鶴尾
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鶴尾（つるお）とは、高松市北部にある一地区。かつては全域が「香川郡鷺田村」（さぎたそん）として存在し、1940年2月11日に高松市に編入された。
現在、鷺田という地名は地元でも全く使われておらず（鷺田の名は高松鷺田郵便局にのみその名を残している）、この地域を包括する名称は公式的にも通称的にも、専ら鶴尾が用いられる。その鶴尾の名も小学校と中学校に使われているだけで、行政地名としては存在しない。
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[編集] 地理
北は高松市中心部に直接隣接しているが紫雲山と峰山が聳え、西には浄願寺山が聳える。地区の中心を御坊川が流れ、奥ノ池や沖ノ池など多数のため池が存在する。
地理的にはベッドタウンであるが、その割には少子高齢化が顕著である。
[編集] 歴史
高松城を築城した生駒氏によって、地区の中心に琴平街道が通された。
高松城築城以前、香東川の本流が流れていたことから、至る所で澄んだ涌き水に恵まれ、昔から製紙業が盛んである。
高松市への編入以後は地理的な要因からベッドタウンとなったが、ことでん琴平線がこの地区を迂回していることや、北部に山があり交通が遮断されているなどの事情で発展から取り残さていた。
しかし、地区の東側に国道11号線と、南側に国道11号高松南バイパスが通ると、それらの交差点である上天神町交差点は、高松市内・香川県内屈指の交通の要衝となり、沿線にはゆめタウン高松などのショッピングセンターが立地した。
現在、地区の東部（ゆめタウン高松、上天神町交差点の周辺）は繁盛しているが、地区の中部や西部は農地に宅地が点在するといった状況が続いている。
[編集] 教育
公立小中学校は一つずつ存在する。地区のほとんどを校区に含むが、勅使町の一部や三条町、室新町、室町、峰山町は含まれず、それぞれ一宮 (高松市)、太田 (高松市)及び本庁の小学校又は中学校に編入されている。一般的に地域の結び付きは校区単位で行われるため、鶴尾小中学校区以外での一体感は殆ど無い。
児童生徒数は周辺の学校に比べ極端に少なく、少子化が特に顕著である。
- 高松市立鶴尾小学校
- 高松市立鶴尾中学校
- 国立高松工業高等専門学校
- 香川県立香川中部養護学校
- 香川県立高松養護学校
[編集] 地域
鶴尾地区には以下の12の行政地名が存在する。
[編集] 峰山町
中心部に隣接する峰山の山頂一帯に位置する。峰山公園を取り囲む様に宅地と農地が点在するが、大部分は森林である。学区域は本庁地区の小中学校に含まれる。
[編集] 室町
- 人口:517人(2006年4月1日現在)
栗林公園に南接し、高松市の中心部に接していることから住宅は非常に密集し道も入り組んでいる。
[編集] 室新町
- 人口:666人(2006年4月1日現在)
常磐製紙の工場があったが、2006年6月限りで操業を停止し、製紙事業から撤退している。基本的に町は国道11号線沿線に位置するが、室山を越えた奥ノ池までが町域に含まれる為東西に長い。学校区は鶴尾ではなく栗林であり、東部の国道11号線沿いは良いが、西部の奥ノ池側は学校まで室山一つ隔てられており、鶴尾地区の学校の方が地理的にも距離的にも近い。奥ノ池の北に香川県大手前高松中学・高等学校がある。
[編集] 東ハゼ町
- 人口:711人(2006年4月1日現在)
西ハゼ町と共に日本で初めて町名に片仮名が使用された例である。高松市への合併以前は「櫨」(はぜ)と書いたが、画数が多く読みにくいことを理由に片仮名で表示されるようになった。戦後ほぼ全域が区画整理され、その後開通した国道11号と市道木太鬼無線が交わる高松南消防署東交差点を中心に発展し、沿線にはショッピングセンターなどが立地する。
[編集] 西ハゼ町
- 人口:747人(2006年4月1日現在)
南東部の香川県道266号勅使室新線と北部の市道木太鬼無線沿線にマルナカ栗林南店や中小企業の工場、住宅などが密集する。
[編集] 紙町
- 人口:1,057人(2006年4月1日現在)
中心に御坊川が流れ、町を南北に二分している。町名のとおり、昔から製紙業が盛んで現在でも製紙工場やその他の町工場が残っている。比較的道が入り組んで一戸建て住宅が密集している為農地は少ない。
[編集] 松並町
- 人口:868人(2006年4月1日現在)
小学校と中学校が立地するが、その周辺以外は農地が広がる。小学校と中学校の間を通る香川県道266号勅使室新線はかつて琴平街道（旧国道32号）と呼ばれ、鶴尾地区のメインストリートであり、町名の由来ともなった松並木が植えられていたが、現在ではその機能は他の道路に分散し松並木も撤去された。
[編集] 西春日町
- 人口:2,100人(2006年4月1日現在)
南北に細長く「型をしている。町域には浄願寺山などの山地を多く含むが、中心に香川県最大の中層県営団地「西春日団地」が存在し、人口に占める割合も大きい。団地の南東は住宅が密集しているがそれ以外は農地が広がる。
[編集] 勅使町
- 人口:2,070人(2006年4月1日現在)
国道11号線と高松自動車道が通過する。東部は住宅が密集しているが､その他は農地が広がる。南東部の田中団地は学校区が檀紙に属する。
[編集] 田村町
隣接する一宮地区にある田村神社から命名された地名である。面積の大半を低層市営団地が占め、中層市営団地も「すみれ団地」が1ヶ所存在する。教育施設も香川県立香川中部養護学校や「田村隣保児童館」などがあり、それ以外は農地と宅地が点在する。町内にある峰山口交差点角には地元の猛反対を押し切って1994年に開業を強行したウインズ高松がある。この地元との対立があるため、2004年まで平日開催レース（毎年1月5日に固定されている金杯など）の発売はできなかった。
[編集] 上天神町
- 人口:1,407人(2006年4月1日現在)
単に上天神とも呼ばれ、平安時代には菅原道真の別荘があった。地名は、菅公を祀る天神信仰が篤かったことに由来しているという（角川日本地名大辞典）。町内には低層市営団地が2ヶ所あり、教育施設としては「上天神隣保児童館」がある。基本的には全域が農地や一戸建ての多い住宅地であるが、それと同時に当地は讃岐平野において、東西・南北方向の軸となっている2本の幹線道路が交わっている交通の要衝でもあり、上天神町交差点周辺は香川県で最も交通量の多い一帯でもある。故に近年は、その恵まれた立地条件を活用してゆめタウン高松やドン・キホーテといった郊外型の店が多く立地している。
[編集] 三条町
- 人口:4,587人(2006年4月1日現在)
鶴尾地区の一番東に位置し、学校の校区も太田地区に含まれる為、鶴尾地区との一帯感は無い。地名は条里制の名残。一戸建て住宅や民間のマンションが多く人口も多い。
[編集] 行事・祭
鶴尾地区の氏神は鶴尾神社で、初詣などでは地元の参拝客で賑わう。
また、町内会やこども会単位でも行事や祭は行われている。
