うたわれるもの
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うたわれるもの | |
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ジャンル | ファンタジー |
ゲーム: うたわれるもの(PC) うたわれるもの 散りゆく者への子守歌(PS2) |
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ゲームジャンル | 戦国ADV+SLG(S・RPG) |
対応機種 | Windows98/Me/2000/XP プレイステーション2 |
必要環境 | PC版共通 CPU:Pentium III 500MHz DVD-ROM版(PC) CD-ROM版(PC) |
発売元 | Leaf(PC) AQUAPLUS(PS2) |
キャラクターデザイン | 甘露樹 |
メディア | CD-ROM(PC) DVD-ROM(PC) DVD-ROM(PS2) |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | 2002月4月26日(PC CD) 2003年12月12日(PC DVD) 2006年10月26日(PS2) |
販売価格 | 税込9,240円(PC) 税込7,140円(PS2) |
レイティング | 18禁(PC) CERO C(PS2) |
コンテンツアイコン | セクシャル(PS2) |
キャラクター名設定 | 変更不可 |
エンディング数 | 1 |
セーブファイル数 | 100(PC、PS2) |
セーブファイル容量 | 234kB(PC) 61kB(PS2) |
コンテニュー | あり |
画面サイズ | 640×480 Full Color(PC) |
全画面表示モード | あり(PC) |
音楽フォーマット | PCM(PC) |
キャラクターボイス | なし(PC) あり(PS2) |
バックログ | あり |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | あり |
メッセージスキップ | あり(PC、PS2) |
オートモード | なし(PC、PS2) |
その他 | 2005年1月13日廃盤(PC CD-ROM版) |
テレビアニメ : うたわれるもの | |
原作 | AQUAPLUS |
監督 | 小林智樹 |
シリーズ構成 | 上江洲誠 |
キャラクターデザイン | 中田正彦 |
アニメーション制作 | OLM TEAM IWASA |
製作 | うたわれるもの製作委員会 |
放送局 | 放送局参照 |
放送期間 | 2006年4月 - 2006年9月 |
話数 | 26 |
■テンプレート使用方法 ■ノート |
『うたわれるもの』はLeaf(株式会社アクアプラス)制作のアダルトゲームおよび一般向けゲームソフト、またこれを原作とする漫画およびドラマCD、アニメ作品である。
目次 |
[編集] 歴史
- 2002年4月26日 - Windows(PC、CD-ROM)版発売(18禁)
- 2003年12月12日 - Windows(PC、DVD-ROM)版発売(18禁)
- 2005年9月30日 - 漫画版連載開始(「電撃G's magazine」11月号)
- 2006年4月3日 - TVアニメ版『うたわれるもの』放送開始
- 2006年7月26日 - ドラマCD Vol.1 発売
- 2006年10月26日 - プレイステーション2(PS2)版『うたわれるもの 散りゆく者への子守歌』発売
- 2006年12月6日 - ドラマCD Vol.2 発売
- 2007年2月21日 - ドラマCD Vol.3 発売
- 2007年3月23日 - アプリケーション集『うたわれるもの デスクトップキャラクターズ』発売
- 2007年5月23日 - ドラマCD Vol.4 発売予定
[編集] 概要
当初はCD-ROM版が発売され、後にDVD-ROM版も発売された。定価はどちらも税抜き8,800円(声優の音声なし)。2006年10月には後述のアニメ版声優を起用した、プレイステーション2版『うたわれるもの 散りゆく者への子守歌』(戦闘パートは『サモンナイト』シリーズのフライト・プランが担当)が発売された。
本作品ではアドベンチャーゲーム部とシミュレーションRPG部を交互に繰り返す。シミュレーションRPG部の難易度はさほど難しくない(DVD版では難易度を大幅に変更可能)。アイヌ風の登場人物・舞台設定で始まるが、最後はSF的展開となる。登場人物達はケモノの様な耳・尻尾・翼などを持ち、独自の固有名詞が頻発したりする。俗に言う泣きゲーの代表作のひとつである。
PS2版は約2ヶ月で10万本以上を売り上げ、大手通販amazon.co.jpの2006年ゲーム総合部門売り上げランキングではファイナルファンタジーなど人気シリーズタイトルにつぎ、異例の第4位を記録した。
2006年4月から、朝日放送(ABC、関西のANN系列局)をキーステーションに、主にUHF局やテレビ東京系列局などでTVアニメが放映された。同年8月からはDVD(全8枚)及びDVD-BOX(全4集)が、バップから順次発売されている。
余談だが、本作品はABC初のUHFアニメである。
[編集] ストーリー
ある山奥ののどかな辺境の村に、瀕死の怪我を負った男が運び込まれた。
彼は村人に助けられる以前の全ての記憶を失っており、さらに自分が顔につけている仮面はどうやっても外す事の出来ない不可思議で不気味な代物であり、彼の混乱に拍車をかけた。彼は村人達に獣のような耳や尻尾がある事や、製鉄や化学肥料などの高度な知識が自分にあることを疑問に思い、自分自身と目覚めた世界の微妙な齟齬を訝しつつも、おおらかで穏やかな村人たちの雰囲気に村の暮らしを徐々に受け入れつつあった。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 世界観
[編集] 本編開始以前
全くの異世界で進行するストーリーであるようにみえる本作品だが、その世界の起源が終盤で明かされている。
注意: | ここにはより作品の核心に至る内容が詳細に記述されていますのでご注意ください。 |
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本作品に登場する時代設定は、3つに大別される。過去から順に史実との接点である「古代」、後述するアイスマンが発見された亜人間世界の「創成期」、そして「現代」(本編)である。本項では先の2つについてそのあらすじと、最後の「現代」に至るまでを記述する。
「古代」において、ある考古学者は立ち入り禁止区画に踏み入り、謎の巨大生物らしき化石を見つけるが、それの存在を隠蔽しようとする者の手によって拳銃で撃たれ瀕死の重傷を負う。その際飛び散った血液の一部が化石にかかり、その化石の意識を呼び覚ましてしまう。願いを叶えるという謎の化石の声に静かに眠らせてくれるよう頼むが、その願いは考古学者自らの身体を差し出すことで叶えられ永い眠りに就く。
次に挙げる「創成期」では、世界設定として環境の激変によって地上に人が住めなくなり、人類が地下に潜って過ごすようになったとされる。この時代では膨大な時間と技術を費やし地球を再生する事に成功したが、そのあまりに永い時間は自然環境に適応する耐性を人類(以後旧人類)から奪ってしまう。
そんな中「古代」の氷河の中から凍結された人間が発見され、さらにその男が被っている仮面らしきものは彼がいた時代(「古代」)よりさらに数百万年以上も昔のものだということが分かる。発見者(旧人類)達はアイスマンと名付けた彼を元に遺伝子を改変した実験体、動物の耳と尻尾らしき器官をもった生物(亜人間)を作り出し、自分達を地上に適応させるための実験を行う。しかし計画半ばで1人の研究者が情にうたれ、自分達の恐ろしい所業に苦悩した末にアイスマンと実験体たちを地上へと逃亡させる。
そこで彼らは子を授かり平和に穏やかに暮らしていたが、貴重なサンプルであるアイスマンを確保しておきたい研究者達によって研究所に連れ戻され、アイスマンの妻で実験体であるミコトは解剖されてしまう。これに激怒したアイスマンは突如、巨大な異形へと変貌し、衝動のおもむくまま破壊の限りを尽くした。そして、強靭な肉体を求めて愚考を繰り返す旧人類達に、怨嗟と皮肉を込めて彼らを未来永劫死ぬことのできない異形の粘液体へと変異させる。深い満足感を感じつつも、同時に制御不可能になった自分の破壊衝動を止めることを望み、その願いは特別な実験体であるムツミが『死』という形でかなえようとするも、彼を殺しきることはかなわず『眠り』という形で封印されることにより果たされる。
その後、彼の意識は何度となく目覚めと眠りを繰り返し、いつしか彼の意識は「分身(ぶんしん)」・「空蝉(うつせみ)」へと分裂することになる。
旧人類の滅亡より永い時が過ぎ、古代に起きた認知外存在の力の発現によって、いくつかの大陸は大きな被害を受け、研究所にとらわれていた実験体達は旧人類たちの束縛から解放されて野に広がり文明を築いた。元は研究所であった場所はムツミを始祖とする宗教國家「オンカミヤムカイ」によって「聖地」として封印され、一部の者を除いてほぼ全ての実験体達は自分達の起源を忘れ去ってしまった。以下この「大陸」に多くの実験体達が暮らす時代を「現代」として本作品のストーリーは進行する事になる。
[編集] 地理
本作品の世界は日本列島に酷似した「大陸」が主舞台であり、他の大陸は未確認である。
作中の地図によると、大陸の中央に三大強國の1つ、シケリペチムがあり、その東方にはケナシコウルペ(後のトゥスクル)、クッチャ・ケッチャが、ケナシコウルペの南にはナ・トゥンクがある。またシケリペチムの西方には三大強國の1つ、クンネカムンがあり、さらに西にはエルムイを挟んで三大強國の1つ、ノセシェチカがある。
[編集] 文化
科学技術水準は産業革命以前の様相を呈しており、機械文明と言っていいものは最先進国でも存在せず、蒸気機関もいまだ開発されておらず、原始的なカラクリがちらほら見える程度で、主な移動手段は徒歩、またはウォプタル(通称「ウマ」と呼ばれる二足歩行トカゲ)である。戦争レベルは、空路での運搬推力となりうる飛行技術・生物が作中に登場せず空爆の手段が確立しておらず、大量殺戮兵器を実現するほどの科学が進んでいない世界において、科学の代わりとなる技術である「法術」を得意とする種族の国家であるオンカミヤムカイは、自分達を厳しい戒律で縛り、道を外れるものと法術技術の流出を防いでいる。そのためこの世界での戦争行為では、ほぼ全て地上での歩兵・騎兵・弓兵・中世のバリスタのような設置型大弩弓が用いられ、短期間で戦局を左右する方法が存在しないため、血で血を洗う戦國時代の真っ只中である。
地方によっては奴隷制が残っており、基本的に國の法は國、ひいては國の皇が自由に決定している。新しく國を建國する場合は(トゥスクル、カルラゥアツゥレイの建國の経緯から)現統治者を殺害すれば新たな皇を名乗れる仕組みであり、結果的にいつまでも戦乱が終わらない連鎖が続いている。『オンカミヤムカイ』は國家間調停者として、ウィツァルネミテア信仰を足がかりに國師(ヨモル)を各國に派遣し、同盟を組ませるなど無益な争いを未然に防ぐよう働きかけている。
[編集] 宗教
作中に登場する宗教はウィツァルネミテア信仰、オンヴィタイカヤン信仰の2つがあり、世界の大半はウィツァルネミテアを信仰している。またこれら2つの信仰が崇める神はそれぞれ対立しているため、数や勢力で劣るオンヴィタイカヤン信仰は冷遇される傾向にある。またウィツァルネミテア信仰を推し進めるオンカミヤムカイは『調停者』を名乗るがゆえ他國に直接的な武力介入・支援は出来ないため、1度加速してしまった戦争への勢いを止める術を持たない。
[編集] 種族
作中には動物の耳、尻尾などが生えている『亜人間』たちが登場する。登場人物はほぼ全て『亜人間』であり、彼らを中心としてストーリーが進むことになる。彼らは種族ごとに外見または能力的に特徴があり、基本的には種族ごとに集落、國を形成している。また彼らは火神・水神・土神・風神(ヒムカミ・クスカミ・テヌカミ・フムカミ)と呼ばれる『神』を1人1柱ずつ宿している。母性遺伝がかなり強いようである。「我らの血は母親から受け継ぐものだろう」というセリフや、耳の外見が違う異母兄妹が登場するように、耳や尻尾などの特徴は母系遺伝である。ただし女性に優秀な男性と子を成し、その血を受け継がせることを務めとしている種族も存在することから、父性遺伝子も機能していることが分かる。
以下に代表的な種族を列挙する。
- オンカミヤリュー族
- 天使の如き翼を持つ。他種に見られる獣耳と尻尾は無い。特殊な祈りと呼吸・発声法を組み合わせた詩を唄うことにより、物体転移などの奇跡の如き現象を引き起こす「法術」と呼ばれる術に長けている。大神『ウィツァルネミテア』を信仰する者達の総本山である宗教國「オンカミヤムカイ」を統べ、他の國家間の争いを早期終結させるための緩衝材としての『調停者』の役割を果たしている。大量殺戮兵器の登場しない(『浄化の炎』を除く)世界において唯一それに匹敵する力を操る種族だが、術者達は厳しい戒律と信仰で道を外れる者が無い様教育される。登場人物ではウルトリィ、カミュなどが該当する。
- ギリヤギナ族
- 虎のような耳、尻尾が特徴。戦闘に特化した肉体を持つ一族で、それゆえにどんなに飲み食いしても体形が変化せず、総じて戦闘に向いた引き締まった体格に落ち着く。腕力・膂力などの基本運動能力が他の種族より飛びぬけており、体術の型や技を必要としないスタイルをとる。かつては強國「ラルマニオヌ」を治めていたが、強さに奢った為か下級民族に反乱を起こされ滅亡し、奴隷へと身を窶した。登場人物ではカルラ、デリホウライらが該当する。
- エヴェンクルガ族
- 高地に住む少数民族で、卓越した肉体的・精神的強靭さと「義」を貫く為なら死をも厭わない清廉さより他の種族から畏敬の念を抱かれている。自らの眼で自分たちが仕えるにふさわしい主を選び付き従う。戦の際にはその存在が戦場の士気にかかわるほどであり、自軍にエヴェンクルガ族がいるということは大儀は自分たちにあるという証である。鳥類の羽のような耳が特徴。登場人物ではトウカ、ゲンジマルが該当する。基本的に一族の里を出るのは男性のみで、トウカのような女性が里を出るのは優秀な血(子孫)を里にもたらすという使命を帯びているためである。
- シャクコポル族
- 過去、大いなる父『オンヴィタイカヤン』によって寵愛されていたとされる種族。大神ウィツァルネミテアによってかの神が滅ぼされた際、他種族の嫉妬を買って「穴人」という蔑称で卑下され迫害された。兎のような耳を持ち、肉体的には全種族中最弱といわれている。それらの要因からかつては奴隷以下の扱いを受けていたが、20年程前にクーヤの父が「血の契約」によりアヴ・カムゥを入手することで他種族を押し返し、三大強國の1つと称される巨大単一種族國家「クンネカムン」を築いた。しかし未だ他の種族からは対等に見られておらず孤立している。登場人物ではクーヤ、サクヤらが該当する。
[編集] 登場人物
※キャストはアニメ、PS2版のものを記載。
[編集] トゥスクル
本作品はトゥスクル建國にはじまり、他の諸國との争いを中心にストーリーが展開する。なかでも以下に挙げる主な人物は、実際にシミュレーションRPG部(以下戦闘フェイズ)においてプレイヤーが操作できるメインキャラクターである。
ゲーム初期(トゥスクル建國以前)からパーティーに含めることが可能なキャラクターは、ハクオロ、エルルゥ、アルルゥ、オボロ、ドリィ、グラァ、テオロ。 トゥスクル建國後からはベナウィ、クロウ、カルラが、クッチャ・ケッチャ戦後からはウルトリィ、カミュ、トウカが操作可能となる。
- ハクオロ(声:小山力也)
- 主人公。大怪我をして倒れていたところをエルルゥ達に助けられる。助けられる以前の記憶を失っており、なぜか外すことの出来ない仮面を着けている。年齢不詳だが、見た目は20代半ば程度。カミュに「おじ様」と呼ばれた時にショックを受けたり、アルルゥから父親の面影を重ねられたときに内心複雑な心境であるような言動を見せたりと、記憶喪失であることも相まって自分自身の年齢を気にしている。時に優しく、時に厳しい父親のような性格。自らの胸の内や悩みは人に話さず自分で解決する傾向にある。酒は趣きに重きを置く質だが、精神が不安定なときは少々悪酒飲みのきらいがあり、エルルゥをやきもきさせている。「ハクオロ」とは、トゥスクルの計らいでエルルゥ達の実父(故人)から借りうけた名前である。
- 戦闘フェイズでは毒液・刃を仕込んだ鉄扇を操り、既存の概念にとらわれない采配を振るい、先頭に立って一軍を率いる。「主人公」には未成熟なキャラクターが多いが、そう言う意味では彼は「大人」で、状況に応じた非情さを垣間見せる。
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- その正体は遥か過去から存在する神如き者、『うたわれるもの』。ハクオロはそのうたわれるものの半身が顕現した姿、「空蝉」である。かの時代で認知外の高位存在と同化してしまった末の意識が彼であり、「創成期」でのアイスマンとは彼のことである。彼の被る仮面は、幾千本もの未知の繊維で直接脳髄に縫い付けられており脱着は完全に不可能である。その繊維はそれぞれが脳の各部に作用し、身体機能や免疫力などを向上させる機能を持つ。その効果を研究するための実験体が後の亜人間たちの祖先であり、彼は「現代」に生きる全亜人間の父であるということになる。オンカミヤムカイ最深部にて精神の統合後、自ら封印されることを選ぶ。自身の存在に悩み苦しみながらも、自分が封印される瞬間まで自身の意思を貫き通した。
- エルルゥ(声:柚木涼香)
- メインヒロイン。大怪我をして倒れていたハクオロを助ける。面倒見がよく村人に慕われる心優しい少女であるが、かなりのやきもち焼き。怒らせると誰もとめられない。家事全般が得意。酒が入るとすぐ酔うが、そこから一向に潰れない。祖母であるトゥスクルには薬の調合法などを教わっており、薬師の卵。薬草や薬石を採りに行くのが好きで、しばしば森まで通っている。トゥスクルの遺言でアルルゥとともにハクオロに預けられ、建國後はトゥスクル國の薬師となり、以後ハクオロの御付と体調管理を任され彼を見守り続ける。
- 戦闘フェイズでは祖母仕込みの薬術で傷薬や戦時麻薬、果ては毒薬までもを生成し、一軍の要として尽力する。
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- 本編開始前にハクオロとの間で、地震で瀕死の重傷を負ったアルルゥを救うため、自らの存在をあけわたす契約(「ウィツァルネミテアの契約」)をしており、本人にその自覚はある。自身のハクオロヘの愛情が模造されたものであると知りながらそれを受け入れ、別れのそのときまでハクオロを支え続けた。
- アルルゥ(声:沢城みゆき)
- エルルゥの妹。無口で人見知りが激しいが、一度なつくと甘えたりいたずらをする。主人公を「おと~さん」と呼び慕う。動物と心を通わすことができ「森の母(ヤーナマゥナ)」ともよばれる。ユズハとカミュからは「アルちゃん」と呼ばれる。食欲旺盛な育ち盛りで、皆からは小動物の如く可愛がられ、よく餌付けされている。はちみつが大好物で、カルラに便乗して倉から盗み出すほど。無邪気な性格のわりに狡猾で勘が鋭いが、無謀な行動を取ることもあり実際何度か死に掛けている。
- 戦闘フェイズではムックルとガチャタラを従え、ハクオロとエルルゥを守るために、矢も矛も恐れず戦場を駆け巡る。
- ムックル(声:下山吉光)
- エルルゥ達が住む村の近くの森で『森の主(ムティカパ)』として恐れられハクオロ達に退治された、ムティカパ(白虎)の子供。成長した時の事を考え始末されそうになるが、アルルゥが助け面倒を見ている。人の言語を解するほどの高い知能を持つ。巨大な白虎に成長するが、まだまだ子供で、アルルゥにとてもなつき甘えている。だがアルルゥが危機に陥った際は、凶暴なムティカパとなって戦う。
- 親のムティカパと同様の刀も通さぬ程硬い体毛を持つが、水に濡れると非常に脆くなる為に水辺や雨を極端に嫌う。
- ガチャタラ
- チキナロが商品として連れてきたミキュームと呼ばれる白いオコジョやリスに似た霊獣。その肝はあらゆる病気に効くと言われており、ユズハの治療の為にオボロに殺されそうになるが、『可哀想』という理由からユズハは殺すのを拒否し、アルルゥが面倒を見る事になる。名付けた者に対する刷り込みが起こるため、アルルゥを親だと思い込んでいる。小さくて可愛いらしいので、女性陣からは可愛がられるが、ムックルはやきもちを焼いている。
- オボロ(声:桐井大介)
- ユズハの兄で、義賊として活動をしていたが、ケナシコウルペとの戦を通じてハクオロに心酔し、彼に全てを委ね「兄者」と慕う。部下としてドリィ、グラァをしたがえ、彼らから「若様」と呼ばれる。酒はそんなに強いほうではないが、周りに大酒飲みが揃っていることに加えて、負けん気の強さからコンプレックスを抱えている。妹であるユズハのことを溺愛しており、それゆえ後先が見えなくなることもある。
- 戦闘フェイズでは弐刀流を操り、軽業師のような身のこなしを生かした戦法を見せる。
- ユズハ(声:中原麻衣)
- オボロの妹。盲目であり生まれつき病弱。大病を患っておりしばしば発作で苦しむ。トゥスクル曰く体に複数の『澱神』を宿している特異体質で、彼女の病は複数の澱神の相反の負荷によるものであるため不治とされる。寝所という狭い範囲の世界が彼女の生活圏であり、兄オボロの極端な過保護により純真無垢のまま育ったためいろいろな方面の知識がかけている。一種浮世離れした雰囲気をまとい、また凛とした芯の強さをも垣間見せる。アルルゥからは「ユズっち」と呼ばれる。苦党。自分の存在が、周りの者達に迷惑をかけているのではないかと危惧している。
- ドリィ/グラァ(声:渡辺明乃)
- オボロの部下の双子。常に二人一組で行動し、見た目も思考パターンもほとんど同じ。瞳が紫で袴が藍色なのがドリィ、瞳が青で袴が朱色なのがグラァである。オボロに対して尊敬以上の感情を持っているらしく、オボロに記憶がなくなるまでお酌をし、撃沈させることもある。かわいらしい外見だが、実際は二人ともロリショタである。
- 主武装は弓だが他にも諜報活動が得意。戦闘フェイズでは弓矢を操っての後衛支援を行う。
- ウルトリィ(声:大原さやか)
- オンカミヤムカイの第一皇女であり、カミュの姉。本来は巫(カムナギ、巫女)であり外交特使として活動することはないが、本人たっての希望によりトゥスクルの國師(ヨモル)として派遣された。美しい白翼を持ち、慈愛に満ちたその立ち振る舞いから様々な人々から畏敬の念を集めている。カルラとは旧知の仲であるが、その馴れ初めは明らかにされていない。神々しい聖女のような女性だが捨て子を預けられ感情移入しすぎてしまい、親元に帰す際に我を見失い悪鬼のごとく変貌するなど人間的な面も見せた。
- カミュ(声:釘宮理恵)
- ウルトリィの妹で第二皇女。誰とでも仲良くできる元気な少女。一族の始祖の力を特に強く受け継ぐその羽は黒色。ゆえに畏怖をもって別格視され、皇女である事も重なりトゥスクルに来るまで友達と呼べるような者がいなかった。アルルゥ、ユズハとはすっかり仲良しで、アルルゥからは「カミュちー」と呼ばれる。ハクオロのことを「おじ様」と呼ぶ。『この世ならざるもの』と対話することが可能な、オンカミヤムカイのなかでも特異な存在。
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- 意識の底に一族の始祖・ムツミの意思が宿っており、ストーリー終盤でディーの呼びかけに答えてムツミへと変貌する。オンカミヤムカイ最深部でカミュの意識に立ち戻るが、ムツミとはある程度意識を共有している状態である。
- ベナウィ(声:浪川大輔)
- ケナシコウルペの侍大将であり騎兵衆隊長。國への忠義のため戦う生粋の武人。槍の達人であるが、その冷静沈着さと知性で政務の補佐においても優れた手腕を発揮する。國を蝕むインカラ皇の圧政に心を痛めながらも、己の気持ちを押し殺し命令に従っていた。インカラ皇を殺害した後、自らも自害しようとするがハクオロに止められ、以後彼に仕える。持ち前の容姿と性格で女官たちから憧られ、恋文も多数受け取っていたようだが、本人は無自覚。容姿のわりに小言の絶えない、年寄りくさい性格。
- 戦闘フェイズは鉤槍を振り回し、灰色をしたウォプタルに騎乗して俊敏に敵兵を攪拌する。
- クロウ(声:小山剛志)
- ベナウィ率いる騎兵衆副長。言葉使いも行動も豪放快活な性格だがベナウィと同じく礼節をわきまえた頼りになる武人。「平和を望まないわけではないが、戦場を駆けることこそ生きがい」と豪語する。また意外と細かい気配りも出来る。かなりの酒豪で、自分の周りに健啖な飲み仲間が増えて喜んでおり、豪放快活な彼曰く「酒は競わず、楽しむもの」。なぜかアルルゥの執事のようなことをしていることが多い。オボロとはじゃれ合いめいたいがみ合いが絶えず、食事の時間はおかずを巡って小競り合いを繰り返している。隊長であるべナウィとは強い信頼関係で結びついている。
- 戦闘フェイズでは規格よりも少々大きめな大刀を操り、嬉々として戦場に赴く。
- カルラ(声:田中敦子)
- 戦闘に特化した肉体を持つギリヤギナ族の女剣奴(ナクァン)。鎖つきの大きな首輪が特徴の怪力娘で、男5人がかりでないと運べないほど重くとても頑丈で巨大な剣を片手で軽々と振り回す。一流の戦士であると同時に酒と風流を嗜む生粋の自由人。かなりの酒豪。まじめな人をからかうのが好き。奔放な言動と行動でハクオロを翻弄する。ウルトリィとは古くからの友人。 アルルゥ同様、盗みの常習犯である。他人からはいい加減で捻じ曲がった精神の持ち主のように思われがちだが、「自らの痛みは我慢できても、他人の苦痛には耐えられない」性格で自己犠牲もいとわない。
- 戦闘フェイズでは前述の重剣を使用して眼前の兵士を暴風の如く薙ぎ倒す。
- トウカ(声:三宅華也)
- 武術に優れ、義を重んじ、高潔なる魂を持つといわれるエヴェンクルガ族の流浪の女武人。始めはクッチャ・ケッチャに仕え敵対していたが、國が亡んでからはハクオロの護衛役を務めている。生真面目な性格なのだが、「某としたことが」を口癖にうっかり色々なことをやらかす。別名「うっかり侍」。 生真面目ゆえ、度々カルラにいじられる。酒に対する耐性は無きに等しく、一献あおるともう朝まで起きない。可愛いものに目がない。玩具の武人を模した人形を宝物として大切にしている。口調や服装は勇ましいが、れっきとした女性。生真面目な性格らしく、自分の世界に入り込むと周りが見えなくなる。
- 戦闘フェイズでは日本刀で居合い切りを連続で放つ離れ技を見せ、精緻に手向かう者を斬り捨てる。
[編集] ヤマユラ
- テオロ(声:石川ひろあき)
- 辺境の村ヤマユラの男。村人からは「おやっさん」または「親父」と呼ばれ頼りにされている・・・と自分ではいっているが実際はガキの頃から親父くさい顔をしていたからだという。ハクオロを「アンちゃん」と呼び慕っている。戦闘では斧を武器として戦う。
- ソポク(声:雪野五月)
- テオロの妻。親を亡くしたエルルゥ達から身近な女性として家族のように慕われ、また接している。
- トゥスクル(声:京田尚子)
- エルルゥとアルルゥの祖母で村長。各地で知られる高名な薬師であり、倒れていたハクオロを治療する。祖母として優しく孫たちに接するが、怒ると怖い。
[編集] カムチャタール一味
- カムチャタール(声:田口宏子)
- PS2版のオリジナルキャラクター。歓楽街の女主人。実はインカラの娘で、ある理由から裏で盗賊稼業をしている。べナウィ、クロウとも元は主従関係にあり、顔馴染み。特に、クロウに対しては何か含むものがあるようだ。
- ノポン(声:下山吉光)
- PS2版のオリジナルキャラクター。ひょうきんな髭面と言葉遣いが特徴のオンカミヤリュ-族。地脈を利用した転移術など、本来なら僧正級の身分でないと使えないような高位の術を会得しているが、オンカミヤリューの戒律を嫌って出奔した破戒僧。また金を塩に変えたり、取れたてのモロロに命を吹き込んだり出来る。インカラ皇の時代にはベナウィ、クロウと同僚であった。
- ゴムタ(声:間島淳司)
- PS2版のオリジナルキャラクター。キママゥだが、キママゥ扱いされると怒るので、人の言葉が理解できるらしい。ドリィとグラァに懸想した。
[編集] ケナシコウルペ
- ヌワンギ(声:吉野裕行)
- 藩主の息子でインカラ皇の甥。権力を笠に身勝手に振舞うプライドだけ高い若者。幼少の頃に母親に引き取られ、エルルゥ達の集落で子供時代を過ごすが、後継ぎとして父であるササンテの下へ戻される。幼馴染のエルルゥに好意を寄せている。エルルゥたちと暮らしていた頃は優しかったらしいが、父親の元で過ごしたことで性格が歪んでしまった。
- ササンテ(声:大川透)
- エルルゥ達の村とその周辺を治める藩主で、ヌワンギの父。横暴な性格をしており、重税をかけて村人を苦しめる。鈍重そうな見かけによらず、武人としての実力は高い。
- インカラ(声:大川透)
- エルルゥ達の國のケナシコウルペの皇でササンテの兄、ヌワンギの伯父。狡猾かつ残虐な性格で、民からの収穫を私事につぎこむ愚皇。自分の髪の毛(アフロ)には並々ならぬこだわりを持っている。
- チキナロ(声:太田哲治)
- 旅の商人。薬や武器や装飾品から他國の情報まで、人身売買以外のありとあらゆる物を売り買いしている。護身の為か仕込み武器を持っており、その腕は達人級らしい。人身売買は決して請け負わないが商人としてのプライドを貫くために、自分自身の命ならば平気で質に入れる。
[編集] オンカミヤムカイ
- ワーベ(声:大木民夫)
- 宗教國家オンカミヤムカイの皇で、教祖たる賢大僧正(オルヤンクル)でもある。ウルトリィ、カミュの父親。
- ムント(声:白熊寛嗣)
- オンカミヤムカイの僧正(ヤンクル)にして皇女ウルトリィ、カミュのお目付役を務める老人。ウルトリィやカミュの事を心から心配しているが、気合いが空回りする事もあり、色々と気苦労が絶えない。僧としての位はウルトリィよりも高い。戦闘には参加しない。
[編集] クンネカムン
- アムルリネウルカ・クーヤ(声:富坂晶)
- 三大強國の1つのクンネカムンの若き女皇。最弱と言われるシャクコポル族。ハクオロに興味を持ち接触してくる。言葉遣いは尊大だが、非常に愛らしい容姿をしている。また年若い皇であることも相まって、臣民や忠臣たちからは密かに軽く見られがちなため、人前では常に外套で素顔を隠している。戦場では巨大強化骨格「アヴ・カムゥ」を駆って戦う。戦場にて初めて人を殺めたことで戦争の恐ろしさを自覚し始め、自分の中の理想との齟齬を感じ始める。自分に与えられた力の大きさと、自身の未熟さ非力さの落差に苦悩しており、自分が進むべき道を見失いかけたとき戦乱と信念と無力は、彼女にある決断を迫る。
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- シャクコポル族の権威の確立のため、全土統一に乗り出しハクオロとも刃を交えるが、突如戦闘に割り込んできたディー達に国土を焼かれ、敬愛する忠臣を殺され、精神崩壊を起こし幼児退行する。以後、トゥスクルにサクヤと共に預けられる。作中では、ついに精神が復帰することは無かった。
- サクヤ(声:水橋かおり)
- クーヤの世話係で、ゲンジマルの孫でありヒエンの妹。クーヤにとっては唯一の友人。この世界では母親の遺伝子を強く受け継ぐ為、ゲンジマルと違いシャクコポル族。本来は腰まである長髪だったが、ハクオロを呼びに禁裏に忍び込んだ際に衛兵に見つかり逃げている最中に髪を斬られてしまい、短髪になってしまった。
- ゲンジマル(声:飯塚昭三)
- クンネカムンの大老(タゥロ)でクーヤの腹心。エヴェンクルガ族の中でも稀代の英雄であり、生ける伝説と言われている。一族の名に恥じぬ忠義に厚い性格。
- ハウエンクア(声:渡辺明乃)
- クンネカムン右大将。人を人とも思わず、「戦いの火を撒き散らし、大勢の人間を殺したい」という己の欲望のために大義名分でクーヤを扇動しようとする「手段」のためなら「目的」を選ばない狂人。戦場では赤いアヴ・カムゥを駆り、無力の相手をも容赦なく皆殺しにする。
- ヒエン(声:野島裕史)
- クンネカムン左大将。ゲンジマルの孫でサクヤの兄。仁義に厚く、義を重んじる人格者であるゲンジマルの孫らしく、彼の影響を顕著に受けた武人。しかしゲンジマルと違って自分が貧弱なシャクコポルである事や、目標であるゲンジマルがとうてい自分では追いつけないほどの英雄である事に焦りを覚え、ハウエンクアとはまた違った理由で戦争を望む。戦場では青いアヴ・カムゥを駆り、厳格に、しかし慈悲無く敵兵をなぎ払う。
[編集] その他の諸國および勢力
- ニウェ(声:秋元羊介)
- 三大強國の1つシケリペチムの皇。武と知を兼ね備えた皇で元は狩猟部族の長だった。各地に散らばった部族達を統括し一代で國を三大強國の1つと言われるようにまで成長させた。非常に好戦的な性格で、戦うために生まれ、戦うために生きる武人なのだと自ら認めている。ハクオロに『最高の獣』としての素質を見抜き、獲物と定め執拗にトゥスクルに攻め込む。
- オリカカン(声:小形満)
- 北方の騎馬民族國家・クッチャ・ケッチャの皇。ハクオロを裏切り者の義弟ラクシャインと呼び、妹の仇としてトゥスクルに攻め込んだ。
- スオンカス(声:近藤孝行)
- 奴隷の売買を國益とするナ・トゥンクの皇。生きた人間を花の糧にするなど倒錯した美的感覚をもつ残忍な性格。カルラに異様なまでの執着心をもっている。実はカルラに男性としての機能を破壊されているが、本人はむしろそのことを感謝しているらしく、オカマ言葉で喋る。
- デリホウライ(声:加藤将之)
- 滅亡した超大國ラルマニオヌの皇子でナ・トゥンクの解放軍「カルラゥアツゥレイ」のリーダー。ギリヤギナ族。傲慢な性格で自分の力に溺れていたが、カルラに「教育」され丸くなった。幼い頃に生き別れた姉を今でも慕っているが、かなり美化して記憶しているようである。ちなみに「カルラゥアツゥレイ」とは彼の姉の名前である。
- カンホルダリ(声:最上嗣生)
- 三大強國の1つ、ノセシェチカの皇。屈強の肉体を持ち傲慢で自己中心的性格。明確な描写はないが、耳などの形からギリヤギナ族の可能性がある。シャクコポル族に対して偏見があり、憎悪にも近い嫌悪感を抱いている。戦の才はあっても、視野の狭い独裁者。
- ポナホイ(声:近藤孝行)
- エルムイの皇。カンホルダリに命じられ皇になった元漁師で、カンホルダリの言いなりになっている。別に彼本人は皇などになりたかったわけではなく、カルホンダリからは下僕のように扱われ、民からは弱腰の無能者とそしられている自分に苦悩している。
[編集] ストーリー上の重要なキャラクター
- ディー(声:池田秀一)
- 凛とした涼やかな容貌のオンカミヤリュー族の青年。終始無表情で、畏怖・重圧さえ感じるような気配をまとっている。様々な國に現れ、意図的に戦火を拡大せんとする。元はオンカミヤムカイの哲学士で、ウルトリィと師弟関係にあったが、そのころの面影はもはや霞ほども残っていない。様々な陰謀に関わりハクオロとは特殊な関係にある様だが…。
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- その正体はハクオロと起源を共にするウィツァルネミテアの半身が顕現した姿であり、精神は「分身」である(「ディー本人」からすると「分身」に憑代(よりしろ)として肉体を奪われた状態)。戦乱を通じて生き残るべき強靭な種と淘汰されるべき脆弱な種を独善的に選び、自らの「子供達」をより高い存在へと導こうという超越的な「愛情」を見せる。その手段を受け入れられない自身の「空蝉」であるハクオロとは対立している。ストーリー終盤でハクオロとの意識の統合を行い、『うたわれるもの』へと回帰する。
- ムツミ(声:釘宮理恵)
- ディーの側に控える、黒翼・血眼の女性。現行の法術・術者の水準を遥かに飛び越た力を操り、法術とは明らかに別物である不可思議な現象までをも行使する。ディーの事を「お父様」と呼び、ハクオロに対しても何らかの含みのある態度を見せる。
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- その正体は、遠い過去にハクオロの遺伝子から複製された彼の子供たち「実験体」の内、最もハクオロに近い性質を持った一体。ディーとハクオロを同一視し「父様」と呼ぶ。彼女の行動はすべて父の望みをかなえ、父を安らかに『眠らせる』という理由に起因する。カミュの意識を押しのけて現出しハクオロ達と敵対するが、二人を封印するために意識と肉体をカミュへと返還する。
- ミコト(声:柚木涼香)
- 時折、ハクオロの脳裏に涼やかな鈴の音と共にフラッシュバックする幻影。ハクオロの失われた過去に関係していると思われる。
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- ムツミと同じくハクオロの複製体の内の一体。ムツミとの差異は彼女はただの大勢居る、実験のためのモルモットの内の一体でしかなかったという点。ハクオロとの間に子をもうけるが、研究者達によって「サンプル保存」という名目で惨殺される。エルルゥやアルルゥの遠い母親。
以上で、作品の核心的な内容についての記述は終わりです。
[編集] スタッフ
Leaf東京開発室による作品。
- シナリオ:菅宗光
- 原画:甘露樹
- 音楽:松岡純也、米村高広、石川真也
- 挿入歌:『運命 -SADAME-』
- 作詞:牛島弥美/作曲:豆田将/歌:元田恵美
- ED:『永久に』
- 作詞:須谷尚子/作曲:松岡純也/歌:元田恵美
PS2版
- OP:『君だけの旅路』
- 作詞:須谷尚子/作曲:衣笠道雄/編曲:衣笠道雄/歌:Suara
- 挿入歌:『運命 -SADAME-』
- 作詞:牛島弥美/作曲:豆田将/歌:柚木涼香
- ED:『キミガタメ』
- 作詞:須谷尚子/作曲:下川直哉/編曲:衣笠道雄/歌:Suara
[編集] 関連作品
[編集] アニメ
2006年4月よりUHFアニメおよびCS放送として、各局から逐次放送された。全26話。
[編集] スタッフ
- 原作:AQUAPLUS
- 企画:下川直哉
- 監督:小林智樹
- シリーズ監修:菅宗光
- シリーズ構成:上江洲誠
- 脚本:上江洲誠、福嶋幸典、名田ユタカ、鈴木雅詞
- キャラクター原案:甘露樹
- キャラクターデザイン・総作画監督:中田正彦
- プロップデザイン:深沢幸司
- 美術監督:加藤賢司
- 色彩設計:大関たつ枝
- CGIディレクター:佐藤誠
- 撮影監督:水谷貴哉
- 編集:坂本久美子
- 音響監督:明田川進
- 音楽:仲村美悠、安瀬聖
- 音楽制作:ランティス
- アニメーションプロデューサー:岩佐がく
- プロデューサー:望月雄太郎、畑中利雄、植田泰生、小池克実
- エグゼクティブプロデューサー:市橋耕治、大島満、伊藤善之、奥野敏聡
- プロデュース協力:水谷敬之
- アニメーション制作:OLM TEAM IWASA
- 製作:うたわれるもの製作委員会
[編集] 主題歌
- OP:『夢想歌』
- 作詞:須谷尚子/作曲:衣笠道雄/編曲:豆田将/歌:Suara
- ED:『まどろみの輪廻』(除く第26話)
- 第26話ED:『キミガタメ』(PS2版のEDテーマ)
- 作詞:須谷尚子/作曲:下川直哉/編曲:衣笠道雄/歌:Suara
[編集] サブタイトル
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[編集] 放送局
放送対象地域 | 放送局 | 系列 | 放送期間 | 放送曜日及び放送時間 |
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千葉県 | チバテレビ | 独立UHF局 | 2006年4月3日~9月25日 | 月曜 26時40分~27時10分 |
埼玉県 | テレ玉 | 2006年4月8日~9月30日 | 土曜 26時00分~26時30分 | |
神奈川県 | tvk | 2006年4月9日~10月1日 | 日曜 26時15分~26時45分 | |
東京都 | TOKYO MX | 2006年7月7日~12月29日 | 金曜 18時30分~19時00分 | |
愛知県 | テレビ愛知 | テレビ東京系列 | 2006年4月5日~9月27日 | 水曜 27時58分~28時28分 |
近畿広域圏 | 朝日放送(幹事局) | テレビ朝日系列 | 2006年4月3日~10月2日 | 月曜 26時56分~27時26分 |
全国放送 | AT-X | CS放送局 | 2006年6月28日~12月20日 | 水曜 9時00分~9時30分 |
- ※1:ABCでは放送当日に急遽ゴルフ中継が入った為に(当日の朝刊には通常通りの放映予定が掲載されていた)1週休止となり、2006年4月開始の局の中では、当初は最速放映だったのが最終回は一番遅く放映された。
- ※2:AT-Xでは2007年2月24日より再放送が開始されている。
AT-X(初回放送時) 水曜9:00/20:00、土曜0:00(30分1話) | ||
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前番組 | うたわれるもの | 次番組 |
Soul Link | Soul Link ※ディレクターズ・カット版 |
[編集] 漫画
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電撃G's magazine(メディアワークス刊)2005年11月号より2007年1月号まで外伝作品が連載されていた。
- 原作:AQUAPLUS/著者:島草あろう
- 電撃コミックス(発行:メディアワークス/発売:角川書店)
- うたわれるもの 1 (2006年7月27日初版、ISBN 4-8402-3534-1)
- うたわれるもの 2 (2007年1月27日初版、ISBN 4-8402-3746-8)
[編集] インターネットラジオ
[編集] デスクトップアクセサリー
- うたわれるもの デスクトップキャラクターズ(発売日:2007年3月23日)
[編集] CD
[編集] ドラマCD
- TVアニメ「うたわれるもの」オリジナルドラマ~トゥスクルの皇后~(発売日:2006年7月26日)
- TVアニメ「うたわれるもの」オリジナルドラマ~トゥスクルの内乱~(発売日:2006年12月6日)
- TVアニメ「うたわれるもの」オリジナルドラマ~トゥスクルの財宝~(発売日:2007年2月21日)
- 発売元 : 株式会社ランティス/販売元 : キングレコード株式会社
[編集] サウンドトラック・主題歌
[編集] ゲーム関連
全て発売元 : 株式会社フィックスレコード/販売元 : キングレコード株式会社
- うたわれるもの オリジナルサウンドトラック
- PC版のサウンドトラック。
- 永久に
- PC版のEDテーマ『永久に』、挿入歌『運命-SADAME-』を収録したマキシシングル。
- AQUAPLUS VOCAL COLLECTION VOL.2
- PC版うたわれるものとまじかる☆アンティーク、DC版こみっくパーティー、誰彼のボーカル曲を収録したアルバム。うたわれるものからは『運命-SADAME-』、『永久に』を収録。
- Leaf製作のインディーズCD『Leaf VOCAL COLLECTION VOL.2』の一般向け再販版。
- 夢路
- うたわれるもの 散りゆく者への子守唄 オリジナルサウンドトラック
- PS2版のサウンドトラック。
[編集] アニメ関連
全て発売元 : 株式会社ランティス/販売元 : キングレコード株式会社
- 夢想歌
- OPテーマ『夢想歌』を収録したマキシシングル。C/Wは『星想夜曲』。
- まどろみの輪廻
- EDテーマ『まどろみの輪廻』を収録したマキシシングル。C/Wは『千の海を越えて』。
- うたわれるもの 音楽集
- サウンドトラック。
※「うたわれるものらじお」関連のCDはうたわれるものらじお#関連グッズを参照。
[編集] コミックアンソロジー
まずPC版発売後にスタジオDNA(現・一迅社)、宙出版、ラポートより発売された。後にPS2版の発売とほぼ同時に一迅社より『うたわれるもの コミックアンソロジー 特別編』の題で発売、さらにPS2版の発売後には同じく一迅社より『うたわれるもの 散りゆく者への子守唄 コミックアンソロジー』として発売されている。
『特別編』や『散りゆく者』ではたまにうたわれるものらじおの内容をネタにした作品も見られ、特に結城心一による表紙では必ずエルルゥがフォークを持っている。
- スタジオDNA・一迅社
- うたわれるもの コミックアンソロジー 全2巻
- うたわれるもの コミックアンソロジー 特別編
- うたわれるもの 散りゆく者への子守唄 コミックアンソロジー Vol.1~2 (刊行中)
- 宙出版
- ツインハートコミックス うたわれるもの アンソロジーコミックス 全5巻
- ラポート
- ゲームコミック うたわれるもの 全2巻
[編集] 外部リンク
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ビジュアルノベル | 雫 - 痕 - To Heart - Routes - ToHeart2 (Radio) |
AVG | 誰彼 - 天使のいない12月 - 鎖 -クサリ- |
AVG + SLG | WHITE ALBUM - こみっくパーティー - まじかる☆アンティーク - うたわれるもの(らじお) - Tears to Tiara |
RPG / A・RPG | Filsnown - テネレッツァ |
麻雀 | DR2ナイト雀鬼 - フルアニ |
その他 | アミューズメントソフト - P/ECE - リーフファイトTCG |
人物 | ()内は2007年4月現在アクアプラス社員ではない人物(歌手は除く)
社長・音楽: 下川直哉 |
カテゴリ: アダルトゲームソフト | プレイステーション2用ソフト | Leaf | アクアプラス | アニメ作品 う | UHFアニメ | 朝日放送のテレビアニメ | OLM | 漫画作品 う | 電撃G's magazine | 2006年のテレビアニメ | ドラマCD