陳建一
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陳 建一(ちん けんいち、1956年1月5日 - )は、中華料理(四川料理)の調理師。東京都生まれ。
四川料理の第一人者である父陳建民と母洋子の間に生まれる。父は結婚後日本へ帰化済みだったので、建一の国籍は日本国。中国系日本人2世。陳建一という表記は間違いである。
玉川大学文学部英米文学科卒業後、父建民の元で本格的に四川料理の修行をする。現在、四川飯店グループオーナーシェフとして後進の指導にあたる。
[編集] 来歴
1993年~1999年、フジテレビ系列で放送された、『料理の鉄人』の中華の鉄人として名を馳せた。コスチュームは黄色。登場シーンでは、片手に中華包丁を手にしていた。番組開始当初から最後まで出演し続けた、ただ1人の鉄人でもある。
父の建民は日本に四川料理を紹介した功績で「四川料理の父」と言われており、建一の得意料理「海老のチリソース」は父のレシピを受け継いだもの(TBSの番組、「噂の!東京マガジン」でも披露された。冷凍エビの臭みを取るために一旦茹でてから、かなりの短時間に油で揚げるというアイデアで、多少危険な調理法)。番組でも常に父親と比較され続けていたが、番組出演によって父を超えたとの声もある。以前から陳は何かに挑戦する必要性を感じていた。そして番組構成に興味を引かれ、出演を引き受けることになった。
6年間という長い放送期間で、陳は何度か番組を離れることを考えた。番組が始まって以来、オーナーシェフを務める四川飯店は連日予約でいっぱいの状態であり、店をしっかり守りたいと考えたからだ。しかし結局は、フレンチの鉄人坂井宏行に説得され、「どちらかがやめるときには一緒にやめよう」という約束をした。
6年間で、92回にのぼる戦いを重ねた。成績は67勝22敗3引分け。また「17連勝」という、鉄人史上最長の連勝記録を誇る。最も壮絶だったのはラ・トゥール・ダルジャンのドミニク・コービーとの試合。1戦目で引き分けたため、2戦目で決勝を行ったのだが、そこでも引き分けとなってしまった。主宰の鹿賀丈史が「両者とも勝利」と宣言した勝負は、長い番組の歴史の中でもこの時1度きりだ。
鉄人としての多大な功績とは裏腹に、陳はいつも愛嬌たっぷりで、勝利すると毎回ホッと胸をなでおろす純朴な面を持っていた。調理中はしばしば味見をするのが特徴で、蒸気立つ鍋の中にお玉を入れては味見をし、そのお玉で調理を続けた。番組の中ではこの習慣が出るとユーモアたっぷりに「陳がまた食べる」とコメントされた。
オーナーシェフを務める四川飯店グループは、赤坂、池袋、六本木、徳島、呉、松山、博多で店舗を展開中。
生まれて初めて作った料理は、中華ではなく「マカロニグラタン」であることを自身の公式ホームページで述べている。
[編集] 出演番組(過去のものも含む)
[編集] 著書
- 「中国の野菜料理」
- 「鉄人陳建一の中華料理」
- など多数