論語
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論語(ろんご、中国語のピン音Lúnyǔ)とは、孔子と彼の高弟の言行を孔子の死後、弟子達が書物にしたもの。『孟子』・『大学』・『中庸』と併せて「四書」の一つに数えられている。
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[編集] 成立
『論語』は前漢初期に出現し、後漢末期に現在の形にまとめられた。元々は孔子の言行を弟子や孫弟子たちが記録したものだという。
春秋末期の語法を残しているとの分析もあるが、平勢隆郎はこれを戦国時代に作文されたものとする。 日本には、応神天皇の代に百済の王仁と言う人物によって伝えられ、律令時代の官吏必読の書となった。
[編集] フランス革命への影響
[編集] 影響を受けた人物
[編集] 孔門十哲
孔子の弟子の中で特に優秀とされる十人をいう。
顔淵(顔回),閔子騫,冉耕(冉伯牛),冉雍(仲弓),宰我(宰予),子貢(端木賜),冉有(冉求),子路(仲由),言偃(子游),卜商(子夏)
[編集] 書名
四書のひとつである『孟子』はその言行の主の名が書名であるが、『論語』の書名が、たとえば「孔子」でなく、『論語』であるその由来は明らかでない。
[編集] 構成
全20編で構成される
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[編集] 注釈
漢代には既に、馬融や鄭玄などが『論語』に注しているが、現存最古のものは魏の何晏がまとめた『論語集解』(古注)である。南宋の朱子は、独自の立場から注釈を作り(新注)、江戸時代以降の日本ではもっぱら新注が用いられた。
[編集] 参考文献
- 武内義雄『論語之研究』岩波書店、1939,ISNB B000J9BC3Q
- 津田左右吉『論語と孔子の思想』岩波書店、1946,ISBN BN07038153
- 吉川幸次郎訳注『論語』上下、朝日文庫、1978、ISBN B000J8QVDS等
- 金谷治訳注『論語』岩波文庫1999、ISBN 4003320212
- 宮崎市定著・礪波護編『論語の新しい読み方』岩波現代文庫、2000、ISBN 4006000227
- 宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫、ISBN 4006000170
- 狩野直禎『図解雑学 論語』ナツメ社、2001、ISBN 4816330461