。金髪好きで当初留学生のアリョーシャにアピールした。実家は間宮建設という会社を経営しており、実は御曹司である。得意技はアッパー(秘剣(拳) 夜霞)
- 葉山健太郎(はやま けんたろう)
- 体育学科3年神奈川県横浜市出身。身長174㎝ 体重64㎏ 血液型はAB型。第二空手部きってのお調子者。臆病だが、それゆえに本能的に相手の次の攻撃が予測できる、草食動物並みに高い危機察知能力が備わっている。褒められると際限無く伸びる天才肌。組み手は苦手であるが、型は得意中の得意。今付き合ってる彼女は赤峰梨夏。得意技はディフェンス全般、カウンター攻撃。
- ペドロ・バルボーザ
- 体育学科3年ブラジル サンパウロ出身。身長190㎝ 体重103㎏ 血液型はAB型。夜な夜な、覆面をかぶり大学構内で男子学生だけを狙ってレイプしていたゲイのレイプ魔。だがブラジリアン柔術に長けていて、その実力は本物、総合ルールで挑んだ対士龍館戦では絞め技・関節技コーチ・トレーナーとして大いに活躍した。なお、柔道部を辞めさせられフリーになっていたところ南にその技術を買われ、第二空手部に入部した。とにかく美少年好きで、今でも海流を虎視眈々と狙っている。得意技は寝技全般。
- 霞才蔵(かすみ さいぞう)(本名・高倉広志)
- 長野県上水内郡出身。身長174㎝ 70㎏ 血液型はA型。祖父 高倉哲山から忍術を習っていた高倉流忍術の正統後継者。嶺南大学の忍術部、最後の首領だったが忍術部が廃部の際のいざこざの中で南にスカウトされ第二空手部に入部、主に対戦相手の諜報活動をしていた、以来、南の事を「殿」と呼び慕っている。現在はアダルトビデオの制作をしている有限会社イスカンダルに所属している。妹は薙刀部主将・高倉晶子、非常に純情で妹思いだが、時に異常で過剰なまでの感情を表す時がある。得意技は寝技、磁光真空拳(金的への正拳突き)、火遁魔風破(大道芸のようにアルコールを利用して火を噴く)。
- 竹中久(たけなか ひさし)
- 体育学科2年東京都西東京市出身。身長173㎝ 体重63㎏ 血液型はAB型。高校時代にボクシング部に所属していたが自分の強さへの過信から幾多の傷害事件を起こしていた、だが昇級審査で小日向と組み手をして敗れてからは小日向の強さ、空手の魅力に惚れて昇級審査から1年後に鏑木流空手同好会に入会した。対士龍館戦では屈辱の秒殺KO負けを喫してしまい、同好会内で一番稽古に励むようになる。小日向を大変慕っており、小日向をひいきする事もしばしばある、反面後輩には先輩面して接するなど相手によって態度が大きく違う。得意技はパンチの連打、最も得意なのは左ボディフック。
- アリョーシャ・ハリチェンコ
- 里見雅廣(さとみ まさひろ)
- 講壇会館所属大阪府出身。身長185㎝ 体重105㎏ヘビー級の第一線で戦ってきた日本最強の空手家、第2回K・O・SGP準優勝と言う経歴を持ち、日本人の中で世界の壁を誰よりも知っている男。鏑木流全国大会に異例の参戦をし、元無差別級王者の田沼哲史に右腕を破壊されながらも撃破、続く決勝戦で武藤と対峙し結果的に判定勝利したが武藤が負傷を押して戦っていた事などから負けだと認めている。黄遥華とは幼馴染みだが昔、黙って海外に行ってからは疎遠となっている。得意技は左レバーブロー、下段廻し蹴り、右上段廻し蹴り。
- 濱田カオル
- 講壇会館所属大阪府出身。身長163㎝ 体重68㎏。空手、キックボクシング問わず国内軽量級では敵無しのプロ格闘家。打撃のみならず寝技も優れているなど大変強く、小日向のみならずリュウ・オオスギも濱田には敗れている、作中では事実上無敗を守っている。えげつない性格と好奇心旺盛な性格を併せ持っており、リュウ戦ではリュウ・オオスギを弄び、小日向戦では遊びムード全開で試合に勝利した、ドス・カオルJr.と言うリングネームを用いて観客を楽しませる事もある。得意技はカオルちゃんシリーズ。
- 今井遊斗
- 士龍館空手初段。身長185㎝ 体重70㎏。第4回士龍館空手「皇龍杯」軽量級王者。邪道空手とも蔑まれている総合空手・士龍館のエースであり館長・今井龍斗の息子。他流派の大会を30以上も制覇し、”士龍館が生んだ200戦無敗の天才児”と呼ばれた格闘技の申し子。鏑木流空手の全国大会オープントーナメントでは小日向に敗戦、1年後には対嶺南で竹中を瞬殺するも間宮の根性の前に引き分け、小日向との再戦は叶わなかった。
- 高橋速人
- サーマート・シリントゥ
- 身長176㎝ 体重68㎏。16歳でムエタイチャンピオンを再起不能にした、その結果強過ぎで世界進出を余儀無くされた天才戦士。国・階級を問わず戦い続けているにも関わらず無敗記録を更新し続け、多くの世界タイトルを保持し、多くの格闘家から恐れられ、対戦を避けられている絶対的な存在。K・O・Sの第1回大会で伊吹謙悟の兄・伊吹悟留(享年18)を終始圧倒して終には死に至らしめた。タナゴーン・アムマラットが師匠、流暢な日本語を話す、とにかく冷静なポーカーフェイス。
- ジャンニ・スカンダラッキー
- 身長174㎝ 体重72㎏。フランス出身のキックボクサーでWPKCCスーパーウェルター級・WWKFウェルター級の2タイトル王者。ムエタイ出身でありかなりの実力者、ある時にはアンドレ・マキンバと対戦し翻弄した末に肋骨を砕いてKO、ある時には濱田カオルと対戦して反則負けをするも濱田に大流血を負わせるなど老獪で巧みな技術を持つ。小日向と対戦した時には練習不足で減量失敗するなど練習嫌いさと、通訳の女性相手に飲んだくれるなど不真面目さが目立つ。タイのプロモーター・ソムチャイの娘・アリスラーと結婚しており立場上の関係から逆らえず小日向戦でやる気の無さから途中で叱れた。
- ジェラルド・ロップマン
[編集] その他の登場人物
- 三崎七奈(みさき なな)
- 海流の友人で、体操部のホープ。オリンピック強化選手でもある。
- 海流に好意を抱いており、彼に近づく女性をことごとく敵視している。
- しかし、当の海流が格闘技の事しか頭にないため、一向に気づいてもらえていない。
- 黄遥華(こう はるか)
- 嶺南大学テコンドー部(男女混交)の女主将。学内最強の女性と評判。
- 里見とは幼馴染で「雅兄」と呼んで慕っていたが、彼が空手の修行のために海外に行ってしまった事から、空手を嫌っていた。
- 田村啓志
- 柔道部主将で、オリンピック代表選手。しかし、第1話で登場早々、いきなり武藤に襲われ、肋骨を折られてあっけなく敗北。
- また、運動部男子を狙った強姦事件の犯人がペドロである事に気づいて、彼を退部させようとするが、腕をはずされ、あげくバイブを肛門に突っ込まれた脅迫写真を撮られかけるなど、完全にやられキャラとして定着してしまった。
- その後もちょくちょく顔を出しているが、ストーリーにはほとんど食い込んでいない。ブサイクな彼女がおり、「タムタム」と呼ばれている。
- 間宮貴一(まみや きいち)
- 嶺南大学剣道部主将で聖二の実兄。痩身ながら並外れた腕力を持つ。
- 旭太陽
- 潮一平
[編集] 外部リンク