ABCアシッド映画館
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ABCアシッド映画館(エー・ビー・シー・アシッドえいがかん)は、ABCラジオ(朝日放送)で、毎週土曜日深夜2:00から3:00に放送されている映画番組。
パーソナリティは、映画評論家の平野秀朗とフリーアナウンサーの鳥居睦子がを務める。1993年4月放送開始。初回から関西ローカルの為、他地域へのネットは今迄一度もない。
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[編集] 番組概要
アシッドの初代ディレクター・プロデューサーの板井昭浩が担当し、竹内義和とちわきまゆみがパーソナリティを務めていた「ABCラジオパラダイス」水曜日の番組内で、当時平野が「シネマ飯店」と言う映画コーナーを担当していた。その後1992年末の同番組終了を受け継ぐ形で、翌年4月に始まったのが当番組である。番組の命名は板井による。 放送開始当初は30分番組であったが、1999年4月から現在の時間帯で1時間番組として放送されるようになり、2007年4月で番組開始15年目を迎える長寿番組である。
[編集] 出演者
- 平野秀朗(ひらの ひであき)
- 同番組「館主」。番組内では「先生」と呼ばれる。番組内で「『エイリアン2』を74回観た」とたびたび語っていたところ、リスナーであった山田真哉の著書『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる経済学』(光文社、2005年2月16日、ISBN 4334032915)内で取り上げられた。
- 鳥居睦子(とりい むつこ)
- 番組内では「鳥居さん」もしくは「むっちゃん」と呼ばれる。平野の「邪推」に対するツッコミを担当する。ブラッド・ピットの大ファン。2006年4月15日から7月8日まで休養した際は、宮本真由美が代役を務めた。
[編集] 放送内容
[編集] 通常放送
新作映画を紹介する「ニューシネマライナー」、すでにレンタル化されている作品について取り上げる「レンタル映画館」、ハリウッド俳優のゴシップを報道する「ハリウッドスキャンダル」などのコーナーの合間に、主に平野が選んだサントラを1曲をかける。尚、「レンタル映画館」のコーナーは休むことが多い。番組のジングルには、クエンティン・タランティーノ監督や、アクション俳優のトニー・ジャーが出演している。また、番組の最後に映画グッズや試写会の招待券などのプレゼントがある。
[編集] 特別企画
通常放送以外にも番組開始当初から、毎年最後の放送となる12月24日から30日の土曜に、リスナーの投票でその年の映画の順位をつける「アシッド・シネマグランプリ」を開催している。このランキングは通常、前年12月から当年11月末までの封切映画を対象に、リスナーが選んだベスト映画5本について、1位に10ポイント、2位に6ポイント、3位に4ポイント、4位に3ポイント、5位に2ポイントを振り分けてそれぞれ計算し、採点結果を発表するもの。合わせてワースト1作品も発表する。
また、その年最初の放送となる1月第1週の土曜に、平野がその年の前年に当たる映画に順位をつける「アシッドが選ぶベスト10」を放送。同時に鳥居や番組スタッフである「伊藤ディレクター」が選んだ各ベスト3も公表している。板井も「ぼんちゃん」の名前で出演していたが、社内の異動により出演できなくなった。一般的な番組には珍しく新年早々に前年を振り返るため、出演者曰く「後ろ向きな放送」。
[編集] その他の特別放送番組
通常の放送の時間帯以外にも年に複数回、1998年より「アシッドサントラハウス」、2005年より「アシッド映画業界裏」等といったタイトルの特別放送番組も行っている。
[編集] 番組イベント
「電影特殊講義 映画学概論」と銘打ち、平野と鳥居に竹内を加えた3人によるトークイベントが、1998年より年に1回大阪で行われている。映画制作やキャンペーンの裏話、珍しい映像などが紹介され、竹内による「秘蔵VTR」の公開もある。
[編集] 映画批評
平野自身が映画業界で評論家としても活動しており、番組を放送する朝日放送が出資する映画もあるにも関わらず、全体的に映画評論としては非常に辛口で、辛らつな意見が多い番組である。どのような監督でどのようなキャストでも、面白くないものは面白くない、面白いものは面白いと、リスナーにとってわかりやすい評論が展開されるので、一般の映画ファンとしても参考になる場合が多い。
上記の例として、「デビルマン」、「北京原人 Who are you?」といった映画を当番組で酷評したことがあったが、あまりの酷評ぶりにかえって宣伝効果を生んだと言われる。かつてならば、配給会社は酷評を発するメディア、評論者に対しては圧力をかける動きを見せていたわけである。しかし現在の配給会社は、その酷評のされかたによっては、槍玉に挙がった映画の観客動員が上がることもあるという、現実の直視をせまられている。
また本番組によって、前述の「北京原人」では主役の北京原人を、「デビルマン」では飛鳥教授を演じた本田博太郎が色物俳優として一躍脚光を浴びたことも、大きな功績と言える。
さらに、正面からの批評の他に、番組(というよりは平野の)独自の解釈による「裏テーマ」を「邪推」するのが通例となっていることもあり、必ずしも動員数が話題になる映画を紹介するとは限らないため、通常の映画紹介番組とは違った意見を聴くことができる。
[編集] 関連書籍
- レッツ!ゲスシネマ (平野著、青心社、1997年11月、ISBN 4-87892-134-X)
[編集] 関連項目
- 誠のサイキック青年団 - 平野や板井が出演するラジオ番組
- ありがとう浜村淳です - 関西での元祖映画紹介ラジオ番組
- ごめんやす馬場章夫です - 同番組の音声が映画「お父さんのバックドロップ」に登場したことで、鳥居が「初映画出演」を果たした。
[編集] 外部リンク
- アシッド映画館 - 番組公式サイト
- 誠のサイキック青年団 - 「誠のサイキック青年団」公式サイト