防衛大学校本科学生の制服
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防衛大学校本科学生の制服(ぼうえいだいがっこうほんかがくせいのせいふく)とは、防衛大学校の本科の学生が着用する制服である。
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[編集] 概略
防衛大学校本科学生の制服については、「自衛隊法施行規則」(昭和29年6月30日総理府令第40号)別表、「防衛大学校学生及び防衛医科大学校学生の服装に関する訓令」(昭和38年3月15日防衛庁訓令第10号。制定当初は「防衛大学校学生服装規則」という。)及び「防衛大学校学生服装細則」(平成4年3月12日防衛大学校達第1号)等により定められている。男子である学生の服装は次の通りである。
なお、本科学生以外の学生の服装は、一般の自衛官のそれに同じなので、軍服参照。
常装では、色合い・詰襟という形状等の点で、海上自衛隊の制服に共通点が見られる。他方、乙武装・作業服装では、陸上自衛隊の作業服・戦闘服との共通点が見られる特色がある。
[編集] 男子学生
[編集] 常装
常装(第2種夏服を除く)は、全体的に海軍兵学校のものに類似している。
[編集] 冬服
冬服は、10月-翌年5月まで着用する。
- 冬服上衣
- 花紺色の詰襟型短ジャケット。毛織物等。えり、中央、両わきの下部及びすそまわりに黒色なな子織飾線をつける。長そでの下部に一条の黒色の飾線をつける。ホック留めではなくファスナー留め。
- 襟章
- 金色の金属製で、はと及び桜花を桜で抱ようしたもの。襟中央から4センチメートルの位置に付する。
- 学年識別章
- 桜花型金色金属製。第1学年にはなく、第2学年は1個、第3学年は2個、第4学年は3個を袖の飾線の上に付する。
- 冬服ズボン
- 両わきに各一個の隠しポケットをつける。後ろにはポケットはない。
- 正帽
- 冬服上衣と同じ地質。円形軟製で、黒色の革製前ひさし及び黒色の革製あごひもをつける。あごひもの両端は、帽の両側において、はと及び桜花を桜で抱ようしたものを浮き彫りにした金色の耳ボタン各1個で留める。帽の腰まわりには、生地と同色のなな子織の周章をつける。天井の両側に、各2個のはと目をつけ、通風口とする。正面中央に1個のはと目をつけ、帽章の附着位置とする。帽章は、金色の金属製のものとし、はと及び桜花を桜で抱ようしたもの。
- 短靴
- 黒色革靴。陸上自衛官・航空自衛官の短靴に同じで、海上自衛官のそれとは異なる。
- ズボンつり
- サスペンダー。白色のゴム入り細幅織物で、両端に金具をつけたもの。
[編集] 第1種夏服
夏服は、6月-9月まで着用する。冬服着用品の内、冬服上衣に代えて第1種夏服上衣を、冬服ズボンに代えて第1種夏服ズボンを着用する。また、正帽に帽日おおいをかける。
- 第1種夏服上衣
- 白色の綿織物等。製式は冬服上衣と同じ。ただし、飾線は白色。
- 第1種夏服ズボン
- 地質は第1種夏服上衣に同じ。製式は冬服ズボンに同じ。
- 帽日おおい
- 地質は第1種夏服上衣に同じ。
[編集] 第2種夏服
- 第2種夏服上衣
- 3等海曹以上の第3種夏服上衣に同じ。開き襟、半袖。肩章は、外側の端をそで付に縫い込み、襟側を白色の隠しボタン1個で留める。前面中央に白色のボタン4個を1行につける。胸部の左右に各1個のふたつきポケットをつけ、白色のボタン各一個でそのふたを留める。
- 襟章
- 上襟端から内側に3.5センチメートル、上方に3.5センチメートルの位置に両襟に付する。
- 学年識別章
- 銀色の金属台に取り付け、左胸部につける。
- 第2種夏服ズボン
- 両わき及び後面の左右に各1個の隠しポケットをつけ、後面のポケットは、白色のボタン1個で留める。胴回りに7個のバンド通しをつける。
- 帽日おおい
- 短靴
- バンド
- 金茶色又は白色の綿織物等。金色又は銀色の金属製バックルをつける。
[編集] 校内服
1976年(昭和51年)に制定された。冬服着用期間の簡便な服装。上衣・バンドのみ淡青色。ズボン・帽・ネクタイは紺色。短靴又は半長靴を履く。
- 校内服上衣
- シャツ型。
- 校内服ズボン
- 校内帽
- 円筒形。前庇及びあご紐は共布。
- ネクタイ
- 授業等において担当教官の許可を受けた場合、学生舎内にある場合又は課業外にはネクタイを着用しないこともできる。
- バンド
- バックルは銀色金属製。
- 学年を識別するき章
- 紺色の布製台地に桜花型銀色糸刺繍を施したもので、形状や着用位置は常装第2種夏服に同じ。
[編集] 礼装
拝えつ又は参賀のため皇居に出入する場合、公の儀式に参列し若しくは公の招宴に出席する場合又はその他学校長が儀礼上必要があると認めた場合には、甲武装をする場合を除き、礼装をする。また、冠婚葬祭等にあたり必要がある場合には、甲武装をする場合を除き、礼装をすることができる。
- 常装冬服又は常装第1種夏服の着用品
- 白手袋
[編集] 甲武装
隊伍にあって公の儀式に参列する場合は、甲武装をする。
- 常装冬服又は常装第1種夏服の着用品
- 刀帯
- 帯は白色布製。長緒及び短緒の2本のつり緒を1か所につけ、帯には負帯をつける。止金は銀色金属製。
- 白手袋
これに加えて、観閲式又は儀仗を行なう場合等には、学生隊学生長・大隊学生長・中隊学生長は儀礼刀を、学生隊幕僚・大隊幕僚・大隊旗手は拳銃を、国旗護衛学生・校旗護衛学生・その他の学生は64式小銃を携帯する。
[編集] 乙武装
陸上にあって訓練を行う場合は、乙武装をする。
- 作業服上衣
- 緑色等の綿織物等。
- 作業服ズボン
- 作業帽
- 製式は陸上自衛官の作業帽に同じ。帽章は、黄色糸をもって、はと及び桜花を桜で抱擁したものの刺しゅうを施したもの。あごひもをつける。
- 半長靴
- 弾薬帯
なお、必要に応じて作業帽に代えて、鉄帽用中帽又は鉄帽及び鉄帽用中帽を着用する。
[編集] 作業服装
海上にあって訓練を行う場合又は作業若しくは特別の実験をともなう授業を受ける場合等には、作業服装をする。但し、海上自衛隊の服制に多い青系統の色ではなく、緑系統の色が用いられている。
- 作業服上衣
- 作業服ズボン
- 作業帽
- 半長靴又は短靴(必要に応じ作業靴)
[編集] 女子学生
1992年度(平成4年度)に女子学生が入学することから、女子学生の制服も制定された。2003年(平成15年)に、男子学生に類似のものと改められた。
[編集] 勤務腕章
週番学生、教務班及び語学班長の勤務腕章は、高さ10センチメートル、横42センチメートルのものに横線が入る形状である。右腕に着用する。
- 週番学生:赤地に白線。学生隊週番学生は白線4本、大隊週番学生は白線3本、中隊週番学生は白線2本、小隊週番学生は白線1本。
- 週番付学生:赤地に黄線又は緑線。大隊週番付学生は黄線2本、中隊付週番学生は黄線1本、小隊付週番学生は緑線1本。
- 教務班長・語学班長:緑地に白線。4学年は白線3本、3学年は白線2本、2学年は白線1本、1学年は白線なし。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 「自衛隊法施行規則」(昭和29年6月30日総理府令第40号)
- 「防衛大学校学生及び防衛医科大学校学生の服装に関する訓令」(昭和38年3月15日防衛庁訓令第10号)
- 「防衛大学校学生服装細則」(平成4年3月12日防衛大学校達第1号)
- 防衛大学校
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