聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち
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『聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち』(セイントセイヤ さいしゅうせいせんのせんしたち)は、1989年3月18日に公開された「聖闘士星矢」シリーズの劇場公開作品第4弾。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 解説
東映まんがまつりの一作として公開された作品。同時上映作は『おそ松くん』『高速戦隊ターボレンジャー』『ひみつのアッコちゃん』。脚本家の菅良幸の発案により、ダンテの『神曲』が物語のモチーフとなっている。従来の劇場版作品で作画監督を務めた荒木伸吾が、本作品制作時期にはテレビシリーズのポセイドン編制作に携わっていたため、代ってテレビシリーズで作画監督を務めた直井正博が作画監督とキャラクターデザインに参加し、ギシリア神話を主体とした従来のキャラクターとはイメージの異なるゲストキャラクターたちを見事に視覚化している。迫力に満ちたアクション、スピーディーな物語展開が人気を集めたことに加え、母を愛する氷河がその想いを振り切ることや、いつも実弟の瞬を助けに駆けつける一輝が敢えて瞬を突き放すなど、これまでに見られないシーンも話題となった。
この作品が上映された頃は丁度、ポセイドン編つまりアニメ版「聖闘士星矢」が終わる直前だったため、後日談としての性格を備えていた。エンディングはテレビシリーズ終了に合わせ、長く続いた戦いの一旦の閉幕を意味を表すため、ドヴォルザークの交響曲『新世界』をイメージした楽曲が用いられている。
製作期間が短かったことから作品としての完成度は低く、当時から作画のレベルの低さに対しては批判が多かった(劇場版としては唯一、荒木伸吾が作画監督を務めていない)。しかしながらキリスト教神話にまで踏み込んだことで作品世界の広がりをもたらしたとも言える。
[編集] あらすじ
神の子でありながらその野望のために地獄に堕とされた堕天使ルシファーが現代に甦り、世界各地に災害を振りまき始めた。アテナ・城戸沙織は自らを犠牲にして地上を救うべく単身、ルシファーの待ち構える伏魔殿へ向かう。それを知った星矢たち青銅聖闘士も沙織を追って伏魔殿へ向かうが、彼らの前に黄金聖闘士をも倒した強敵、4人の聖魔天使が立ち塞がる。地球の未来と全宇宙の命運をかけ、壮絶な戦いが幕を開ける。
[編集] ゲストキャラクター
- ルシファー(声:津嘉山正種)
- かつてキリスト教の神の子として天使長を務めていたが、神以上の地位を望んだために地獄へ落とされた堕天使(別名・魔界の王サタン)。
- 神話の時代よりアテナ、大天使ミカエル、摩利支天らによって野望を阻まれてきたが、星矢たちに倒され魔界に落ちたポセイドン、アベル、エリスの小宇宙により、永い眠りから覚め全宇宙支配に乗り出す。ポセイドンら3人を配下につけ、彼らが大規模な天変地異を起こして大勢の人間の命を奪うことを盾に、アテナの命を差し出すよう要求。伏魔殿の玉座に通ずる茨の道でアテナの血を奪い、力を高める。最後は、一度は倒されながらも立ち上がった黄金聖闘士たちと、他の黄金聖衣の力を結集した黄金の光を浴びて弱体化。射手座の黄金聖衣を纏った星矢が放つ、黄金聖闘士と黄金聖衣の小宇宙を乗せた黄金の矢に貫かれ、三神の魂もろとも再び魔界に落ちる。
[編集] 聖魔天使
神によって地上へ落とされた堕天使ルシファーに仕える4人の堕天使。黄金聖闘士を上回る実力を持ち、各宮で4人がかりとは言え聖域の黄金聖闘士全員を倒した。
- 熾天使(セラフ)のベルゼバブ(声:森功至)
- 技:ガルーダ・ヘルウイング
- 聖魔天使のリーダー格。「神鷲ガルーダ」の異名を持つ。鬼面の馬を駆って空を舞い、自らも青い髪を翼のように広げて空を飛ぶ。紫龍を倒し、沙織のもとへ向かう星矢をも追い詰めたが、射手座の黄金聖衣を纏った星矢のペガサス彗星拳を受け消滅する。
- 智天使(ケルビム)のアシタロテ(声:難波圭一)
- 技:キラーファングドコブラ
- 「双頭の白蛇王」の異名を持つ。星矢から拳の情報を聞いた紫龍と戦う。キラーファングドコブラで紫龍の体を貫いたが、昇龍覇の前に消滅した。
- 力天使(ヴァーテュー)のエリゴル(声:山口健)
- 技:聖魔蟷螂拳
- 「黄金の蟷螂」の異名を持つ、仮面で素顔を隠した奇怪な男。その爪は瞬の星雲鎖も切り裂く。瞬を追い詰めるが、一輝の幻魔拳で錯乱、自分の爪を自身に付き立てて消滅。
- 座天使(スローン)のモア(声:古川登志夫)
- 技:デモン・ファンタジア
- 「美しき魂の狩人」の異名を持つ。美しい顔立ちで物腰は柔らかいが、相手の愛する人の幻影を見せつつ攻撃するという残酷な手段の使い手。氷河の母であるナターシャになりすまし追い詰めるが、母の想いを振り切った氷河のオーロラサンダーアタックを受け消滅。
[編集] スタッフ
[編集] 関連項目
[編集] 出典元
[編集] 書籍
- 週刊少年ジャンプ特別編集 『聖闘士星矢 アニメ・スペシャル3』 集英社、1989年、74-77頁、133頁。
- 週刊少年ジャンプ編集部 『ジャンプ・アニメコミックス 聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち』 集英社、1995年、1-151頁。
[編集] DVD
- 『聖闘士星矢 THE MOVIE BOX』 東映アニメーション、2004年。
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