シティライナー (列車)
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- 国鉄117系電車の愛称。
- 山陽本線の快速列車。本項で記述。
シティライナーとは、JR西日本山陽線の広島シティネットワーク内にあたる西条~広島~岩国~徳山間を運転する昼間時間帯の快速列車のこと。なお、通勤時間帯は通勤ライナーとなる。岡山駅など西条~岩国間以外の一部駅の電光掲示板では『区間快速』・『区快』と表示される場合もある。
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[編集] 運行形態
30分間隔で運行している。ただし、一部時間帯では1時間間隔の時もある。
[編集] 運行区間
基本的には西条~岩国間を含む、山陽線の長距離普通列車が同区間内では快速「シティライナー」となり、快速区間以外では「普通」・岡山駅では「区間快速」・「区快」と案内している。該当する列車の方向幕には「西条~岩国間快速」とあり、車内放送でも同様の案内をする。朝方は広島・白市始発の列車や可部線直通列車もある。最長で岡山~下関間を走っているが、かつては下関発三石行きの列車があった。なお、岡山~下関を運行される列車は、自由席のみの普通列車としては日本最長の運行距離(384.7km)である。
[編集] 運用車両
- 115系2000番台・3000番台/3500番台4両編成(主に昼間)
- 115系2000番台・3000番台/3500番台4+4の8両編成(主に朝・夕のラッシュ時)
- これ等は本来長野や山梨といった中央高地地域など雪が多い地区向けに製造された車両であり、山陽本線では113系が使用されるのが普通だが、山陽本線には八本松-瀬野間に瀬野八と言われる急勾配な坂がある為、113系や103系では運用できない。その代わりに急勾配対応の115系が使用されている。
- ちなみに車両は国鉄時代に設計・製造された車両であり、老朽化も年々進んでいる。JR西日本では体質改善工事と題し、広島地区の快速運用車を中心に内装を223系に準じたものにしたり、外装も大幅に改装したりして、近代化したイメージとなりつつあるが、モーターなどの動力部分はそのままである為車内揺れも酷い車両もあり、たまに故障したりする場合もあったりとトラブルも多く発生している。岡山では223系5000番台が瀬戸大橋線で導入されたが、広島ではそのような動きはない。これには広島地区で運用している115系車輌が708台に上るためこれ等をすべて223系や221系などと言ったJR以降に製造された新製車輌に置き換えるのは困難であるためである。
- ただ、平常速度等は差ほど遅くなく、快速運転にも適しているため、快速・普通電車主義である広島シティネットワーク内と岡山地区のダイヤ編成は全国的に見ても比較的に良いほうである。(逆にJR九州の鹿児島本線の門司-博多間は特急重視のダイヤであるため快速列車の速度は遅く、本数も広島に比べて少ない)
[編集] 停車駅(運転形態は実質的に区間快速並み)
- 岡山・糸崎・白市 -各駅停車 - 西条 - 八本松 - 瀬野 - 広島 - 横川 - 西広島 - 新井口 - 宮島口 - 岩国 - 各駅停車
- 岡山・糸崎~西条間、岩国~新山口・下関間の各駅停車区間の停車駅は割合。
- 詳細は広島シティネットワークを参照のこと。
[編集] 歴史
- 1991年3月16日ダイヤ改正 広島-西条間無停車で糸崎・岡山へ運行する快速列車が10年5ヶ月ぶりに復活。ほぼ毎時1本の運行。
- なお、それ以前には山陽本線優等列車沿革にある様に1975年3月の山陽新幹線博多駅乗り入れによる昼行急行列車全廃の代替快速列車が運行されていた。
- 1993年3月18日ダイヤ改正 広島~西条間ノンストップ快速列車の運行を毎時2本とする。
- 1994年7月21日ダイヤ改正 毎日運行の臨時快速列車として、「スーパーラビット号」運転開始。広島~福山間ノンストップで運行。
- 1995年4月20日ダイヤ改正 「スーパーラビット号」を土曜・休日運転に変更。東福山-福山間延長、尾道、三原に新規停車。
- 1998年3月14日ダイヤ改正 朝ラッシュ時柳井・岩国-広島間に快速列車を新設。
- 同年10月3日ダイヤ改正 夕方ラッシュ時に広島 - 岩国・柳井間に快速列車を新設し、上の3月14日で設定した快速列車と合わせ、現在の「通勤ライナー」に相当する列車が設定された。
- 2001年3月3日ダイヤ改正 昼間時に広島 - 岩国間で快速運転を行う徳山・小郡(現:新山口)・下関へ運行する列車を新設。広島~西条間ノンストップ快速列車とあわせて、広島近郊の山陽本線で運転する快速列車群に「山陽シティライナー」と名づける。なお、呉線の快速列車「安芸路ライナー」とは異なり、愛称決定時から全国版の時刻表にも快速「山陽シティライナー」と愛称が併記された。
- 2002年3月23日ダイヤ改正 「スーパーラビット号」廃止。また、朝ラッシュ時、八本松 - 広島間ノンストップ快速列車を新設。
- 同年10月5日ダイヤ改正 広島シティネットワーク構築。瀬野(昼間時のみ)、八本松に新規停車。
- 2003年3月15日ダイヤ改正 「山陽シティライナー」を、昼間時の運行列車は「シティライナー」、ラッシュ時の運行列車は「通勤ライナー」と列車名を変更する。
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